第61話 お掃除とのぞきは男の仕事?
これを1人で掃除かぁ。まぁ元の世界と違って、異世界は魔法が使えるから、掃除は簡単に終わるだろ。
ベチャァ……
「うげ! 足にも肉片が……はぁ」
魔法が使えても、感触や匂いはキツイなぁ。
掃除なんてさっさと終わらせて俺も風呂に入らないと……
風呂か……早く終わらせよう!
先ずはウォーターボールは洗剤入りで効果付属して、見た目は騎士団をモデルにしたフェアリーをイメージし! 俺様の妄想を具現化する! 願望せよ! 我が魂!
「ウォーターボール! 泡娘団!」
おぉ! 手のひらサイズの騎士団の体に泡が巻き付いて、下着みたいになってる! エロいな。
「なにをいたしましょう。ご主人様」
おぉ、ライザ団長が俺をご主人様と言った! そして皆が俺に跪いている!
「じゃ肉片は袋に詰めて、飛び散った血を洗い流してくれるか?」
「かしこまりました」
ヒュン、ゴシゴシ。
おぉ! フェアリーが体の泡で布団を洗ってる! なんか……魔法って感じがしないな。
「んしょんしょ」ゴシゴシ。
俺の願望のせいだよな。まぁ見てて飽きないしいいか。
フェアリー達により部屋はきれいになった。
新品同然だな、じゃあ次は、風呂の時と同じでエアロボールに熱風を付属!
暖かい、フェアリーを! もちろん見た目は騎士団で!
「じゃあ頼むよ」
「かしこまりましたご主人様」
ふぅふぅ。
……フェアリーで乾かすのは、息を吹きかけて乾かすのか。妙にエロティックだ。
フェアリーは、部屋全体を乾かすと消滅した。
ピカピカになったスロットボックスをマジックバッグに収納した。
ボフッ! スカスカ!
「おぉ! ベッドがふかふかで、まるで太陽で乾かしたみたいで、気持ちいい」
魔法は完璧にマスターしたな。やはり俺は成長している!
まぁ魔王配下を倒したんだ当たり前だよな!
奴らもこんなに早く、俺が掃除を終わらせるとは思っていないだろうから! 油断してるはずだ!
「やはり、女が風呂ならば! 男としてやるべきは! ただ一つ! のぞきは男のロマン!」
ゴクリッ!
「魔法で、ここまでできるならば! 魔法で透明になって、のぞきもできるはずだ!」
透明魔法をやるなら、使うのは光魔法だよな。
光の屈折を利用し俺は、透明人間になる! 見ていてくれ先輩達よ! 俺は必ずや、のぞきを成功させますから!
俺に詠唱は不要だが。やはり気合いを入れたいからな。
「あまたの亡くなられた先人達の魂をも願いとし、俺の願望の力とせよ! 我をこの世の者達の眼から守り! 男の夢と希望を叶えたまえ! ライティル」
ピカ! みょいーん。
「おぉ、光の球体が伸びたら俺を包み込んだぞ……これで透明なのか? 周りは普通に見えるし、手も見えるんだが? そういや、こっちに全身鏡があったな」
タタタタッ。
「おぉ! 鏡に何も映ってないぞ! 透明人間成功だ! やったぞ! のぞきに失敗した、名も知らぬ先輩達よ! 俺は成し遂げたぞ!」
俺は喜び、部屋を飛び出し楽園の風呂場に向かった。
バタン! ギィィ。タタタタッ。
がらっ
お、やってるな。ぐふふ。誰も俺に気付いてないな。成功だ。
「タヌ! 1人だけ、たゆんたゆんですね。何か違うんですか? イフリータさん」
たゆんたゆん? 湯につかるタヌヌが見てるのは、なるほど体を洗うエクスか。
確かに、たゆんたゆんだな。
「タヌヌ。あれはね。ご主人様の不浄の塊なのよ!」
は! イフリータの殺気がまさかバレたか? いや、俺を見てないから大丈夫だな。
「タヌ! あのたゆんたゆんは、ふじょうのかたまり? ですか? よくわかりませんね」
「悪い心って意味よ」
「タヌ? ご主人様が悪いんですか?」
「まぁ、そのうちわかるわ」
「そうですか」
誰が悪いだ! イフリータのやろう。タヌヌに悪い言葉を教えやがって……まぁ今のぞきしてるわけだが。
「はぁ、重くて邪魔だ……なんで僕に、こんな物が」
エクスか? おもい? あぁ、胸か。む? エクリアが体を洗うエクスの背後に近づいてる。
モミモミ。
「ギャァ! なにしてんだ! あん!」
「エクスさん、いらないなら少し分けてくださいよぉ」
「わけれるか! さわんな! あほ! へんたい!」バコン!
「ぷぎゃ!」バタァーン!
風呂場でもやることは同じだなエクリアは。
にしても、あれが聖剣……透き通るように白く輝きツルツルした肌。
魅惑的な、うなじから滴り落ちる汗! それを受け止める、たわわに実った! 2つのメロン!
「はぁ、こんなところかな? 体を洗ったことないから、わからないけど、背中はみえない……えい!」
ぶるん!
エクスは体を力一杯、振り。鏡で背中の汚れを確認していた。
ゴクリッ……メロンが空を飛んで! 汗も光に反射し輝きを放っている!
「背中にも何も付いてないな。よし! 磨き完了だ」
スタッ、ポヨン!
みがく? なんかニュアンスが変だったな?
ぷるんぷるん。
お! エクスが、こっちにくる。
ん? エクリア?
「セット完了!」
エクリアは、子供だな。エクスの前に石けん置いてやがる。あんなの踏んでコケる奴いないだろ。
つるん!「きゃ!!」げ! ズバン!「グガハァ!!」
コケたエクスの爪先がアゴに、ちょくげきだと!
ザバァン!!
「タヌ! 何もなかったのに、水しぶきが立ちましたよ! イフリータさん」
「あぁ、心配いらないわよタヌヌ。一緒に入りたいけど恥ずかしくて、隠れてた人がいただけだから」
「タヌ? そんな人がいたのですか?」
ザバァ。
イフリータが近づいてくる! なぜだ! 確かに水しぶきが上がったが。俺の姿は見えてないはずだ!
「ふふ、変な魔法ばかり覚えて、姿形は消せても、気配は消えてないし、召喚獣である私には、ご主人様を魔力で感知できるから、意味がないのよ」
イフリータが、小悪魔みたいな不敵な笑みで、何か話してるが、水中じゃ聞こえん!
「頭は、ここかしら?」
な! あし! ぶはぁ! 踏まれた! なぜだ!
「ごぼぼ」
「ふふ、ビンゴね」
「タヌ! 何もないのに泡が出てますよ! エクリアさん!」
「ほんとうですねぇ? 風魔法の泡風呂は彼方にありましたが。これもそうですかね? 使ってみますかエクス?」
「そうだな。まだ試してないから、試してみるか」
「どうぞエクス」
ザバァ。ガハ! イフリータの足がのいた! む? 今度は誰の足だ? ん? 足が通り過ぎた? あれは! おしり!
「ありがとう。イフリータ」
ザパァン! ぶばばばばば! プリンプリンのおしりが! 柔らかくて夢みたいだが! マジげんかいですよ!
「感触は変な感じだが。悪くはないな」
「ほほう。この喜びがわかるとは、エクスも人間じみてきましたね」
「そうかな? まぁ聖剣の時から、人々の話し声は聞こえる時があったから、そのせいかも知れないな。そういうエクリアも、天使って感じがしないな」
「ふふ、よく言われます!」
「えばるんじゃないわよ。エクリア!」
「はは、イフリータさんに怒られました」
「タヌ? あわ減ってきましたよ。エクスさん」
「ほんとうだ? エクリアわかるか?」
「本当ですね。魔力切れでしょうか? イフリータさん? わかりますか?」
「仕方ないわね。限界みたいだから、助けてあげましょうか」
「助ける? 何を言ってるんだ。イフリータ?」
「はい。エクスちょっと退いてくれるかしら?」
「かまわないが?」
ザバァ。ぷるん。
「あら、透明化が消えてるわね。ヨイショ」
ザパァン!
「がは……」
イフリータに抱き抱えられ、ぐったりするユーリの姿を見たエクスの顔は、一気に血の気が引いたように、真っ青にあおざめていた。
「マスター! 僕は、マスターをお尻の下敷きにしていたのか! なんてことを! しっかりしてくれマスター!」
エクスは、イフリータからユーリを奪い取り、肩を持った。
ぶんぶん!
遊園地のコーヒーカップが高速回転するように、エクスはユーリを回した!
「エクス、あんまり揺らすと、本当に死んじゃうわよ」
「は! マスター!」
「おかしいと思ってましたが。ユーリでしたか」
「タヌ! 姿を消せたんですね! ご主人様はやっぱり、すごいです!」
純粋なタヌヌの言葉は、俺の胸に突き刺さり、みんなの声は頭に響いたが、俺は意識が途絶えてしまった。
ガク……
「マスター!」
「はいはい、気絶しただけだから騒がないの。ベッドに運ぶから貸しなさい。エクス」
「僕が原因なんだ! だからマスターは、僕が運ぶから大丈夫だ。イフリータ!」
「タヌヌも、運びます!」
「まぁいいけど、エクスむ……胸押し付けるのはやめなさい。ご主人様が、気絶しながらニヤついてるわよ」
ムギュ……「にへ」
「へ? きゃぁぁ!」ば! どん!「グガァ……ガク……」
エクスは、胸に抱き寄せていたユーリを突き飛ばし、ユーリは地面に頭をぶつけ、さらに深い眠りについた。
「僕としたことが! すまない! マスター!」
「はぁ、いくわよ。あんた達」
パチン!
「おぉ! イフリータさんが指を鳴らしたら、体がポカポカで一瞬で体が乾きましたよ!」
「タヌ! エクリアさん! ご主人様も先程魔法で、服を乾かしてましたよ」
「なんと! ユーリまでそんな魔法を! む? 先程? あぁそういえば幼女との風呂の件、すっかり忘れてましたが……天罰は下りましたし、よしとしますかね」
「あんた達、何してるの置いていくわよ」
「今行きますよ!」
「タヌヌ!」
部屋に戻り、ダブルベットにギュギュウに寄り添い眠りについた。
今日夜には、2章終わりますのでよければ、ブクマ、下の『☆☆☆☆☆』より評価お願いします。
3章は来週土曜日からスタート予定です。




