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第57話 幻影の刀の使い方 ひとっ風呂 マジックバッグからメッセージ?


 騎士団から逃げ延びたユーリとタヌ仮面は、宿屋の裏口にいた。



「さて汗かいたし、風呂でも入るかな」


 ガチャガチャ……


 ユーリは、両手を地面につき絶望した。


「そうだった。宿屋のカギ閉まってるんだった……」


「たぬ!」


「なんだ? タヌ仮面、葉っぱ出して? は! まさか!」


「タヌヌ!」


 ボン!


 葉っぱをカギに!


「おぉ! えらいぞ!」


 ユーリは、カギを受け取った。


「いや、これはデカすぎるぞ……手くらいある」


 タヌ仮面は手のひらサイズの、カギを出していた。


「タヌ……未熟ですみません。ご主人様」


「気にするな! タヌ仮面! タヌ仮面は、頑張ってくれたんだから!」


「タヌヌ! ご主人様は優しいタヌ!」


 ユーリは、タヌ仮面の頭を撫でた。


 どうやら、複雑で小さい物を作るのは苦手みたいだな。


 うぅむ、カギか。そうだ! 形を自由に変えれるなら、幻影の刀でできるんじゃないか!


 マジックバッグから、刀身のない幻影の刀を取り出し、実験をした。


「おぉ、ライザ団長とかにもなるのか。魔力を手に集めるイメージだけで、刀身が変化するのか便利だな」


 よし! これなら大丈夫だ!


 幻影の刀のもちてをカギ穴にくっつけ、カギ穴に魔力を充満させるイメージで。


 恐る恐る幻影の刀を回した。


 ガチャ! ギィィ……


「お! あいた!」


「ご主人様! すごいタヌ!」


「さぁ、風呂い入るぞ! タヌ仮面!」


「はいタヌ!」


 む……タヌは、女の子だよな。いや、俺も13歳だしいいか。


 ギィィ。バタン……ガチャ。



 勝利の七色の閃光魔法弾、花火を見た避難所でも歓声が上がっていた。


 貴族のルナは、変態兄貴ユリウスと空を見上げて、嬉しそうに話していた。


「勝ったみたいね。ユリウス」


「あぁ、町のみんなも頑張ってくれたから、避難所の被害もないし、上出来だよ。ルナ」


「そうね。それにしても、ライザ団長が巨大化して、光の竜巻で、空から落ちてきた赤い岩を壊したのには、驚いたわね。ユリウス」


「そうだね。騎士団も実戦から遠のいていたから、心配だったけど、さすがは団長だね。ルナ」


「えぇ。けど、結局あいつ(ユーリ)は、どうしたのかしら? 探しに行った、騎士団の3人娘も帰ってこないし」


「何かあれば連絡があるさルナ」


「それもそうよね! 考えても仕方ないわよね!」


 ルナは立ち上がり気合いを入れた。



 その頃、ユーリは風呂に入っていた。

 仮面を外したタヌ仮面は、タヌヌと呼ぶ事にしていた。


「タヌヌ。よく洗えよ」


「はい! タヌ」


 ゴシゴシ。ふぁさふぁさ「タヌタヌ」


 さてと俺は、お世話になったガウンと安全バケツ、それとタヌヌの衣類をキレイにするかな。


 じゃぶじゃぶ、ザバザバ、キュキュ……


 体と衣服をリフレッシュし、脱衣所に移動した。


 着替えはないし、ここは異世界らしく魔法で解決だ! 俺も異世界に、だいぶ慣れてきたな。


「エアロボールに熱風を付属するイメージ!」


 ブォーン!


 緑の球体から暖かい風が吹き出し、体と衣服を乾かした。


「ご主人様すごいタヌ! 体が一瞬で乾いたタヌ!」


「ふっ、軽いもんさ」


 上手くいってよかったぁ! ちょっと不安だったんだよなぁ!


 おぉ! タヌヌが俺を尊敬する眼差しで! なんて可愛いんだタヌヌ! 他の奴らとは大違いだな。


 飲んだくれ召喚獣イフリータ、ダメ天使エクリア、露出魔の光のライザ、タヌヌ以外変人しかいねぇ。



 ユーリは、タヌヌと乾いた服を着て、変人が寝る、自分の部屋に入った。


「ご主人様! 私がいないと何もできないんだからぁ。しかたないわね……むにゃむにゃ」


「グフェフェ、夜更かしセットの準備と……新刊を……あぁ何をするのですかぁ! 神様返して下さいよ……すぴーすぅぅ」


 こいつら、俺が死にかけてたのに、楽しそうに寝やがって。


「タヌ? ご主人様?」


 タヌヌと手を繋ぐユーリの手は、怒りで震えていた。


 死の閃光をくらえ「ライトアップ!」


 ユーリは、部屋の明かりをつけた。


 ピカァァ!


「ガァァァァァ! 神様! それだけは、それだけは! ゲーム機をレンチンだけは、勘弁してくださいよぉ! やり込みのデータが!」


「なぁに、ご主人様。明かりをつけてしたいのかしら? 仕方ないわね。先ずは足を舐めなさい。ふふ」


 どんな夢だ……


「楽しそうな方達ですね、ご主人様!」


「まってろよタヌヌ。今起こして、紹介するからな」


「タヌ! 起こすんですか? 気持ちよさそうに寝てますし。かわいそうですよ! ご主人様」


「何言ってるんだタヌヌ。朝起きて、知らないタヌヌがいたら、みんな驚いちゃうだろ」


「タヌ! 確かにそうですね! さすがです! ご主人様!」


「だろ!(ふふ、くらえ我が怒りの)ダブルウォーターボール!」


 両手に水の球体を作り出した。


 イフリータとエクリアの鼻と口先を、ふさぐようにウォーターボールを設置完了!


「こうやって起こすんですね! ご主人様!」


「ぶ、ぶぶふばはぁ! がはぜはぜは! はぁぁぁぁ、はぁ……」


 エクリアが飛び起きた!


「はぁはぁ、なんですか、さんずのかわが、とつぜん、はんらんしましたよ!」


 三途の川って、天国の夢じゃなかったのか。


「む? なんの音ですかねぇ?」


 エクリアは隣で寝るイフリータに視線を移した。


「これは? わちゃ! なんですか! この水玉は熱湯じゃないですか!」


 ふつふつ、ぶくぶくぶく!


 おぉ! イフリータのウォーターボールから湯気が!


 ジュ……


 ウォーターボールが、一瞬で蒸発した、さすがはイフリート。


「私の眠りを妨げるのは誰かしら……」


 ギロ! タタタ。


 タヌヌは、ユーリの背後に隠れた。


「あら? なぁにその子、タヌキ族ですか? ご主人様」


「あぁ、この子は新しく仲間になったタヌヌだ」


「タヌヌです。お二人とも、よろしくお願いします」



 2人も挨拶をするとエクリアが話した。


「ははーん、ユーリ! さては私達では物足りず」


 パキャン!


「はぎゃ! なぜ! ぶつのですか! まだ話してないじゃないですかぁ!」


「聞かんでもわかるわ! 変態天使が!」


「タヌ?」



 イフリータは、自分の胸を見ていた。


(ご主人様は! あの子が! いやいや、あの子よりは私の方が、大きいもの! そんなはずないわ!……けど)


 なんかイフリータも、勘違いしてる気がするな。


 はぁ、説明するか。


 ユーリはまず。魔王配下マジェスティを倒したことを話した。


「おぉ! ユーリすごいじゃないですかぁ! これでまた、世界の平和が守られたのですね!」


 別に、そんな目的で転生したわけじゃないがな。


「へ、へぇ、魔王配下……すごいじゃない。ご主人様(なに! 私、泥酔なんかしてるの! ご主人様のピンチに寝てる場合じゃないでしょ! あれ……わたし、もしかして、いらないんじゃないかしら……)


「それで、魔王配下を倒す時に協力してくれたのが、置物からタヌキ族になったタヌヌだ」


 タヌヌは、ユーリの背後から顔を覗かせた。


「タヌ?」


「ほほう。この子が骨董品屋にあった置物の、たぬきちさんですか? ユーリ話、盛ってませんか?」


 タヌヌをしゃがんで見ていたエクリアは、ユーリをうたがいの眼差しで見ていた。


「盛ってねぇよ!」


(なになんのはなし?……置物をひと?……いえ、あの子はタヌキ族ね……もし本当だとすればよ……ご主人様、わたしより、魔法の使い方、すごいんじゃないかしら……)


 イフリータは、置物を人にし、魔王配下をも倒したと言うユーリの話を聞いて、自分自身に落胆し、ユーリを見つめていた。


「ユーリに、何かされませんでしたかぁ? タヌヌちゃん」


 エクリアの奴、人聞きの悪いやつだな。


「タヌ? 何もされてないタヌ!」


 だよな!


「ご主人様とは、楽しくお風呂に入ったタヌ!」


 ニコやかに話すタヌヌと違い。冷たい眼差しがユーリに突き刺さっていた。


 ……


「獣人とはいえ、幼女とお風呂ですか……はぁ」


「ご主人様は、なにを考えているのかしら?」


「えぇと、だな……魔王配下と戦って汚れてたから。その、置物だったタヌヌには、風呂なんてわからないだろうから、タヌヌ1人じゃ危ないだろ」


「言い訳はそれだけですか? ユーリ」


「ご主人様!」


 イフリータ、エクリアに、詰め寄られていると。


 ユーリの脳裏に音が鳴り、目の前には、文字が浮かび上がった。


 人命優先のため、承認なく、マジックバッグから強制排出します。


「人命? マジックバッグに、人なんて入れてないが」


「なんの話ですか! ユーリ? 何ですか? この光の箱は?」


 ユーリの目の前には、マジックバッグの光が浮かび上がっていた。


 目の前にいたエクリアに、マジックバッグから何かが飛び出した。


「うわっと! あぶないですね!」


 どん!「プギャ!」


「なんですか! 光の中から人が出てきて、壁に頭ぶつけましたよ?」


「ほんとうね? 大丈夫かしら? けど、なんで裸なのかしら?」


 追求する2人から救ってくれた、お方のお尻が。


 部屋の明かりに照らされ、菩薩ぼさつ様から放たれる光! そう、まるで後光ごこうのようにかがやいて見えた。


 俺には、ありがたく見えた……おがんでおくか!


 パンパン!


「なに、お尻、おがんでるんですかユーリ」


「タヌヌ!」


 パンパン!


「子供がマネしたじゃないですか!」


「ご主人様がしたなら、仕方ないわね。私も」


 パンパン!


「私だけ仲間外れですか?……仕方ありませんねぇ」


 パンパン!


 みんなでピカッと光る、お尻を、おがんだ。

次は土曜日予定です。


更新遅くすみません。


長いお話を読んでくれて、ありがとうございます。

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