第39話 騎士団合流 合体魔法 避難所の現在
ライザ団長が、ゴブリンリーダーを倒すと。
無数の足音が響き渡った。
ドドドド! ダダダダ!!
「ゴブリンリーダーを倒したというのに、こりませんね」
下を向いていたライザ団長が、鋭い眼光で振り向いた。
「今度はゴブリンの大群、200はいますか。リーダーを倒された事で、我を忘れましたか」
俺も窓から体を乗り出し見ていた。
うわ、神輿みたいのを担いで、お祭りみたいに、道一杯に広がって歩いてやがる!
ゴブゴブ、ゴブゴブ、ゴッブゴブゥ!!
遊撃をし避難誘導をしていた部隊を回収した。
クリス副団長達が合流した。
「団長! 一旦下げます」
副団長のスキル。
『チェンジ』味方陣営の置物と団長を入れ替えた。
声がしライザ団長を見ると、光に包まれ消えた。
おぉ! ライザ団長が一瞬にして、冒険者ギルド前に移動した!
ライザ団長がいた。宿屋前には、たぬきの置物が置いてあった。
これは、冒険者ギルド近くにあった。
骨董品屋のたぬきち、副団長のスキルは、物々交換だろうか?
まぁ、何はともあれ、怪我人はいるみたいだが。
みんな笑顔だし、大丈夫そうだな。
冒険者ギルド前を見ると。
100人ほどの団員達が集まっていた。
ライザ団長が、クリス副団長の肩に手をやり話していた。
「みな無事ですか」
「はい、怪我人はいますが。問題はありません」
「それは、よかったです。でわ、ゴブリンの始末もおねがいできますか。クリス副団長」
クリス副団長は、胸に手を当て、返事をすると。
部隊の先頭に立ち指示を出し始めた。
「魔術師、部隊前え!」
何かやるのか? 冒険者ギルド前から宿屋側の道いっぱいに、杖持ち部隊が横1列に並んだぞ?
「第一陣発動!」
「ライトニングウォール」
おぉ! 2階の高さから稲妻のカーテンが! 何やる気だ。
第一陣、後退!
お! 後ろにも部隊が! けど、後退の仕方がシュールだな。
道いっぱいに広がった第一部隊は。
同じく、道いっぱいに広がった第二部隊の股の下をくぐり後退していた。
「あんたすごい下着穿いてるわね!」
「うるせぇ! だまってさがれよ」
「……なんで穿いてないの……」
「寝る時は……はかないから」
「そっか、緊急事態だもんね」
「うん」
ゴクリ……はいてないだと!!
俺が生唾を飲んでいると。
クリス副団長の合図が聞こえた。
「第二陣発動!」
「銀の散弾、シルバーブレッドクラスター」
バシュン! バチチチ! ズダァァン
おぉ、電気のカーテンを通過した弾丸が、電気を帯びて乱射されたぞ!
これは! レールガン! いや、レールショットガンか!
パァン! ガシャン!
ゴブ! ゴブ! ゴブ!×200
おぉ、ゴブリンが次々に倒れてく!!
まるで、ガトリングを持った人が、無双してるみたいだな。
魔法の組み合わせで、あんな事もできるのか!
勉強には特等席かもしれん!
倒れたゴブリンに、視線を移そうとすると。
ライザ団長と入れ替えられた、たぬきちが、騎士団の合体魔法により、無惨な姿で砕け散っていた。
……たぬきち! これは、必要な犠牲なんだ。
安らかに眠れ、たぬきち。
たぬきちに、おがんだ後。
俺は、将棋倒しのように、倒れたゴブリン達を見ていたが。
ゴブリン達は、もぞもぞと動き匍匐前進のように動いていた。
あれでまだ、生きてるのか!
俺が森で倒した時より、しぶといんじゃないか?
ゴブリンを見ていると、副団長の声が聞こえてきた。
「忘れてはいけません! 今までと違い! きっちりトドメを刺しなさい!」
先頭に立つ団員2人が、返事をすると魔法を使った。
『サイクロン』
ゴゴゴォォォ!
ゴブ! ゴブ! ゴブ!
おぉ! 竜巻がゴブリン達を、巻き上げて集めてく!
『フレイムバード』
お! 団員から放たれた火の鳥が、竜巻に近づいてく?
ボ! ゴゴゴボボボォォォ
おぉ! 竜巻でゴブリン集めたと思ったら、竜巻に火がついて、フレイムサイクロンになった!
ゴブリンが次々に灰になっていく。
1分程で全てのゴブリンを焼き払った。
合体魔法、便利だし強いな。
ただ、さっきのレールショットガンと違って。
サイクロンは、操作が必要だからか使った団員は、サイクロン発動中、足元に魔法陣が現れてから、集中した顔で動かなかったから。
サイクロンに火を付けるには、2人じゃないとダメそうだな。
騎士団は、冒険者ギルド前に座り。
数人が周囲を警戒しつつ、ライザ団長が話した。
「しばし休憩しましょう。ですが警戒は、怠らぬよう、いいですね」
「はい!」
ドゴォォン!
うを! 爆発! どこだ!
団員が立ち上がり声を上げた!
「団長! 避難所から煙が!」
「問題ありません、あれは味方の攻撃でしょう」
ライザ団長は、避難所を見て安心した表情を見せていた。
避難所にも敵がきたのか。
避難所では、町の人達が丘の上に登る魔物を発見しては。
マジックカプセルを使い、保存した魔法で攻撃していた。
「おっしゃ! 1匹はっけん!」
「まじかよ! 眼がいいな」
「何も見えなかったわよ」
「いた! あそこにも!」
「でわ、倒して参りましょう」
「え!」
ギギギィィィ
「あのメイドのねぇちゃん、すげぇな。20メートルはある崖、飛び降りて、切り殺したぞ」
貴族のユリウス、ルナのメイドラウラは。
ワイヤーロープを使い、丘の下に降りると。
メイド服に仕込んだワイヤーを使い。
ゴブリン達の首を次々、切り落としていた。
シュンシュン、ギュギギ! ゴ……ブ! ザシュ。
はぁ、後片付けが大変ですね。
メイドのラウラは、メイド立ちをし、返り血ひとつなく、ため息をついていた。
避難所入り口には、冒険者ギルドから一本道を抜けて、敵が来ないか。
ルナフィリア、ユリウス、酒場のマスター、ギルド受付のクレアが見張りをしていた。
ルナは、体操座りで、アゴを両膝の上に乗せ。
足をバタバタとしていた。
「退屈ねぇ」
ユリウスは、ルナの肩に手を置き話した。
「不謹慎だよマイシスター」
「わ、わかってるわよ! けど、せっかく5人に分身して待ってたのに。何も気やしないじゃない!」
ルナの隣には、同じポーズをするルナが、4人いた。
「はは、魔力の無駄遣いだね」
「私の分身も、足から魔力を回復してるから、早々魔力はなくならないわよ」
「ほんと格闘家の足から魔力回復と、ルナの増殖スキルは相性がいいね」
でしょ! とルナがアピールしていると。
受付嬢のクレアが、地面を踏みしめ声を荒げた!
「にしてもだ! ユーリ達はどこ行きやがったんだ!!! 宿屋のオーナーの話じゃ! 部屋にいなかった、みたいだしよぉ!」
ルナは、膝を抱え込み、不安そうに話した。
「ほんとよね、心配だわ。どこかで行き違えたのかしら?」
「彼女達が屋根づたいに、宿屋を確認に行ったから心配はいらないさ。マイシスター」
「そうねぇ。はぁ。私もついてけばよかったかしら」
「ダメだよ、マイシスター。ここには、ルナの数を増やすスキルが、絶対に必要なんだから」
「わかってるわよ。数がいた方が! みんなを守れるからでしょ!」
ルナは立ち上がると、握り拳を作り気合いを入れた。
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