第25話 願望スキル実験 宝箱発見!
召喚獣を覚える必要スキルポイントを確認するため。
ウキウキ気分で、召喚獣リストを表示すると数字が書かれていた。
「いぃち、じゅぅう、ひゃぁく、せ……ん、まぁ……ん……『10万だあ!!!』 いつ覚えられるんだよ! 舐めてんのか! ふざけんじゃねぇ!!!」
俺は数分間、返事をしない画面に向かい怒り散らした。
「はぁはぁはぁ、クソ! 仕方ねぇ。無理な物は諦めて、次だ次!」
エクリアはイフリータの背後から覗き込む様に話した。
「イフリータさん、イフリータさん、長々と画面に文句を言ってた人が、諦めてとか言ってますよぉ」
「うるさいぞ! エクリア!」
「きゃあ、今度は八つ当たりが始まりましたぁ!」
(く、あいつは無視して、思いついた願望スキルの実験だ!)
まず火炎球は、狙った敵に当たると、バウンドしてどこかに飛んで行ってしまい壊れてしまう。
この初級魔法に、俺の固有スキル願望を発動して使えば、強力な魔法になるはずだ!
魔法が、敵が死ぬまで、追尾して何度も攻撃する姿を願いイメージし、無詠唱で火炎球を発動した!
ゴブゥ!!! ズゴゴゴォォォ! ゴブゴブゴブブゥゥゥ!!! ボボボボ!!! ゴブゥゥゥゥドサ……
火炎球は、ゴブリンに直撃しても消滅せず。
ゴブリンと火炎球は、紐状のゴムで結ばれた様に、ゴブリンに何度もバウンド攻撃を繰り返し、殺すまで爆発音が鳴り響いた。
「おぉ! 無詠唱でも魔法は発動したし、願望スキルも成功だ! 火炎球をレインさんの肉体に変化し! 怒らせ腹に蹴りを貰った甲斐があったぜ! レインさんありがとう! あなたが俺を誘惑する肉体美だったからこそ、気がつけました! 俺の固有スキル願望の力に!」
念のため後、2回試したが問題なく発動し倒した。
ゴブリンの死骸は3体になった。
イフリータは、ユーリのレイン肉体美発言にムカつきながらも、眉毛をひくつかせ、何やら焦りながら話した。
「へぇ、なかなか、いい能力じゃない」
「すげぇだろ! まだ思いついたのがあるんだ! 見ててくれ」
「へ! まだあるの! もうじゅうぶんじゃないかしら?」
「いやいや、俺の覚えてる魔法。まだ、火炎球だけだぞ! これからに決まってるだろ! イフリータ!」
「そうよね……」
イフリータは、無邪気に喜ぶユーリを見て、下唇を噛み、悩ましく見ていた。
「問題は、俺のなけなしのスキルポイント50で覚えられるかだ」
魔法リストを開いた。
「おぉ! 丁度スキルポイント50で竜巻玉が覚えられるぞ! なけなしのポイントを使うのは勿体無いが。あの苦行をなくせる可能性があるなら、安いもんだ!」
竜巻玉を覚え、早速実験を開始した。
竜巻玉を発動すると、乱回転する球体が、空中にとどまり、球体から次々と、風をまとった妖精が飛び立つ姿をイメージしすると。
花畑に集まった蝶達が、一斉に飛び立つ様に、辺りに妖精が姿を表した。
「おし! 成功だ! むふ姿も予定通りだ!」
妖精達の容姿は、今まで出会った人達を願望し作られていた。
イフリータは、ユーリの魔法に驚き表情が『な!』と叫びそうになっていた。
「さて、次はぁ」
妖精達が風魔法を使い、ゴブリンの腹を切り裂き、結晶についた血を吹き飛ばして。
綺麗にしてから、俺の所に持ち帰る姿を想像すると綺麗になった結晶を持ってきた。
「成功だ! 名付けて!」
『あの子も、その子も妖精化して、お手伝い!』
「見た目も成功したのはでかいが。何より! 熟練冒険者でも、新人冒険者を血眼になって探し、新人は皆やる決まりなんだと無理矢理やらせたい仕事ナンバーワン! と町で噂されていた。
あのドロドロぬめぬめした鉄臭く、鼻が麻痺する程の悪臭! 倒した敵からのアイテム回収が! ほんとに! 苦痛だったからな!
これからは、魔物の腹を切らなくて、すみそうだ。ある意味、冒険者には最強の魔法かもしれないな」
「ふん、何が最強の魔法よ! ただのアイテム回収じゃない! それくらい、私にもできるわよ!」
イフリータは、アイテム回収をする妖精達を蹴散らし。
死んだゴブリンの腹を切ろと、魔法で作り出した炎の小刀で触れると、ゴブリンは結晶もろとも灰とかした。
イフリータは、何事もなかった様に、立ち上がり。
「ふん! こんなのは、新人の仕事よ! さっさとしなさいあんた達!」
妖精達は、いそいそとゴブリンに群がり、腹が切りやすい向きに動かし、アイテム回収を再開した。
(さすが、魔王配下のアイテム全てを灰にしただけあるな。にしても、この光景は正に、魔物解体したくない先輩召喚獣《熟練冒険者》に、こき使われる新人妖精《新人冒険者》って感じだな)
妖精達のアイテム回収が終わり、念のため早めに帰ることにした。
「さて、固有スキルも理解できてきたし、まだ明るいが帰るか。魔物と野宿は嫌だしな。ん? イフリータ、エクリアは、何処だ?」
「あら? いないわね?」
「なにぃ! 暗くなるまで見つからないとか、勘弁してくれよ」
先程までイフリータの近くにいた、エクリアの姿が消えていた。
「あぁあそこに、いたわね」
「なんだ焦らすなよ、近くにいたのか」
エクリアの鼻歌混じりの声が聞こえてきた。
「お宝お宝! ふんふんふぅん」
「お! お宝だと! でかしたぞ! エクリア! たからば! こぉぉぉ!!!」
「おやぁ? ユーリィ。今更来ても、このお宝は、あげませんよぉ! ふふぅん」
「いやいや、エクリアさん。それは! モンスターだから! 早く離れんか!」
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