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第145話 貴族ライナーとの話し合い。

 イケメンベビーフェイスのクライヴ団長の前に到着した。


「さすがに、国と戦うためだから数が多いな」


「マスター何を言っているのですか? 数では圧倒的に不利ですが! 関係ありません! この僕と正義のつるぎ! エクスカリバーがあるのですから!」


「エクス、力強いのはありがたいんだが…………エクスカリバーで人がきれるのか?」


「ふん、何を言っているのだマスターは。エクスカリバーは、聖剣なのだぞ! 悪き者でなければ切る事はできぬ!!」


「そうだよな……」


 エクスは聖剣……モンスターとか、魔族が出た時のただの保険だからな。




 ん、騎士団とは違い、見るからに貴族みたいな奴が近づいてくる。イケメン団長は来ないのか。


 ガラガラ、ギィィィ。


「ライザ団長から話を聞いた時は、冗談かと思ったのですが。あなた様が古代の英雄白銀さまですかな? 情報と少し違う様ですが」


「ふふ、わたしだって、気分で着替えたりはしますよ。貴族殿」


「それもそうですな。国王白銀様、申し遅れました。わたくしは、貴族のライナーといいます。ライナーとお呼び下さい」


 えぇと、夢で知ってるけど。一応俺はこの状況を理解してるとおかしいよな。


「それでは、ライナー殿。早速質問だが。この軍勢はなんなのかな。新しい国に挨拶をしに来たにしては、いささか、騒がしすぎると思うのだが……」


「これは申し訳ございません。白銀様。無礼は承知しているのですが。いささか不審ふしんな情報を耳にしてしまい。正しい情報か判断できず。念の為、騎士団も同行していただきました」


 よく言うなぁ。こんな話しながら、裏では火炙ひあぶりの準備だもんな。でも、なんて話すかな。


 あまり戦いたくはないけど、あの部隊だからなぁ。なんとなく見ても5000はいそうだ。


 それに対して、こちらは精鋭部隊とはいえ100人、これでも多分負けないはずだが。向こうは勝てると思ってるから、簡単には部隊を引かないよな。


「それで、その不審な情報とはなんですかな? ライナー殿」


「こちらが手に入れた情報では、白銀様が、我が国の村を次々に侵略していき、女郎族の旗を掲げていたと、耳にしましたが。これは事実ですかな?」


 え! はた!!? そんな物、掲げた覚えはないが。侵略だから旗も掲げたと思われたんだろうか? まぁ侵略した事に変わりはないし、いいか。


「返答なしですかな? 白銀様」


「あぁ、侵略した事実に間違いはない」


「そうですか。では我が国の村を、侵略した理由はなんですかな?」


「簡単な話だ。貴様ら国が見捨てた村人が、モンスターに困っていたのでな。助けたのだ。たが、せっかく助けた村人達も、あのままではモンスターに殺されるだけだ。だから、国に放棄されたと考え、村人達の了承をもらい。一緒に村をもらってやっただけだ」


「それは……」


「どうせ、村は、貴族達の住む街を全て助けてから、騎士団がモンスターの対処になれ、落ち着いたあたりで、死んだ村人を片づけ、農村を作り直せばいいと思っていたのであろう」


「ぐっ、それは……」


 お!! あのひきつった顔は! 正解だな。


「きさま!」ガチャ!


「やめんか! バカ者!」


「護衛の者は、無能なのか? 敵陣で、剣を抜こうとするとは、それとも、この場で、殺されたいのか?」


「申し訳ございません! 白銀様! この者には、のちほど、罰を与えますので、この場はどうかお許しを!」


「まぁ、どのみち話す事もないがな」


「白銀様、それはいったい、どういう意味ですかな?」


「貴様らでは、村人達を守れないと私が判断したのだ! 村人達は、モンスターから己を守る為、土を食べるほど、地面に頭をこすりつけ、死んだふりをしていたのだぞ!!!」


「なっ……」


「貴様も同じことができるのか!! その旅をする者とは思えん、きらびやかな、格好でだ!!」


「これは、話し合いのために……」


「話し合いに、そのような物が必要なのか? そのような金があるなら! 冒険者を大量に雇い、村人達を助ける事もできたであろう!!」


「ぐっ、言わせておけば! 何を言っておるのだ! いかなる理由があろうと、他国の領地を侵略したのは事実!! ならば貴様は、侵略国家の国王! 侵略国王! 白銀じゃろうが!!」


 おれが侵略国の王、白銀か。はぁ、けど、話の感じからして村を大人しく返したら、村人が殺されそうだからな。仕方ないか。


「我らの国民を、宣戦布告もなく一方的に奪い取ったのですぞ!! わかっておられるのか!」


「そうだな。確かに無知な私が悪いようだ。やってしまった物は仕方ありません。ならば戦って決着させるしかありませんな」


「しかたありませんな」


「ライナー殿が、騎士団と合流し開戦の準備ができたら、旗を掲げて下さい。それを開戦の合図とさせてもらいましょう」


「お気遣い感謝いたします。白銀様。てっしゅうじゃ!!」


 ガラガラ。


 はぁ、仕方ないか。

来週、金曜日予定です。


更新遅いのに、ブクマありがとうございます。

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