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第141話 衣類にすける素肌は魅力的。どんなにえらくなっても、義務《ぎむ》規則《きそく》は重要です

「ふむ、やはり国王様に会うのですから、素肌が見えない方がいいですかね。この辺りの白がよいでしょうか。下着も白にしておきましょう」


 カチャカチャ。


 おぉ、パンストがかけてあった、タンスの引き出しには、したぎの山が、ふむ、ジャンヌは白が好きなのか。イメージ通りだな。


 スッ。


 おぉ、下着をはく足! 爪先をピンとして下着の穴に通す姿も、きれいだ! ブラも付けたようだが……なれているのか、お胸をノールック【みない】で付けていた。


 スッ。タッタッタッタッ、ぽふん。


 あまり物がない部屋だからな、ベッドに座って、パンストをはくのか。


 シュルシュル、ギュ。


 ほう。パンストは、ウエストまで爪先の部分をたぐりよせるのか。パンストを、はくとこ、こんな近くで見るの初めてだな。


 ゴクリ、いよいよか。純白のパンストに、ジャンヌのキレイな爪先、ピンとのびた、パンストから透けて見える、ジャンヌの白い肌!!


「ん、ん、くぅ! ふぅ」


 く! 乙女のナマ着替えだというのに!! 白タイツをはく、おみ足くらいしか見えなかった! ぬわんでだぁぁぁぁ!!! いや、見れただけよかったと思うべきか。



 シュルシュル、カチ、ガサガサ。


「こんなところでしょうか」


 さて、着替えも終わったし、いよいよ、国王様とご対面だな。


 ん? ジャンヌが出口に行かずに、絵の前にきたぞ? この絵は、天使か?


「それでは、ガブリエル様。いつものいのりを……そうでした、大天使ガブリエル様は、偽りの姿。もう私には、ガブリエル様はいないのでしたね……」


 ジャンヌ……ずっと、大天使ガブリエルを、本物の大天使だと信じて、したっていただろうからな。それが突然、悪魔だとわかって消えてしまったんだ。落ち込むのも無理ないよな。


「そう!! これからは、わたしを死のふちから、光り輝く笑顔で、救い出してくださった。天使エクリア様に、祈らせていただきましょう!!」


 なんだと!!! 確かに、大天使ガブリエルが悪魔だとわかって、落ち込んでいたジャンヌを元気づけたのは、あのエクリアだが……なんかいやだな。



「信じていた大天使ガブリエル様が、悪魔だと知り、絶望し、私の心が暗黒に染まるなか、あなたは光り輝く笑顔でわたしを、救ってくださったのです。天使エクリア様」


 いやいやいや!!! なにこれ! ジャンヌが天使の絵の前で、ひざまずいて、エクリアに祈ってるんだが! これじゃあ、俺まであのエクリアに、ひざまずいてるみたいじゃないか!! やめろ!!! やめてくれ!




「それでは、行ってまいります。我が隊をお導きください。天使エクリア様……勝手に、すうはいし、あがめることを、お許し下さい」


 ながかった……時計がないからわからんが、30分は、エクリアにおがんでたぞ……なんてくつじょくなんだ……


 まぁ一応あれで天使だし、悪魔のガブリエルよりはましか。ごりやくは、ないだろうがな。





 コツコツ、ギィィィ、バタン。


 どうやら、城までは歩いてくみたいだな。転移装置は、やっぱ限定的なんだな。


「ジャンヌ隊長、任務お疲れ様です!」


「あなた達も、見回りお疲れ様」


 ふむ、見てる限り、この辺りは、騎士の家、部隊宿舎しゅくしゃ、なんかが集められてるみたいだな。


 まぁ、あのザッ! 城を守るなら、城の周りに騎士団の宿舎なんかを作るのが1番だよな。



 コツコツコツコツ。


 近くで見ると、ほんとでかいな、ファンタジー世界らしく、中世の古城って感じだな。門の前には門番が4人か。


「ジャンヌ隊長、国王様に任務の報告でしょうか」


「あぁ、そうだ」


規則きそくですので、申し訳ありませんが。リングを確認してもよろしいですか」


 リング?


「問題ありません」スッ。


 あぁ、冒険者登録した時にもらったリングだな。確か個人情報と冒険者ランクが登録されてたな。騎士団のは、冒険者のより豪華に見えるな。


「では、魔力測定を開始しますので、しばらく動かないで下さい」


「えぇ、頼みます」


 ブゥン! ピピピ、ピピピ、ピピピ。


 指輪に機械みたいのを近づけてるな。魔力測定とか言ってたし、指輪に流れる魔力を調べて、本人か確認してるのかな?



 ピコン!


「魔力、体の状態、それに帰還からの不審な行動、全て異常ありません。ご協力ありがとうございました」


 不審な行動って指輪に、行った場所が登録されるのか?


「いえ、みなさんも、任務お疲れ様です。それでは中に入らせていただきます」


「はっ、どうぞ、お入り下さい」


 ギィィィ ズシィィィン! 


 おぉ! 白い世界に、巨大なステンドグラスが光り輝いて神秘的だ!! こんなお城、探検したいもんだが。


 コツコツコツコツ。


 今は、自由に動けないんだよなぁ。何もない長い通路に、はいったぞ? 長い通路の先に扉か、ギィィィ……


 お、転移装置だ。城の中では使えるのか。



 ここにも、警備がいるぞ?


「ジャンヌ隊長、申し訳ありませんが。こちらは、国王様がおられる、玉座ぎょくざの間、近くに転移されますので」


 ぎょくざのま!!


「えぇ、わかっています。指輪の確認ですね」スッ。


「はい、ありがとうございます」


 城の門で見た装置と同じか。国王様に会うわけだから、念入りにチェックするわけだな。


 ピコン!


「問題ありません。転移装置に、お乗り下さい」


 お、2人が、装置左右の基盤にふれてるぞ?


「それでは、転移させますので、動かないで下さい」


「えぇ、お願いします」


 なるほど、ここのは2人で操作しないと転移しないのか。


 ブゥン、ヒュン!



 転移してからも、ずいぶん歩いたな、さすが玉座に続く道だ。転移を使っても迷路みたいに入り組んでる。


「ここを右ですね」


 お、巨大な金の扉が見えた! この先か。


「ジャンヌ隊長、念の為、ご用件を確認させて下さい」


「召喚獣フェンリル失踪事件、調査隊、隊長ジャンヌ。任務のご報告に参りました。こちらが任務依頼書になります」


「確かに間違いありませんね。それでは中にお進み下さい」


 ギィィィ。ズシィィィン。コツコツコツコツ。

次は、来週水曜日、予定です。


読んでくれて、ありがとうございます。

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