第124話 村を守りし、漆黒のラヴィット
あらすじ123話
女狼族の国王になった俺は、領地の村に、挨拶回りをする事になった。
フェンリルに乗り、村に到着すると、村は静まりかえっていた。
俺の護衛、クロエに言われ、村の調査をする事にした。
村の中は、黒いシミがあちこちにあり、村の中には、モンスターがいた。
モンスターのそばには、ラヴィット族が無数に倒れており、あたりには黒いシミがあった。
モンスターに、気づかれていないので、クロエ達で奇襲をする事にしたが。
奇襲をしようとすると、ラヴィット族がいっせいに起き上がり、モンスターを蹴り殺してしまった。
ラヴィット族に挨拶に向かうと、巨大なフェンリルを見て、気絶してしまった。
気絶したラヴィット族を起こし、自己紹介をしたが。
新しい領主と知ると、ラヴィット族は、騒ぎ出してしまった。
そんなラヴィット族を、クロエが、説得してくれた。
ラヴィット族の村に、警備の配置をすませ、ラヴィット族のリーダー、ラヴィーナと話した。
とりあえず気になっていた、血のような黒いシミは、モンスターをまどわす、果物だったようだ。
果物の香りで、モンスターをまどわし、死んだふりから奇襲をしたようだ。
村は村で、モンスターと戦っているようだ。
村を出発しようとすると、ラヴィーナから、友達の村も助けてほしいと頼まれた。
話を聞くと、元々行く予定の村もあったが、他の領地の村もあった。
領地の村を回るついでに、他の領地の村は、領主に恩を売るため、ついでに回る事にした。
さて、ラヴィット族のラヴィの頼みで、挨拶回りする村が増えたし、次の村に行くかな。
「主人様。他の領地の村を助けるのは構いませんが。問題があります」
「何が問題なんだクロエ?」
「私たちと来た、村に残す警備部隊は、元々回る予定だった村の数しか、部隊がいませんので、里から増援をお願いしないといけません」
「なるほど、確かにそうだな。だが、それだと時間がかかるな」
「そうですね。フェンリルのフェンリさんが、いますから、馬車よりは速いですが。どうなされますか。主人様」
「そうだな。モンスターが人を襲いだして、時間はたっているが。ラヴィの村が無事だった事を考えると、すぐにでも、全ての村の安全を確保したいからな」
「でしたら、後から来る馬車の部隊に、増援の依頼を頼み、増援が来るまで警護部隊の人数を減らして、他の村に、分散しますか?」
「ぞうえんに、ぶんさんか……」増援! そうか。人数が少ないなら増やせばいいのか。
「クロエ、ラヴィ、魔法を使うから少し離れていろ」
「魔法ですか? よくわかりませんが。かしこまりました主人様。ラヴィさん、こちらに」
「わかったラヴィ」
さて、願望スキルだからな、しっかりイメージせねば。
警備をする女性ならば、やはり、りりしく、クール! だが、胸が大きいのがお悩みのクールガール! 腰は細く、脚はスラリと長く美しい!!
服装はやはり、婦警さんかなぁ。
「白銀様は、どうしたラヴィ? ずっとだまってるラヴィよ」
「私にもわかりませんが。主人様は、強力な魔法を使うようです」
「魔法ラヴィか?」
「はい。そして、準備ができたようです」
「ラヴィ!」
俺の妄想を食らいつくし、願望として具現化せよ! 理想の婦警さん!
「村を守りし、正義の化身を作り出せ! 光魔法ライティル!」
ピカァ!
「ラヴィ! 明かり魔法ラヴィか? クロエ様」
「いえ、あの球体は、変化しています」
「ほんとラヴィ。人の足が見えたラヴィ!」
ピカァ!!
「ふむ、そなたが我を作ったのか?」
「あぁ、そうだ……が」
「ん? どうしたのだ? 何を、ほうけておる{まぬけなかお}」
なぜだ。婦警さんをイメージしたのに、黒タイツのバニーガールが出てきたぞ?
「ふむ? 人を作っておいて、よくわからんな」ポヨン。
いや、胸やスタイルは願望通りだし、クールな女性の、ハイレグ、バニーガールも悪くないか。
「どうなってるラヴィ。光の球から、漆黒のラヴィット族が現れたラヴィ!」
ラヴィット族? あぁそうか。チラチラウサミミが見えたから、無意識に、バニーガールをイメージしてしまったのか。我ながらなんたる願望だ。
「ふむ、なにやら私は、不快な格好をしているようだが。これは、どういうことか! 創造主だろうと、ことによっては、叩き斬る!」
ブォーン!! ポヨン!
「うぉ! 剣が突然現れた!」
「デカイ剣ラヴィ」
「主人様の自業自得ですね」
「次は外さぬ。さぁ、答えるがよい」
むぅ。真面目そうだし、適当に言いくるめるか。
「君には、この村を襲うモンスターを、全て倒して欲してもらわねばならないからな」
「ほう。それと、この、ふらちな姿に、何の関係があるのだ!」
ブォン!
「いや、まだ説明の途中だから! 顔に剣を近づけるんじゃない!」
「はやくするがよい」
「つまりだな。はげしい戦闘が考えられるので、身軽な格好がいいと思ったのだよ。鎧とか着けていたら、両手剣を振り回す時に、体が鎧にあたって邪魔だし、光の化身の君は、簡単には、モンスターの攻撃をくらわないだろ」
「ふむ、確かに、光の化身の我には、鎧は不要か」
「わかってくれたか」
「いささか、ふにおちぬが、マスターは急いでいる身、ここはひくとしよう」
「そうしてくれると助かるよ」はぁ、真面目キャラで助かった。
「それと、名前がないと呼ぶ時に、困るから、名前を付けておく」
「承知しました」
「これから呼ぶ時は、アウラと呼ぶ事にする」
「了解したしました。マスター」
むふ、具現化した時は怒っていたが。俺が呼んだだけあって、素直だな。やはりバニーガールも悪くないな。
「あの、主人様」
「ん、なんだクロエ」
「アウラ様を村に残すのでしたら、村の警備はどうされますか?」
「そうだな。アウラは強いが、知識はないからな、減らす警備は最低限にしてくれ」
「かしこまりました。主人様」
「それじゃ、村の事は任せるぞ。アウラ」
「安心して任されよ。マスター」
かっこいいじゃないか光の化身アウラ。まさに、ザ! 女剣士だ!
まぁ俺の願望で、見た目はバニーガールだがな。
クロエが警備の再編成をし、巨大化したフェンリルに乗り、次の村に向かった。
再来週の月曜日予定です。
遅くてすみません。
ブクマありがとうございます。