表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

119/155

第118話 フェンリル神像の真実を語る者。泥酔メイド、イフリータ!!

あらすじ117話


フェンリル神像、調査隊ジャンヌ達との戦いに決着が付き。


フェンリル神像の折れた首も、イフリータが治してくれた。


フェンリル神像が治った事で、お祭り騒ぎになり、気がつけば、次の日の昼になっていた。



俺は、女郎族の里に着いて早々、ジャンヌ隊長ともめたので、まだ見ていない里を見て回っていた。



里というだけあって、草木の多い、田舎の集落みたいだった。


そんな事を考えながら、里を見て回っていると、フェンリル神像を調査に来ていたジャンヌの部下達は、王都に帰る前に、フェンリル神像に手を合わせて願い事をしていた。



どうやら、フェンリル神像が治ったので、極刑はないが。


結局任務は失敗だけど、減給もいやだ!と、フェンリル神像に減給回避を願っていた。



せっかくだから、俺もフェンリル神像に、おがもうと、列に並ぶと、騒ぎになってしまった。


有名になると、普通に行列にも並べないようだ。


仕方ないので、先におがませてもらう事にした。



願い事は、調査隊の無事と、戦争回避、あと異世界での平和な暮らしを。


あの、フェンリに頼んでも仕方ないか、と思いながらも願い事をして。


みんながしたように、最後に、フェンリル神像の足に、ふれた。



すると、周りが大騒ぎしはじめ、フェンリル神像を見ると、青く光っていた。


ジャンヌ隊長が、部下にフェンリルを召喚するように命令すると、チワワサイズのフェンリルが召喚された。


召喚獣の大きさは魔力で決まるので、あのサイズは魔力せいだろう。



だが問題は、フェンリル神像は治っていたが。


フェンリルは、召喚できないままだったのに、今召喚できている事だ。



ジャンヌ隊長も、俺が何かしたのかと言ってきた。



何かした覚えはなかったが、俺がフェンリル神像をさわったら、フェンリル神像が光って、フェンリルが召喚できたんだから俺しかいないよな。



仕方ないので、それとなく、話して誤魔化す事にした。



だが、話していても、なんで治ったが自分でもわからなくて、フェンリル神像にボタンがあるじゃないかと、足をさわると、フェンリル神像の光は消え、召喚したフェンリルも消えてしまった。



当然だがボタンはなかった。


もう一度フェンリル神像を触ると、フェンリル神像に光が戻った。



ジャンヌ隊長たちは、フェンリル神像が治り、安心して王都に出発した。

 フェンリル神像、調査隊ジャンヌ達は、王都に帰り。


 俺がフェンリルを永久召喚したせいで、召喚できなくなっていたフェンリルも、召喚できるようになった事だし。


 次の問題は女狼族の国王に、俺が選ばれた事だな。


 断れる雰囲気でもないし、それにジャンヌが王都に帰って、今回の事を報告したら、戦争になるかもしれないから……どの道残った方がいいか。


 俺はともかく、イフリータがいれば負けないだろ。


 まぁ、イフリータは、女狼族に囲まれて、酔っ払いになってしまったがな……はぁ。



「それで、イフリータ様。聞きたい事があるんですが」


「なにかしらヒック。今は気分がいいから、答えてあげるわよ。わんちゃん」


「ありがとうございます! イフリータ様のご主人様、白銀様は、どうやってフェンリル神像様を復活させたのでしょうか?」


 む?


「あぁ、それ私達も気になります! 調査隊がいくら調べても何もわからなかったのに、さわっただけで、治ってたし」


 治した俺も、どうやってフェンリル神像を治したか気になってたが、イフリータにわかるのか?


「あぁ、それね。話は簡単よ」


 かんたん?


「簡単とは! どんなやり方なのですか!」


「ご主人様は、フェンリル神像に、フェンリルの魔力を少し帰しただけよ」


【フェンリル様の魔力を、フェンリル神像に返す?】


「ヒック! だからね。フェンリル神像の魔力を全部抜いたのは、ご主人様だから、それを少し帰しただけよ」


 !!!なにばくろしてんの!!! この泥酔メイド!!


「えと、それって、つまり……」


「白銀様が、フェンリル神像様を壊した犯人だったのですか?」


「ヒック、まぁ、そんなとこね。グビグビ。ぷはぁ!」


 ぐっ、どうする。みんなが見てるが。なんて言えば、女狼族がコソコソ話し出した……




「えと、今の話はほんとなのかな? 白銀様いるし、誰か聞いてよ」


「キャン、むりむり!! 本当だったら、白銀様と戦うんでしょ!」


「勝てる気しないよね。ヴィルディースどうするの?」


「そうですね。事実なら許される事ではありません」


 ですよね……


「ですが。フェンリル神像には、現在魂が宿っています。たぶん!! 誰も死んでいないのですから、すぎた問題で、無駄な争いはするべきではありません。白銀様も同じ考えでしょうか」


「あぁ、その通りだ。ヴィルディース」


「では、問題はありませんね」


 はぁ。助かった。




「いやぁ、マジあせったよ。けど、白銀様は、なんでフェンリル神像様の、魔力を抜いたのかな? 結局元に戻してるし」


 話すべきかな……



「むふふ! 知りたいですか!」


「これはフェンリさん」


「知りたいです!」


 おぉい、フェンリ何してるの。


「コホンそれはですね。ここにおられる白銀様が、フェンリルである私に、肉体を与え、第二の人生を、あゆませるためなんですよ!!」


 えっと、何全部話してんの……フェンリ。


「すごくないですか! みなさん!」


「えと、フェンリさんが、フェンリル様? 確かにすごいですし、匂いも似てるとは思いましたが……」


「今回の騒動、全部の原因は白銀様になるんじゃ」


「あ、あれ? 変ですね。なんだかみなさんの、雲行きが怪しいですよ! どうしちゃったんですか!」


 そりゃそうだろ。ん? ヴィルディース?



「女狼族の神フェンリル様を、人の姿にし、フェンリル神像の力も復活させたのだぞ! まさに我らの王にふさわしいではないか!! なっ! なっ! クゥリュアもそう思わないか!」


 ぐっ、ヴィルディースの奴、王を強調してやがる。


「ジャンヌに、負けた私に、反対する理由はないさ。たしかに原因はそいつだが。解決したのもそいつだからな」


 なんか。火事起こして、自分で消したみたいな、言われ方だな。間違ってないけど。




「まぁ、白銀様と戦っても勝てないし、いいのかな?」


「そうだね。長のヴィルディースも言ってるし。フェンリル様も、自由になれたんなら、その方がよかったんじゃないかな。ねフェンリル様」



「もちろんですよ! ですが私の今の名は、フェンリですから、間違えないでください」


【はい! フェンリ様!】


「いや、様もいらないから」


【はい! フェンリさん!】



 はぁ、酔っ払いには、困るな。まぁ説明の手間が省けたからよかったか。


 フェンリルの話をしたし、王の話は、受けるしかないか。


 ヴィルディースに完全にやられてるな……

来週、木曜日予定です。



読んでくれて、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ