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シュレディンガーのぬっこ

久しぶりに練り直して再投稿。

いろいろと環境が落ち着いてきたのと変化したのもあって設定が微妙に変わってたりします。

しばらくは毎日アップしようかな。

なんて希望ですが、少なくとも週一くらいでアップしようかと思います。

ある晴れた日、太陽がとてもまぶしく感じた午前のできごとでございます。

その日、オフィス街にあるよくありそうな雑居ビルの前に、俺(リクルートスーツ着用)は立っていたのでございまする。

それはいったいなぜかと申すならば、これがまぁ、いわゆるひとつの何と申しましょうか。

よくある求職活動によるところなのでございますよ。


思い起こせばあれはもう先月のことになるのでしょうか。20人近くの社員がいたかつて勤めていたところの職場内ではなぜなのでしょう? 俺だけが年中無休(もちろん1月1日から12月31日まで)という素晴らしくブラックな職場でございました。病院通い(もちろん休みは取れていません)からの綿密な作戦を立てて(合計8通の退職願いを提出して)なんやかやあってめでたくストレス原因から解放されることとあいなりました。


そこに至るまでのあれやこれやも是非ここでご紹介したいとは思うのですが、大河小説を挟み込むのもアレなので、涙を飲んで割愛する次第でございます。


この国のシステム上の結果と致しまして、失業保険を頂くための合法的なアリバイ作りと致しまして現状『お仕事探し』っぽいことをしているわけなのでございますよ。


ちなみに、今回面接のお約束を頂戴している会社というのは、ハロワの紹介によるところでは、派遣業務っぽいことを行っているみたいですね。いったい何処へ派遣するのか、派遣先での業務はそもそも何なのか、などといった具体的なことは一切何にも知らないです。そもそも勤務条件、給料がどれくらい貰えて、休みがどの程度貰えるのか? 交通費は幾らまで出るのか? 自家用車通勤が可能なのか? そういったことにつきましては、まったく知らない。そもそもはじめから興味ないし。


つまりはね、そんなことは始めからまるっとスッキリどうでもよかったのでありまする。


あくまでもアリバイ作りなのでございま……ゲフンゲフン……というような経緯がありましての、久しぶりのスーツに袖を通しての本日の外出でございました。たまにはね、外に出ないとね。太陽の下を歩いておかないとダメ人間になっちゃうみたいな、ほらあるじゃない。社会常識的な世間体? しょうがないよねぇ。ご近所さんにも気を遣ってしまうそんなお年頃。





とまぁこういうことだったはずなんだが、俺は今、モーレツに困っている。


訪問すべきオフィスの入居したビルはちゃんと見つけましたよ。ちゃんとね。でもね、これがさぁ……


そのビルの入り口がねぇー、一向にさぁ、ほらほら……どこにもね、……見つからないのでありますよ。


でね、ビルの周りをね、そりゃぁもう、ぐるぐるグルグルぐるぐるグルグル……バターになっちゃうくらいに回りました。


もうね、この辺の詳細な地図が書けちゃいますよ。


なんかメンドクサイシ、アキラメテ、帰ルカ? カエッチャオウゼ……いやいや待て、待つんだ。社会人としていかにもそれは拙い。約束というものは守らねばならぬ。約束は守られねばならぬ。


そもそも入社する気もないのに面接を受けに来ている時点で、社会人としてはかなり色々と拙いような気もしないでもないわけなんですが、まぁほら、それはそれよ。


ハロワ通ったことある人ならわかるよねぇ。仕事探し頑張ってますよ的な、ほらあれですよ。アリバイ作り? なわけだしねぇ。ほのかに後ろめたいような気分もあったりなかったりもするので、より一層約束を守らないといけない、といったような心持ちなのでしょうかね。



そんなこんなで心の葛藤とバトルを展開したりしなかったりしながら……


ふとね、色々考えるのがめんどくさくなってくるよね。色々とね。そもそもどうでもいいわけだしね。しょうがないよね、人間だもの。みつおじゃないわけだけども。ただね、なんということもなく、前を見上げてみたのね。そしたらさ、当該ビルの各階の窓っぽい何かが見えていますた。


(あれ? なんか変じゃね?)


違和感がございましたね。ぼーっと眺めているとその違和感の原因にどうやら思い至りました。


それっぽくビルの窓と見えていたものはこれすべて書き割りであったのでございました。


頭の禿げたおじさんが若いギャルっぽい女子社員にセクハラっぽいことをしてたりします。


人毛製のお高いお帽子カツラともいうなんぞを被ったおじさんと若い兄ちゃんが殴り合いのけんかをしていたりします。


その隣ではお局様風のお年を召されたお姉さまと新人OLのメンチの斬り合いが勃発しています。


そしてポツンと置かれた机の上、中央にひまわりの一輪挿し……


別のフロアでは、お胸がバインバインな秘書っぽいお姉さんがお着替えをしているようでございます。


どこかの姉妹的な2人組の妹さんな感じでしょうか。一見するとお若く見えはしますが、実はそれなりに結構いってたりします? アニメコスとかちょっと無理してない? 


怖い顔のお兄さんの前で土下座をしているほぼ裸のおじさんがいます。ランニングシャツっていうんですか、それとブリーフだけは身に付けていらっしゃいます。化粧の濃いかんじのお姉さんが怖い顔のお兄さんの横でニヤニヤしています。


 ☆☆☆


「お前か、俺の女に手ぇ出しやがったのは?」


「いや、あぁ……」


「おい、慰謝料払えや。」


「う~あ~、あの時は酔ってて……よく覚えてなくて……」


「うおいっ、おっさん、酔っぱらいは人の女に手出してええとでも云うんかい?」


 ☆☆☆


(とまぁこんなセリフが聞こえてきそうです。)脳内にね。


他にもいろいろと、窓っぽく描かれています。


すごくこれらは立体的なのでございました。





本当にわけがわからない。ポルナレフ状態というヤツでございまする。


頭の中で、いっつオートマティックに響き始めますん。


(つぅつぅつ〇しぇリー〇ーしぇーりー、つぅつぅつ〇しぇりー〇ーしぇーりー)


『ここは、わかる人だけわかれば良いのです。(むしろわかっちゃうと色々まずい)』


時計を確認してみたところ、面接のお約束を頂いた時間まで、まだ少しだけあるようですた。


誰かに聞けばなんとかなるかもしれないね。相談しよう、そうしよう。

……でさぁ結局、このビルの入り口っていったいぜんたいどこにあるのよ?

誰かいませんか?


……誰か?

……誰も?

……えっとね、マジで?

……ホントに?

……いないの?

おぅっと、どこを見渡しても誰もいませんよ。


なんかこう気持ち悪いですね。オフィス街で歩いてる人が誰も居ないっていうのは。


ふむ、前方から何かやって来るようです。

あれは、……猫がやって来ました。


たぶん、きっとアレは猫です。


世紀末的に誰もいないオフィス街を堂々と猫がやって来ますた。


二足歩行をしていますが、ジブ〇的なヤツではなく、目元がどちらかと言えば獄卒的な感じですかね。





『あんた、何か困り事かい?』


あとで荒熊ジョニーさんのモデルになったぬこさんの写真をアップしたいと思う今日この頃。ただ彼女(実は女の子)はきまぐれだし野良だったりするのでさっきまで我が家の車庫の中にいたはずなのに写真撮ろうとしたら消えてました。明日の朝いらっしゃったら丁重に写真撮影の依頼をしたうえで、撮影させて頂こうかなと思っていますが、ひょっとすると明日の夜の方がご都合がよろしいのかもしれません。あるいは明後日?


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