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恋の蕾  作者: カラフル★
9/26

第8部*春・出会い


春!!

受験勉強

僕らは入試も無事突破し、オレが大学生、そして水城が高校生になった。


水城は通学が便利でしかも広くて綺麗な高校を選んだ。制服はシンプルなブレザー。

オレは英語系の大学を選んだ。

つーか大学って、私服なわけだからセンスが問われてしまうわけで‥

それに毎朝水城と会うのでその時にダサいかっこなんかして引かれたりなんてしたらイヤだ。。

だから毎朝身支度に必死になるわけで。

今日もは大学生らしくシンプルかっこいいを目指して服を選んでみた。

「お兄ちゃん、大学生みたーいっ!」

いや、みたいじゃなくて大学生ですからねっ

でもとりあえず、水城はオレの服をほめてくれたので一安心だ。

「行ってらっしゃい」

母親に見送られて自転車をこいで最寄りの駅へ15分。

そこから電車で20分の移動でオレの通う大学だ。


「やー大学生ってなんていい響きなんだっ♪」

親友の和也と流も同じ大学だった。



気がつけば大学生、、

水城と出会ってから10年以上たっていた。

妹〈 女の子として水城をみていたわけだけど、、

あと4年後には家をでて会社員として働いているのだろうか。

‥家を出て?

そして水城への想いも忘れて他の誰かとつきあったりしているのだろうか??

‥こんなに好きなのに??



でも

このままじゃ

いつかはそうなってしまうのだろうな、、


この想いに踏ん切りをつけなければいけない日がくるのかもしれない。


‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



私、藤田水城が

「中村 陸<リク>」と出会ったのは

高校入学初日。


正直、こんな奴とやっていけるのか・と思ったんだけど、、

でも、

あたしたちは恋をしたんだ。




「迷った‥」


はしゃいで走り回れるからなんていう子供じみた理由で高校を選ぶんじゃなかった。。


それ以外にも、制服が可愛いだとか、

家から近いって理由もあったけれど。。


確かに、広い校舎は気持ちがいいし、最高だと思う!


でも、自分の教室までいくのさえ迷ってしまうのはどうかと思うっ。。


しかも校舎の地図を持っているくせに、だ。

どんな方向音痴なんだぁー…


とりあえず、歩き回ってみようと振り返ってみたところ、


「!」


数メートル後ろに人がいた。


制服をカッコ良く着崩し、ポケットには某ブランドの財布が無防備にしまわれている。

いわゆるチャラ男的雰囲気を持った人だった。

髪も茶髪にそめているし、HR<ホームルーム>まであと5分だというのにのんびりと構えているところをみると、先輩と思われる。


「あの、、」

口を開こうとしたら、

「ねぇ、キミ・迷子になってん?」

(エセ)関西弁?で尋ねられた。

これはチャンスだ!この人に教室まで案内してもらおう♪と思い

「はいっ、実は迷子でしてぇ」

なんて答えたら、

「俺もなんよ〜」

と、ひょろりと答えられた。


それにあわせて水城も


「そうなんですかぁ

教室・みつかるといいですね〜」

つい、チャラ男のペースで答えてしまった。

「そうやな、じゃー、のんびり探すとしますか〜」


「って、待ったぁあ!」


ふらりと立ち去ろうとしたチャラ男の右袖をぐいっとつかみ、

「現実は秒刻みのスケジュールなんです!シュールなお年頃なんですよ?!」

よくワカラナイ言葉でチャラ男をひき止める。


「ほらっ、もうHR3分前じゃんーっ!?あぁあ・もう、高校生活初日から遅刻とかありえないよ‥」


涙目になりつつ、ひらひらと水城には使えない地図を広げてみる。そこには複雑に入り組んだ校舎図。


「‥何組なん?」

急に、真剣な口調でチャラ男が問う。

「い、1−B‥」


ぱっと全体を見渡し、1−Bを見つけ、

「ここやな‥」

一言つぶやいて、

「ほな、いくで」

そういって水城の手を取って走り出した。



チャイムが鳴り終わる直前、

あたし達は教室に入ることができた。

注目の的を浴びての登校となってしまったが、走っている間、なんだか楽しかった。



「間に合ったやん。よかったな」

そういって

「にっ」と笑った。

とっても子供っぽくて、人なつっこい笑みだった。


「で、俺も同じクラスや。中村 陸な。‥陸でえぇわ。よろしくな」


「あ、あたしは藤田 水城っ!よろしくね」


答えつつも、

こんな個性派な方と同じクラスで一年間、、

‥やっていけそうにないような気がした、、



予想通り、

あたしは・中村 陸という台風の目に巻き込まれながら、波乱万丈な日々を送ることになる。

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