第16部*お義兄ちゃん
「どんな無茶をしようとオレは、お前の事を守っていく。」
そして、思い出した・あの日の事を。
「…お義兄ちゃん?」
兄になる、といってくれた日のことを、、
「好きだよ、水城。」
そんな言葉に、
「お義兄ちゃん…っ」
好きの気持ちが溢れて。。
そうしてあの時する事のできなかったキスをする。
それは優しいキス。
お義兄ちゃんの、かさかさした唇がくすぐったくて。
でも、嬉しくて。
あたし達は恋人になったんだ。
お義兄ちゃんに、
あたしのこと、いつから好きだったのか
そう聞いてみた。
「え…オレはお前に会った日から、、ずっと…」
ぼそぼそと呟くお義兄ちゃん。なんだかその姿が嬉しくて。。
笑ってしまう。
。
「お前解らなかったのかよ…」
でも、お義兄ちゃんが大切にしてくれてたからお義兄ちゃんの事、好きになれたんだよ
初めは妹として大切にしてくれてたって思ったけど。
そして、再婚したときの事を話してくれた。あぁ、そういう家族構成だったのか。
お母さんは・あたしのお母さんじゃないけれど、でも、本当のお母さんみたいに、大好きだよ。
あたしたち、すれ違ってばかりだったんだね。
そういって微笑みあった。
……………………………………
つきあってから
何日か経ってお兄ちゃんに、壱と呼んで欲しいといわれた。
でも今は、
「お義兄ちゃん」とよんでいないと、関係が壊れてしまいそうで怖かったの。
やっと恋人になれたのに、母や父に、もし…ばれてしまったら。
今までは家族としてだから一緒にいられたけれど、これが許される恋じゃないってわかってる、、
そう思ったから怖くて
「壱」と呼ぶのを拒んだ。
お義兄ちゃんは水城がイヤならまだいいよっていってくれた。
残念そうだったけれど。
ごめんね、お義兄ちゃん。
あたしは、ばれてしまうのが、怖いんだ。
もしこの関係を否定されたら、あたし達はバラバラに分かれて生きていかなきゃいけないんだ。
やっと恋人になれたのに、離れ離れになるのはいや。
だから、見つかる事を恐れて家でのキスを拒んでしまった。
兄からの、
キスを拒んでしまった
「や…っ」
だって、怖かった。家で、ましてやリビングなんかでこんなことして、お母さん達に見られたらどうすればいいのかわからないから。
きっと離ればなれになってしまうんじゃないだろうかそれが怖くて。
「…水城?」
驚いた表情の壱。
壱の事にそんな顔させたいわけじゃない、
でも、
「だって、、怖いんだもん…」
別れるのが、バレてしまうのが。
そう呟くと、兄にギュッと抱き寄せられた。
「オレは、水城を守っていく。離れ離れになったとしても心配すんな、」
そして続ける。
「オレが迎えにいってやるから」
そういってにかっとわらった兄の顔をみて
「バカ兄…」
なんていいながら、水城は兄に顔を近づけた。
「誓ってくれるよね」
そう、それは誓いのキスのような行為。
やってて恥ずかしさを感じたけれど、
「あぁ、誓う」
兄はそういって応えてくれた。
今日からゴールデンウィークですね♪ バイトもありますが、毎日欠かさずアップしてゴールインしたいと思います★ 今日はちょこちょこ書いて、できあがったらアップしていこうと思っています。 今日も、よろしくお願いしますっ