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リューガはマリーに向けて道をひたすら歩いていた。しかしながら、人は全く通っていなかった。
リューガ「人一人も通らないのはおかしすぎじゃね?道間違えたのかと思ってしまうな。そろそろ人に会いたいな。一人じゃさみしいぜ。」と独り言をつぶやいた後、誰かの声が聞こえた。
「キャーッ!!」と女の人が叫んでいた。近くに行くとオーガなどの魔物に襲われそうになる3人組の男女がいた。俺の知識からすれば彼らは冒険者だろうと思った。そして助けに向かうため彼らのもとへ行くことにした。
ーボッシュ視点ー
「最近この周辺で魔物が増えてるから調査してくれとギルドから言われたがここまで増えてるとは…
3人だけじゃそろそろ限界だぜ。この状況を切り抜けることができるようなことが起こればいいが、人が全然いないから生き延びることができないかもなあ。」と心の中で思っていた矢先、男の声が聞こえた。
「困ってるようだな、今出助けする。」と聞こえ、思わず安堵した。
ーウェントス視点ー
「魔物が多すぎて、そろそろ魔力が枯渇しそう。ロールもそろそろ限界だろうし危機的状況ね。まさかここで死ぬなんて嫌だわ。死ぬ前においしいものをいっぱい食べとくべきだったわ。」と考えてると、誰かの声が聞こえた。その時はたまたま通りかかった冒険者が助けに来たのだと思って安心した。
ーロール視点ー
「もうきついよ。魔力切れちゃった。ほかの二人も限界迎えそうなのに、迷惑をかけちゃったな。誰でもいいから助けが来ないかな。」と思っていた時、若い男の人の声が聞こえ、助かったと思った。
リューガはまだ残っていた魔物を瞬く間に処理した。そして、3人のもとへ向かった。
リューガ「大丈夫だったか?」
ウェントス「ありがとう、助かったわ。私はウェントスっていうの。」
ロール「ありがとう。私はロールだよ。」
ボッシュ「俺はボッシュっていうんだ。助けてくれてありがとな。」
見た目は、ボッシュが槍使いで、20代後半に見えた。ウェントスは剣士のような姿で、ボッシュとさほど変わらないように見えた。ロールは魔術使いでほかの二人に比べて若そうに見えた。
ウェントス「ところであなたのお名前うかがってもいいかしら? 私たちのいるギルドでは見かけない顔ね。 ほかの国で冒険者登録しているのかしら?」
リューガ「俺はリューガっていうんだ。まだ15になったばっかりなんだ。一応龍人族で、これからマリーに行って冒険者登録しようと思っていたところなんだよ。」
ウェントス「え~!?あの伝説の龍人族なの!? まさか実在するとは」
ロール「なるほど。だからあんなに強かったのですね。納得です。」
ボッシュ「本当にいるとはな。だが一応忠告しとくとあまり人前で龍人族のことは公表しないほうがいいぜ。マリーで登録するなら人族至高主義のやつがいるから、面倒なことになるぞ。」
リューガ「そうなのか。父さんは人に成りすました龍人族が何人かいるからそれほど珍しいことじゃないと言ってたんだけどな。」
ボッシュ「そうなのか、そりゃ知らんかったな。とんでもない事実を知ってしまったがまあ見た目でおかしなところがないからおそらくばれないだろうけどな。」
ウェントス「アッ! いいこと考えたわ! リューガの冒険者登録が済めば私たちのパーティーに加入したらいいんだわ。 そしたら変に探られたりすることなく一緒に活動できるしね。」
ロール「それいいね。ぜひ入ってほしいね。」
ボッシュ「それはいい案だな。リューガはどうしたい?」
リューガ「ありがとう、助かるよ。仲間が欲しいなと思ってたところなんだ。これからもよろしく!」
そう話しながら彼らはマリーへ向かうことになった。
そして、リューガは3人のパーティーに入りその後、続々と仲間を増やし、「龍の翼」というパーティーで活動することになり、大陸中から注目を集めるパーティーになるがそれはまだまだ先の話である。
また、リューガがパーティーに入って数か月後、ボッシュ達3人はリューガの父親に会うことになるが父親の姿を見た途端気絶するという失態を起こすことになるとはこの時だれも思っていなかった。
今日はあともう一話くらい投稿します。
最初のほうはよくある話にはなりますがだんだんオリジナリティーが出てくると思うのでもう少し辛抱してください汗