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ードラゴニアにてー
龍牙は転生させられた後、ドラゴニアという龍族の里に転生した。最初は驚きの連続だった。母はジェイシーという人族で、父はアトラスといいなんと龍族でその中でも特別な存在である「龍王」と呼ばれていた。小さい頃は、よく父の背に乗り、様々なところに旅行した。(ゆく先々でいろんな種族の方に声を掛けられる度に父がわが子自慢をして超がつくほど恥ずかしく穴があったら入りたいと常々思っていた。)
そして、転生してから15年の月日が流れ、旅に出ることにした。15年の間、母からは魔術や世界のことを教わり、父からは龍族について学んだ。母が「うちの子魔力量多いし、魔術の覚えが早い! 天才杉じゃない!」とトリプッていた。その時はなぜこんなに優れているのかを知る由もなかったが、死んだ後に出会った女性が関わっていると知ることになるのはもう少し後の話である。
リューガ「父さん、母さん。色々教えてくれてありがとう。無理せずに旅を楽しんでくるよ。」
ジェイシー「気を付けて行ってくるんだよ。たまには帰ってきてね。その時彼女いれば最高ね!」
アトラス「リューガ、気を付けて行って来い。何か困ったらいつでも帰ってくるといい。後、俺からは餞別として鱗をやる。注意して使うんだぞ。」
リューガ「わかった。ありがとう。じゃあ、行ってくるよ。」
リューガが見えなくなった後、父は「息子にあの方が関わっているとはな。しかし、いくら何でも張り切りすぎるだろ。まあ、あの方が関わるということはこれから何かが起こるということだろう。我もその時に向けて準備をせねばな。」と心の中で思った。
そして、リューガは母から教えてもらったマリーという都市に向けて歩み始めたが、その道中あのテンプレのイベントがあるとはこの時思っていなかった。
よろしくお願いします。次話以降も楽しみにしていただけたら嬉しいです!