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こうして私は無双する・みかんVer  作者: まるたん
最下級の冒険者であっても、最頂点の冒険者とパーティを組む事だってある
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【7】

「はは、ありがとうな」


 リダは少しだけ照れ臭そうに笑った。

 しばらくして、真面目な顔に戻る。


「次の迷宮はどこだ?」


「それを聞いてどうするです? リダ?」


「野暮な事を聞くなよ」


 眉間に皺を寄せて言うみかんに、リダは苦笑しながら穏和に返事する。


「リダ。あなたは今、ただの観光に来てるのでしょう? それなら、素直に観光して学園に戻った方が楽しい思い出になるです」


「バカ言うなよ……これでも冒険者協会の会長だぞ? まして、この街はフラウやユニクスにとっての生まれ故郷だ。無視は出来ない」


 言い、リダはフラウやユニクスの二人に視線を移した。

 見れば、フラウとユニクスの二人は密かにリダの昔話しに耳を傾け、その昔話の感想を互いにあれこれ話していた模様だった。


「リダ様にも、そんな時代があったんだな……」


「てか、やっぱり自分は最強とか思ってたんだ。そう考えると昔も今も大差ないかも……?」


「私はそこまで自分に驕りを抱いてないからな!」


 両腕を組んでうんうんと頷くユニクスに、クスクスと少しバカにする様な笑みを浮かべていたフラウに向かって、リダが怒鳴り声を放っていた。


「てか、聞け! 二人とも!」


「……どうしたのいきなり?」


「リダ様、もう、お酒は良いのですか?」


 真剣な顔して声高に良い放つリダに、フラウはキョトンとなり、ユニクスはちょっと驚きつつ、何故かお酒を薦めた。


 もしかしたら、少し天然さんなのかも知れない。


「酒はまだ飲む! このダイオーガは後で私お気に入りのコレクションにもする! するんだけど、取り合えずそっちは良い! 本題は、お前達の気持ちだ!」


「気持ち……ですか?」


「……と、言いますと?」

 

 リダの言葉に、フラウはやっぱり良くわかってない顔で返答し、ユニクスも不思議そうな顔になっていた。


 リダは眉間に皺を寄せる。


「なんだよ! さっきの私とみかんの話しを聞いてなかったのかよ! つまり、だ! お前らの故郷であるコーリヤマの危機が迫ってる今、フラウやユニクスが何もしないわけがないだろうって、そこのキノコ頭に言ってたんだよ、私はっ!」


 叫んで、リダはみかんを指してみせた。

 余談だが、みかんのショートカットはキノコにも見えた。


「なるほど。確かにそこはその通りです」


 猛然とがなり立てる感じのリダに、フラウは一応の納得をして頷いてみせた。


「そうですね。コーリヤマは、今の私を産んでくれて、育ててくれた街です。フラウやリダ様と、こうして楽しく過ごせる今の私がいるのは、この街があるから。……なら、私はその恩を返さないと行けない」


 ユニクスは神妙な顔で言い、みかんやういうい、シズの三人へと視線と向けた。

 そこから、ゆっくりと頭を下げて言うのだ。


「いきなり不躾ぶしつけで真に申し訳なく思うのですが……お願いします。私達にもそのダンジョン攻略のお手伝いをさせては貰えないでしょうか?」


「およ~」


 みかんは苦笑してしまう。


「別に良いんじゃないか? この人、下手すると私より強いし」


「う? バカな事を言うんじゃない、ういうい。この人のオーラをちゃんと感じろ。お前の倍はある」


 軽い口調のういういに、シズが速攻で修正案を口にした。

 

 リダVer本編を読んでない方にはネタバレになるので、少し心苦しいが、下級悪魔から転生して人間となり、慈しむ心を手に入れた事で勇者の力に目覚めたユニクスの強さは、L-程度に匹敵する。


 精々がSSレベルのういういから比較すると、その能力差は歴然としていたのだ。


「みかんさん、ユニクスさんはいてくれると凄く助かる。それに今のうちに、色々と経験もさせて上げたい。う~」


 シズからもお願いする形でみかんに述べた。


「……仕方ないないですねぇ」


 やや、折れる様に肯定混じりの言葉を吐き出してみせた。


 こうして、みかん達三人は里帰りついでの観光をしていたリダ達三人をパーティに加え、次なるダンジョン『カグ池の迷宮』へと進んで行くのだった。  




  ◎△▽△◎



 二日後。

 真南に上った太陽を背に、六人は次なるダンジョン……カグ池の前にやって来ていた。


 比較的、コーリヤマの街中寄りにある、この池は街の人間にとって貴重な飲み水として使われる事もある、大切な巨大池だ。

 都市の生活水としても使われてるだけあり、池の規模はもう池と言うより湖に近い。

 

 ゼンポー池も結構な規模をもつ池だったのだが、こちらはその数倍はありそうだった。


「みんな、準備はいいか?」


 カグ池の前に立ったリダは、各自の最終確認を取る形で、全員に聞いて見る。

 特にリダが仕切る必要はなかったのだが、これも会長の性なのだろう。 


 自分でも無意識の内にパーティを仕切る形を取っていたのだった。

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