表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こうして私は無双する・みかんVer  作者: まるたん
最下級の冒険者であっても、決して最弱であるとは限らない
41/1278

【18】

 コーリヤマにある五大池の一つ、ゼンポー池の迷宮・踏破クリア


 五つある封印の一つを復活させ、みかん達は意気揚々とダンジョンから抜けて行くのだった。




 金色に輝く魔法陣。

 みかん達が去った後も、一切の陰りを見せる事なく、その輝きを維持したまま魔法陣は静かに光を放っていた。


 ブゥゥゥン……


 空間が揺らいだ。

 しばらくすると空間はグニャリと曲がり、一人の人影を吐き出してみせる。


 現れたのは、伝承の道化師ピエロと呼ばれる、謎の道化だった。


「くくく……中々、良い仕事をしますねぇ。いや、本当にみかんさんには驚かされる」


 金色の魔法陣を品定めでもするかの様に軽く見渡しつつ、道化は独りごちる。


「本当……つくづく、人間が可愛いのでしょうねぇ……私の同胞は」


 尚も自虐的に笑いつつ……呟いた。


 私の同胞……と。


「私からすれば、人間はおろか……この世界に存在するあらゆる生命など、なんの価値も見出だせない、ただの暇潰しのオモチャに過ぎないのですが……本当にみかんさん。あんたは驚く程の変わり者だよ」


 くくく……と、再び含み笑いをしながらも、魔法陣を見据える。


 しばらくして、


「……おや? これは行けない。魔法陣にほころびがある。ダメですねぇ……こう言うのは几帳面さが大事だと言うのに」


 答えながらも右手に黒い闇色の球を作り出す。

 作り出された闇色の球体は、幾つもの小さな球体を吐き出した。


 吐き出された小さな球体は、それぞれ金色の魔法陣の中に飛んで行き……消えた。


「これで良し。きっとみかんさんも喜んでくれる事でしょう……くくく」


 三度みたび、含み笑いをみせた道化は、闇色の球体達が金色の魔法陣の中に溶ける様に入って行ったのを確認した後、満足そうにその場から消え去った。


 再び、ダンジョンの最奥は金色の魔法陣だけが、その空間を埋め尽くしていた。



             次回に続く!  


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ