二人目:購入
文才がなくてすみません!!駄文ですが、読んで頂けると嬉しいです。
私には好きな人がいる。
でも片想いだ。私には勇気がないから、告白するつもりは無い。
いや、したいけど、断られたとき、どうすればいいのか分からないのだ。
でもそれも今年で終わる。私は今年の夏に海外へ留学することが決まっているからだ。
留学する前に私は、少しでもこの町を見ておきたいと思った。
なぜなら、もし海外で成功したらそのままあっちで暮らそうと考えているからだ。
いつもと変わらない商店街の風景。それを私は思い出として記憶に刻み付ける。
「あれ?こんなところにお店なんてあったっけ?」
私は、小さな雑貨屋さんを見つけた。
いつも何気なく通っていたから、見逃していたのかもしれない。
それにこれも、何かの縁だし。
私は、中に入ってみることにした。
カランカラーン
店内に心地よい音が響く。
「御免下さぁい」
店内はBGMも何の音もない。それでいて、寂しさを感じさせない空間だ。
「いらっしゃいませ、お嬢さん」
すると店の奥から、低く痺れるような、聞いていて不快にさせない様な不思議な声と共に、俗に言う、好青年が現れた。
この店の主だろうか。
「何かお探しですか?」
店主は、私の側まで来ると首を傾げて問いかけた。
身長の低い私と並ぶと、その身長の高さが余計に際立つ。
モデル体系とは、こういう人のことを言うんだろう。
「い、いえ別に。探し物というわけでは。今度海外に行くので。その・・・色んなお店を回っていたんです」
「そうなんですか。でしたら、ゆっくりご覧になってください。心ゆくまで、ね」
店主は人好きするような笑みを浮かべて、店内の棚の整理を始めた。
私は、店においてある品々を見ることにした。
もし気に入ったものがあれば、買うつもりだ。
縫いぐるみ・・・ゲーム・・・バッグ・・・本まである。
品揃えはとても良いらしい。
ノートパソコンも欲しいけど、安すぎて少しコワイ。
ノート・・・タオル・・・筆記具・・・時計・・・駄菓子・・・パズル。
あっこのパズル可愛い。
私は、雑誌くらいの大きさのパズルを手に取った。
オレンジ色の無地のパズルだ。他のパズルには絵柄があるのに、これだけには何も描いてない。
ピンクのペンが付いているから、自分で好きな絵柄を描けるというやつだろう。
値段を見てみると、とても手ごろな値段だ。
「すみません。これ下さい」
「はいはい、パズルですね。良いものを選びましたね、それは一点ものなんですよ。
そのパズルはね、他にも様々な種類の色があったんですが全部売れてしまって」
店主はお金を受け取り、パズルを包装しながらそう話した。
そんなに人気の商品なのだろうか。ただの無地のパズルが・・・。
「そのパズルは、色によってその人の願いを叶えてくれるらしいんですよ。この色は確か…あぁ恋愛ですね。そのペンで願い事を描いて、パズルを完成させるといいらしいです。決して途中で止めたり、願い事を変えたりしてはいけませんよ」
私の心を読んだかのように、店主が続ける。
「らしいって、曖昧なんですか?」
「えぇ、私もパズルを買った女の子達から聞いたので・・・確かではないのですが、まぁおまじないの類だと思ってやってください」
やっぱり、女の子達が言い出したことか。
でも暇つぶしにはなるかもしれない。
私はそう思いながらも、店を後にした。