第7話 白竜 エルフの村に辿り着く
空の上を飛び、大陸を見つめる。
左側は大きな穴が空いており、ボコボコになっていた。対して右側はほとんど無傷だった。
高度1000mから森の中に降下する。
ここはミファレー大陸内の領地、当然許可は出していないので全員捕まってしまう。
しかし歩く足は止まらない、ここに来た理由はエルフの村に立ち寄る為だ。
みんな誰も喋らない、話す話題が尽きたか。
しかし歩いても村は見えない。夜になり、野宿することになった。
カリゴは手頃な石を丸く並べて、枝を置いて炎魔法で着火する。
シュラークは地面に腰掛け、空を見上げた。
「疲れたーーー!!」
「お疲れ様です」
「...というか転移魔法使わないのか?一瞬だろ」
「それがそうもいかないんです、村の位置を知られるわけにはいかないので」
「ふぅん...」
「シュラークさん、と言いましたね。お話は聞いております。」
「そういえば牢にいた時、兵士達の話では竜種は狩られ尽くしたって聞いたぞ、なのになんで生きてるんだ?」
「それはですね...」
奥からドスンと足音が聞こえ二人の前に姿を見せる白い竜
『何の話をしている』
「シュラークさんが竜種について気になっていたもので」
『....いいだろう、ちょうど暇してたからな。』
地面に座り、尻尾を丸める。
『竜種は確かに殆ど居ないが、僅かに生き残っているぞ。あと少しでエルフの村に着く。』
「エルフ?」
「ええ、我々がいる村では、竜種を保護しているんです」
『竜について言っていたな。まず強大な魔力を持ち...』
「知ってるよ?私が知りたいのは属性のほう」
「あっ、いけませんよシュラークさん。白竜様の話を遮っては」
『気にするな。今日は気分がいいからな』
竜は属性と種族について語り始めた。
朝になり、カリゴに起こされ、背伸びをする。
身支度をして、再び森の中を歩く。
昨日の話は難しかったので整理しよう。竜は1匹ずつごとに一つ属性魔法が与えられる。もちろんそれを与えるのは原初の竜で、400m以上あるらしい、何を食べたらあんなに大きくなるんだよ...。
しばらく歩いて、開けた場所に出た。何も無いと思われたがカリゴが詠唱をすると、波紋が広かった。中に入るとそこには建物とエルフが多くいたのだ。
「ここが...?」
「えぇ、そうですよ。疲れましたよね、お部屋に案内します」
案内されて、木材で組まれた小屋に入る。室内は暖かく、温度は保たれていた。
荷物を置いて、ベッドに腰掛ける。弾力があり、ぐっすりと寝られそうな予感があった。
脱獄した時、何か忘れている様な...。そうだ手帳と私服だ...、あの城に戻って探してこよう。外に出ると、タイミングよく女性のエルフに声をかけられた。どうやら湯汲みの準備が整ったらしい。湯汲み...お風呂か!
洞窟に行き、通路を抜けるとそこには湯気が立つ温泉が広がっていた。
服を脱ぎ、湯船の中に入る。石鹸を泡立てて、体を撫でる。
体の汚れを隅々まで洗い落として、髪も洗うと、横髪が緑に染めていたものが湯船に流れた。
さっぱりしたので体をタオルで拭き、髪もしっかりと水気を拭き取る。
新しい服に着替えると何故かサイズピッタリだった。
まあいいか。
◇◇◇
人気の居ない場所に呼び出された、全く我を雑に扱うなこのエルフは...。
ラファルというエルフは銀髪の青年に目線を向ける。
「あの女の子さ、狙われてるよね。だから護衛を付けようと思うんだ。もちろん白竜は強いって知ってるよ。だけど君だけじゃ守りきれないよね?」
『.....何がだ』
「そこで、この子を連れて行っていいよ。大丈夫!頑丈さも戦闘能力も僕が保証するよ!」
『要らん。一人で十分だ』
広場に出ると、市場でシュラークと再開する。
『どこに居たんだ』
「え?温泉に浸かって、着替えただけだが?あ、それより。またあの場所に戻ってくれないかな、忘れ物をしちゃって」
『何をしに行く』
「私物を回収しようとね」
『ああ、それか。残念だが城は更地にしたぞ』
「...は?....は?」
『何だその返事は』
「....あれは重要な資料が書いてある設計図が書いてあったんだ!!」
『どうでもいいし知らん、そんなものは諦めろ』
「嫌だ!」
すると結界にとてつもない衝撃が走る。結界が解かれ、エルフ達が逃げ惑う。
広場に向かうと空からワイバーンに乗っている騎士達が降りてきた。
「ワイバーンっ!?竜種って絶滅したんじゃ...!というかなんでこの場所が分かったんだ!」
「シュラーク・ブリッツだな、大人しく我々についてこい」
「嫌だね!」
火球を飛ばすも結界魔法で弾かれる。
『チッ』
そうして、謎の武装勢力と邂逅を果たした。




