第6話 白竜 街を蹂躙する
領地の上を低空で飛び、城の周りを旋回する。
甲冑を着た奴らは砲台を準備していた。
姿を消す魔法を解除し、人間を見つめる。
砲弾が発射され、回避する。火球を飛ばし、破壊する。
数台程破壊した後上に向かって飛び、上空で止まる。
高さは500m程で、大陸は穴が空いている箇所が多くあった。
細目で見ると、建物が多い都市があった。
ここを滅ぼした後、カリゴとシュラークを連れて行くとするか。
体を回すと、一気に加速し、急降下をする。
城に近づいた瞬間に体勢を真っ直ぐにして天井を足で破壊する。
一階まで到達し、暴れる。兵士達は矢を放つ、チクチクとした痛みが来るが火炎で焼き、一歩踏み出して地面を凍り漬けにした。
生き残った人達は恐怖で逃げていく。
このまま市井を半壊したあと、洞窟に戻っていった。
洞窟に入ると、シュラークが羊皮紙に何か図形を書いていた。
多分気づいていないな、まぁいいか。
◇
その頃、魔法教会の人々は慌てていた。
70年前に殲滅したしたと思われるドラゴンが現れたからだ。
会議室では賢者達が話し合っていた。
もう一度アレを使って今度こそ竜種という存在を滅ぼそうと。
しかしそれは許可できないと言われた。
「何故許可出来ないですかっ!」
「あの兵器を使えば地面が抉れるだけじゃ済まないんだ!確かにドラゴン共は殲滅できるが、使う度に大陸が狭くなっていくのが耐えられない。とにかく許可は出来ない。いいな」
「.....分かりました」
壁に掛けられている世界地図には大穴が空いている大陸が描かれていた。
大昔、人類と竜種の争いを始め、壮絶を極めた。
だがあの兵器を開発したある人物によれば塵も残さないらしい。
そのプロトタイプは鉄で作り上げたらしく、すぐに実戦に配備された。
だが1発目をあの竜に撃ったところ回避されてしまい、その砲は極度の高熱で溶解した。今現存しているのは5代目となっている。
あの女、シュラークとやらには大勢の人を奪った戦犯者として処刑されるはずだったが、現れた1匹のドラゴンによってまんまと脱獄されてしまった。
クソ....あの竜、まだ生きていたか...!
◇
洞窟の中で眠っていると、女に起こされる。頭だけ上げると、何かの砲の絵が描かれていた。
『何だそれは』
「え?第四機竜種殲滅粒子砲だが?」
『長い』
「それが正式名称なんだから文句言うな」
警戒網が反応し、空気が張り詰めた。体を起こし、外に出た。
集中すると感じたことのある魔力が反応した。
それはカリゴだ。あの街から逃げ出したのか。
『無事だったんだな』
「ええ、先に逃げ出したので。それよりも騎士団がここに向かっています。」
『やはりか、カリゴ、荷物を纏めろ。ここを離れる』
「承知しました」
『それとシュラークという人は丁重に扱え』
「おまかせを」
警戒網を解かずに、そのままにする。そうして準備を終えたカリゴとシュラークを背中に乗せて飛び立った。飛んでいる最中に矢が降って来たが回避して、火球を飛ばす。そのまま上空に飛んで、雲の上に逃げた。




