第5話 白竜 お使いを頼まれる
シュラークと名乗った女は我に命令をしてきた。まぁ連れ去ったのだから、少しだけ手を貸してやろう。
『...用件はなんだ』
「筆記用具と羊皮紙100枚、あと服をくれ。このままじゃ風邪を引く」
『....はぁ、分かった。それと洞窟から出るな、死にたくないんだろ』
「分かってる、それじゃ、頼んだからな」
竜に命令をするなんて初めてだ、まぁいいが。
街まで飛ぶと、騎士達が囲んでいた。
矢が飛んでくるがそんなもの痛くも無い。
火球を飛ばし、辺りを焼く。
地面に降りて、周りを見る。既に囲まれているが問題ない。
尻尾を振り回して吹き飛ばす。市井に行き、服屋の看板が見えたので店員に話しかけた。
『おい、服をくれ、金ならある』
「ひいぃぃぃっっ!!ドラゴンにやる服なんか何もない!!頼むから帰ってくれっ!」
『竜がそんな小さいの着れるわけないだろ』
店員は恐怖に怯えながら、服を上下一式床に置いた。
「50レピで....です!」
払って、収納魔法に入れる。次に向かったのは文房具店だ。
入り口に頭を突っ込むと、穴が開いた。
「ひっ...!!」
『羽根ペンと、インク瓶、それと羊皮紙を100枚寄越せ、早くしろ』
「はっ、はいぃいい〜〜!!」
急いでかき集め、、目の前に持ってきた。
「ひ、150レピ......です」
銀貨をピッタリにした数にして、床に落とす。
収納魔法に入れて、頭を引く。その時、豪快に壊れた。
辺りが半壊しているが気にしない。空に飛び立って、洞窟に帰る。
葉っぱを退かし、麻袋を渡す。
「おぉ、ありがとう。これでもう一度設計図が書ける」
女は羊皮紙に何かをスラスラと何か書き始めた。
夕方になり、女が出てきた。
「これが今の兵器の概要。気をつけな、あのレーザーは竜種の体組織を再生不可にするんだ」
『...詳しいんだな』
「当たり前だ。私の両親は5代目を作った設計者だからな!」
『.....さて、これからどうしたい。ずっと狙われたままだとつまらんだろ』
「そうだな...うん、潰そう。私の研究成果を潰されちゃ目も当てられない」
『そうだな。なあシュラーク』
「ん?」
『中央はどんな所だ?』
「は?お前ドラゴンだろ?なんでも知ってるだろ」
『ドラゴンにも知らない事だっていっぱいある』
「....フ〜、分かった。じゃあ私が教えよう!それでいいな?」
『構わん、話し相手が居なくて暇だったからな』
◇◇◇
数時間話しているうちに夜になってしまった。
女は喋り疲れたのか眠っていた。
葉っぱで作ったベッドに移動させ、外に出る。向かった先は森だ。
地面に降り立ち、辺りを警戒する。
今回取りに来たのは蔦、これを木に括り付けて警戒網にする為だ。
その為には大量に取らないといけない。辺りを探索してあったら回収する。
この繰り返しだ。
朝になる頃には周辺の蔦はあらかた回収出来た。空に飛び立ち、洞窟の側に帰っていった。
洞窟に降り立って、中を確認する。
女はまだ眠っているようだ。
地面に尻尾を付けて、蔓を巻き付ける。
これを浮かせて木の枝に巻き付けて、ようやく完成だ。
終わったタイミングで腹の虫が鳴ったので、朝食にする。果実を手に取り口に運ぶ。
種を吐き出し、再度口に入れる。羊皮紙に書かれている兵器を見ながら、どうやって破壊するか考えていた。




