表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
或る白竜と聖剣  作者: 74(ナシ)
1/8

第1話 目覚め

爽やかな風が吹き、木々が揺れる。

鳥が地面に降りて来て、体を(くちばし)で突きはじめた。


体を少し動かすと、鳥は空へ飛び立っていった。

目を開けて、少し歩く。

太陽の光を浴び、大きな翼を広げて伸びる。

湖に辿り着き、顔を水面につける。

数秒ほどして顔を上げて、ブルブルと頭を振る。


その時、思念が頭の中に響く。

体は既に動いていて、翼を広げて空へと飛び立った。





翼を動かす速度を上げて、目的の場所に向かってみると結界の中に閉じ込められている同族がいた。地面に降り立つと、周りの人間は殺気立ち、武器を構えはじめる。


「ドラゴンだ...!」


「びっ、ビビるな!」


弓矢を持った人もいるのか。

...ふん、こんなおもちゃで何が出来る。


玄を引き空気を裂いて矢が放たれる。

一歩も動かずにいると、矢尻は鱗に突き刺さらずに跳ね返って地面に落ちる。

眼前にいる人間は剣を持って特攻する。結果は同じなのに何をしてるんだか。


一歩踏み出すと、地面が光り出し人間の足元を凍らせる。

全員が氷漬けになったところで、結界の前に座る。


『原始の竜、お呼びですか』


『呼んだのは他でも無い。お前にやって貰いたい事がある』


『何でしょうか』


『この結界を破壊しろ。通常の方法ではなく、ある武器を使ってな』


『それは?』


『聖剣だ。聖女の力が施されているから、それを奪え』


何も言わずに会釈をし、巣である洞窟の近くに戻ることにした。

早速詠唱を始めると、自分の周りに魔法陣が浮かび上がる。


少しずつ小さくなり、成猫のような大きさになった。

そうして白竜は街に向かって歩き出した。





道中、葉っぱに偽装したので疑う事は無い。

魔力も完全に消したので誰も葉っぱだと信じ込むな。

遠くから馬の足音が聞こえ、じっとする。


通り過ぎる前に荷台に乗り込んだ。

中には大量の荷物があったので適当に拝借する。

麻袋の中を漁ると、マントが入っていた。


布で作られているので暖かそうだ。偽装魔法を解き、素早く潜り込む。

街に着くまで時間がかかるので、荷物を調べることにした。


地図に、防具一式、剣まであった。

いかにも冒険者って感じだな。

マントと地図だけ持っていこう。



◇◇



一週間、二週間ほど移動してようやく街が見えてきた。

門を通過する前に警戒兵の人達に荷物を見せる。

問題ないようだったので通ると、木造の建築の家が建っていた。


石造りの地面に止まり、商人は声をかけ始めた。

その隙に降りて、街を探索する。


ここは活気に溢れていて、露店も数多くあった。

地図を確認するとギルドもあるので、そこに向かう。


建物の中に入ると、受付嬢が元気な声で歓迎してくれる。

そこにはいろんな人達がいた。魔法使いに、戦士など様々な人達が食事や酒を楽しんでいた。

空いている席の机に乗ると、目を凝らして掲示板を見る。


雑草を刈る依頼、盗賊を捕まえる依頼、探し物を見つける依頼などあった。


....どれも地味だな。我を楽しませるものはないのか?

張り紙の奥に隠れているが、赤い指令書には魔物の情報と、詳細が書かれていた。


だが誰も見向きもしない。そんなに危険なのか?まぁいい独占してやるか。

床に降りて、近づく。赤い依頼書を剥がしテーブルに戻る。


[植物の魔物 危険度★★★★★


討伐したものには銀貨900レピを差し上げます!]


....植物の魔物か。はっ、雑魚だな。

植物の魔物は2年前に半殺しにしたから、まさか討伐とはな。腕が鳴る...!

人間はこんなものに怯えているのか。

すると、近づいてくる人物が我を見つめる。顔を布で隠していて誰か分からなかった。

膨大な魔力量からしてエルフだな。


「奥の部屋へどうぞ」


そうして別室へと案内されたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ