表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/54

◆30◆

【まえがき】


 「ミルミラ~ココロとキオクの輪舞」は、毎週月~金曜日の朝10:00に更新の、連載形式の小説作品です。

 2025/8/11より連載開始しました。


【◆Intermission◆ 前半のあらすじ&登場人物】

https://ncode.syosetu.com/n7496ks/27

◆30◆



 瓜坊と親猪との遭遇から、ミルミラは何かを学んだようだ。アンドロイドには存在しない『親子の絆』のようなものに関心を持ったのだろう。


 子供たちやお年寄りたちとの交流で、今までも多少は学んでいた事だろうが、実際に自らの危険を冒して我が子を助けようとした親猪の姿を見て、AIなりに何か思うところもあるのかもしれない。


 「昨日のイノシシさんは、流石お母さん!って感じだったですね。ワタシ、ちょっと感動ですよ」


 「お父さんかもよ?」


 「いいえ、お母さんですよ、きっと」


 その確信の根拠はいったい何処からくるのだろう。まぁ別にどちらでも構わない話ではあるが。


 「でも、ミルミラ。アンタがいくらアンドロイドでも、正面切って野生動物とやり合ったら、流石に負けるわよ? 別に軍事用の戦闘ドロイドじゃないんだから」


 世の中にはそういった物騒な代物も存在する。勿論、我が国での研究はあまり大々的に喧伝できるような社会情勢ではないが、寧ろ最先端と言っても構わないくらいの状況で、極秘裏に進められていた。


 「いちおうボディガード機能はありますけど、たとえ正当防衛でもワタシの方から手は出せませんから、流石に戦闘行為はこっちが不利ですよね…」


 「いや、そういう意味じゃなくて…。っていうか、アンタは止められなければ野生の熊でも相手しそうな勢いよね。やる気だけは買うけど、壊れてもここじゃ直せないんだからね」


 「はいっ、目指せ金太郎ドロイドです。あ、倉庫に確か鉞、ありましたよね」


 冗談抜きにやりかねないのが、このミルミラの怖い所である。確かに人間よりも多少は頑強かもしれないが、野生の熊の前では五十歩百歩、誤差の範囲だろう。しかも人間と違って、死にはしないが、傷が自然に癒える事もない。


 「アンタなら多分、ナマハゲが相手でも真っ向勝負できるかもね…」


 「ナマハゲ…?」


 ミルミラは聞き慣れない単語に反応して小さく首を傾げる。


 「この辺りの神様の名前よ。悪い子を懲らしめに来るらしいから、アンタも気をつけなさい」


 「あー、ワタシたち、お尋ね者ですからねぇ…。きっと悪い子ですねぇ…」






 その日の昼下がり、祖母宅に突然の宅配便が届いた。それはあまりにも予想外の出来事であり、私たちを大いに混乱させた。


 差出人の名前こそ不明だが、研究施設の近所からの発送のようで、宛名は何と私とミルミラの連名だった。


 ここに私たちが潜伏しているという事実は、祖母以外に知る者はいないはずだ。そして、その祖母は私たちの研究施設の所在地など知らないし、連絡の手段もないだろう。


 仮に私の母、つまり祖母の娘が、言葉巧みに祖母から情報を引き出す事が出来たとしても、それなら差出人を空欄にせずとも良いはずだし、無難に宛名を祖母名義にしておくのが自然だろう。


 そもそもの内容物が、ミルミラ専用の予備電源パック一式だったり、替えの衣装だったり、少なくとも関係者でなければ入手不可能な品ばかりだというのが、更に謎を深めていた。


 「うーん、服のサイズがどれもワタシにぴったりですね。いったい誰なんでしょうか、これを送ってくれた人って…」


 「私たちの潜伏先を知ってはいるけど、踏み込んで身柄を確保する気はない…って事かしらね。全く意味不明だわ…」


 取り敢えず今言える事は、少なくとも宅配便の送り主である『誰か』には、私たちの行動は全て筒抜けなのだろうという事だ。その『誰か』が私たちにとって敵対的な人物でない事を祈るしかない。


 私は言いようのない不安を心の奥深くに押し留めながら、静かに覚悟を決めつつあった。


挿絵(By みてみん)



◆31◆ に続く


ご意見ご感想イラスト等もぜひお寄せください



【あとがき】


●ご注意

 この作品、「ミルミラ~ココロとキオクの輪舞」は、毎週月~金曜日の朝10:00に更新する、連載形式の小説です。


 初めまして&こんにちは、真鶴あさみです。


 いつもはSF系の作品が中心の私ですが、そもそも前作「よよぼう」がSFというよりファンタジー寄りの作品だったので、本作「ミルミラ」はリハビリがてらの"ぷちSF“となりました。

 現時点(2025/9/15)で既に最終話まで執筆及び修正が完了、後は皆さんに楽しんでいただくだけとなっています。

 校正修正の通称”鳥”さん、相談役?の通称”蛹”さん、いつもありがとうございます。


 挿絵は自作のAIイラストで「PixAI」というサイトにて作成しています。未採用イラストやプロンプト(呪文)、LoRA(補助用雛形)も、「PixAI」及び「ちちぷい」で公開します。


 ご意見ご感想、イラストなど、お寄せくださると嬉しいです。



■「PixAI」(https://pixai.art/ja/@manazuru72000/artworks)、及び「ちちぷい」(https://www.chichi-pui.com/users/user_uX43mFCS2n/)にて、AIイラストを試験公開中。「ミルミラ」「よよぼう」関連以外もあります。

「PixAI」では「ミルミラ」の主要キャラのLoRAも公開予定です。


■個人HPサイト「かれいどすこーぷ」(https://asami-m.jimdofree.com/)に掲載予定ですが、ほぼ放置中


■TINAMI(http://www.tinami.com/)に掲載予定ですが、絶賛放置中


■X(旧Twitter)もあります(@manazuru7)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ