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甘い月夜

ストロベリームーンに誘われて、シロさんと2人、丘の上。


「きれー」

「だロ?俺のお気に入りの場所だから、お前を連れて来たかった」


持ってきた野外用の長椅子(ふわふわクッション付き)に座り、シロさんを後ろから抱きしめています。


「シロさんいると持ち運びに困りませんね」

「ン?俺様、すごいからな。この椅子、お気に入りなんだ」

「はい。材質といい、ヨギボーと勝負できますね」

「そうか、これ、お気に入りのアンティーク」


ちょっとシロさんが不貞腐れていますが、ヨギボーは最高です。この椅子はしっかりしていて、シロさんが座ると本当に似合っています。俺様うさぎにはピッタリです。


「なあ」

シロさんがこっちに振り返って、少し照れくさそうに笑っています。これは、あれかな?


「月が、綺麗だな」

「はい。でも、シロさんも負けずに素敵です」

「っ、ばか」


シロさん、大照れ。私に顔を埋めてしまいました。

絶対に言うと思って、考えときました。撃墜成功。

ぎゅっーと、抱きしめます。もう可愛すぎて、どうしようもない。


「ストロベリームーン、一緒に見ると、ずっと一緒にいられるそうですよ?一緒に見なくても?」


ガバっと、シロさん。真剣な眼差しです。

「見る。お前と、ずっと一緒。他の奴に負けないから」

「はい。負けないでほしいです」


改めて、シロさんを後ろから抱きしめる。シロさんの体重を受け止めて、シロさんの後頭部に頭を乗せる。顎にふわふわな優しさがくすぐったい。


2人で見上げたピンク色の月。

私は「魔法」を発動した。


「Wheel of Fortune」それは「運命 対 自由意思」


私の魔法は「望む未来に必要な奇跡を起こす」だけど、その望みが大きければ大きいほど、運命が強ければ強いほど「代償」を取られる。


「代償」は私との絆で低減される、または私が肩代わりする。この魔法は私には使えない。誰か一緒にいないといけないし肩代わりさせられて、捨てられる可能性もある。私にとっては大変リスクが高い。


きらきらと奇跡を起こすそのカードが提示される。

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