間話 魔法使いの魔法
かわいい
もう言葉があり「しっかりダダ漏れているから安心しろ」ともかくかわいい。
不思議の国のアリスの仮装予定でしたが、こっちもありでした。
『ハッピーハロウィン!』
せっかくの他国にいるのだから、と参加しようとしたところ「危ないからやめておけ。犯罪に遭いにいく理由がない」と言われてしまいました。
代わりに、この前シロさんがボランティアに行った学校から地域合同パーティのお誘いがあり参加することになりました。
「シロさん、ボランティア活動とか結構しますよね」
「ん?ああ。社会に生かして貰ったから今があるからな。特に俺は成功したと言い切れる。だから、成功させてくれた社会に恩を返す番なんだ」
「シロさんの成功はシロさんの努力では?」
「努力ってみんなしてんだよ。俺よりずっと真剣に真面目に努力して、でも駄目だったやつなんていっぱいいる。俺がそいつらより勝っていたのは、成功するって意思と運だと思う。意思は確かに俺の力だけどさ、運は神さまとか社会とか、俺以外の力だと思う。だからそれに感謝して、次の世代や地域に返したいんだ」
鏡越しに目を合わせて、柔らかく笑っているシロうさぎ。今日は灰色なのに「真っ白」です。ハロウィンなのに。解せぬ。
「それにしてもシロさん。魔法使いの衣装似合ってますね」
「だろ?」
艶々の灰色毛皮にハリポタ系の魔法使いルック。
真ん中の帽子までソーキュート。あああ。
「他の人に見せたくありません。かわいい魔法使いさん。どうかずっと一緒にヨギボーでごろ寝しませんか?」
「お前は少し起きろ。運動しよう、一緒に。ランニングとかゴルフとか、散歩とかもいいな」
「ヨギボーばんざーい」
おっと、目の前にはかわいい抱き枕が・・・。
「おい!?衣装着たのに!?」
無事にヨギボーに着座しました。
これからお昼寝タイム「じゃねーから!!」
柔らかく温かいもふもふな魔法使いから目が覚める魔法(物理)をかけられたので、仕方がありません。
月が見えない時間ですが、出かけましょうか。




