カラフルな行間
ヨギボー on シロさんと私
へたるの早くなるから、と「あっちいって」と言っていたら、すぐに2人でも大丈夫なタイプを買ってくれました。
これがすごくよくて。
余計にフィットして身体が深く沈むから、ほんっきで眠くなる。ふあぁ。
「ん?仕事、放り出すなよ?」
ちゃっかり一緒に横になるし、優しくさらさらと髪を撫でるとか、このうさぎ・・・ねむ・・・。
「おい、寝るな!?頑張れ、あと2時間!!」
「・・・20分だけ・・・」
「結構長いぞ!?」
ぷりぷりしていますが、でも引き剥がしたりはされません。シロさんは細身ですが、筋肉質です。温かくてとてもいい匂いがします。うにゅ・・・
「本気で寝やがった」
少し呆れた優しい声が、どこか遠くで聞こえた気がしました。
「おはよう」
「おはようございます」
シロさんは早起きです。
時差があってもきっちり起きています。
「ほら」
「あ、ありがとうございます。パン焼きますね」
「ん、昨日のバケットとスープくれ」
シロさんお手製の温かいミルクティーを出してくれます。寝起きにピッタリの逸品でアールグレイにノンホモ牛乳、白砂糖の代わりにいろんな液体に漬けられた氷砂糖を2、3個入れます。寝る前だとラム酒漬け氷砂糖が最高ですが朝なのでノンアルです。今日はバラな気分。
最近は人の姿も定着してきました。だけど人型だとシロさんの方が大きいため、抱え込まれてしまいます。
「シロさん、この体勢好きですね」
「ん?ああ。なんかさ、幸せを抱え込んだ、つーか、逃がさないのがいい。手元にあると安心しねー?」
頭の上に、シロさんが顎を乗せてきます。
ん、もう。まあ、こうしていると安心するのは一緒なのです。
お揃いのマグカップ。べたべたなアイテムですが、オーソドックスなだけあって、意外といい感じ。シロさんのお手製コーヒー入りです。凝り性なシロさんはイタリア製のエスプレッソマシンとかで淹れてくれます。
「どした?おかわりする?」
振り返ると幸せそうに笑っているこの人を見ると、映画なんてどうでもよくなってきます。
「どうした?」
「あ、いえ。なんでもないです」
温め直したスープとバケットにチーズを落として焼き直したのを持って行くと、新聞読んでいるシロさん。
「老眼鏡使わないんですか?シロさん、メガネ似合うと思いますけど」
「むかしは使ってた。ずっとコンタクトだったけど40半ばぐらいからか、急に視力落ちてさ。慌てて調べたら老眼で落ち込んだ」
「今は?」
「今はいらないな。つーか、さ。メガネイコール老眼鏡って、ご意見、厳しすぎないか?」
「だって、シロさ」「まあ、いい。それ以上は言わないでくれ。朝から落ち込ませないで」
人でもうさぎでも、変わりません。
この人は「シロさん」です。
「このチーズトースト、うまいな」
「ガーリックとトマトを一緒に焼くのが時短テクです」
「ありがとな」
「こっちこそ、ミルクティー、いつもありがとうございます」
2人で食べると、美味しいものが、もっと、美味しい気がします。




