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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悪意だらけの協力体制

作者: 毒腹



ラブレターが机の上に置かれていた。

クラスメイトの手前もあって恥ずかしくて読まずにグチャグチャに丸めて隠すように焼却炉で燃やして捨てた。

揶揄うような声も耐えられなかったし恥ずかしくて見られたくもなかったのだ。

ラブレターは靴箱や机の中にこっそり忍ばせる物だと思っていたけど、そのラブレターはご丁寧に机の上に誰からも見られるように置かれていたのだ。

私は自分を加害者ではないと思いたかった。

不思議なラブレターの渡され方をして恥ずかしい思いをさせられた。嫌がらせか悪戯としか思えなかった。

しばらくして差出人が誰かが判明した。

それは他のクラスの男子生徒達だった。

手紙が読まれもせず燃やされたこと、残念だったな、他の女子なら上手く行ったかもしれないと、そんな話しが聞こえてきた。

差出人の男子生徒は困ったような顔をして微笑んでいた。

学校はそう言う場所なのだ。

誰かの退屈を紛らわせるために誰かが生け贄にされて学校に来るのも嫌になるほど恥ずかしい想いを仲間内に強いられる。

また他の女子生徒の間ではこんなこともあった。

バレンタインの前日に気になる人がいる人はチョコレートを渡そうと言う話しになった。

その女生徒は誰が好きなのかと聞かれて答えなければならないような気にさせられたのか、クラスで誰も気にしないタイプの男子の名前を挙げていた。

けれど私は彼女の仕草や学校への出席日数などの問題で誰が本当に好きなのかを知っていた。

彼女は休みガチの生徒だったが、その男子の隣の席だった時だけ比較的出席日数が多かったのだ。

けれど彼女は人気の男子の名前を挙げずにクラスで目立たないタイプの男子の名前を挙げて、彼のためにチョコレートを買いに行って、スーパーには板チョコしかなかったのでとりあえず板チョコをラッピングして名前を書いてセロテープで机に貼り付ける形でおかされていた。

人のバレンタインのラッピングにノリノリでデコる女子達だった。

何故彼女がそんなことをしたのか、あるいは友達の過剰な協力がそうさせたのかはわからないが、バレンタインの日の学校にその女子生徒は登校したのに恥ずかしくて教室に入るのを嫌がって泣いて家に帰ってしまった。

誰にも、どうしてそうなったのか訳がわからなかった。

問題は彼や彼女にあったのか、或いは幾千幾万の有象無象達のフワッとした退屈にあったのかもしれない。

自分のラブレターやバレンタインなら彼らはそんな風に自ら率先して人目に付く場所に置いただろうか?








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