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反少年主義 第四幕  作者: 椎家 友妻
其の一 たたずむ乙女
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5 恋バナナ

 「ホンマにそうやな。そういえばお前、例の彼女とはうまくいってるんかいな?」

 「アミちゃんか?お前事あるごとに聞きたがるよなぁ。そんなに人の恋バナナが気になるか?」

 「バナナやのうて恋バナやろうが」

 「おれとしてはヨシオが二股(フタマタ)をかけている、

カスミちゃんとレイコちゃんの事の方がよっぽど気になるけど」

 「二股かけてないし!そもそもあの二人は全くそういう対象ではない!」

 「そうか?まあええけど。おれなぁ、実は、アミちゃんと別れようと思うてるんや」

 「ええっ⁉な、何でやねん⁉ケンカでもしたんか⁉」

 「いや、ケンカとかはしてないんやけど、

やっぱり小学生のおれが女の人と付き合うっちゅうのは、

まだ早いんとちゃうかなぁと思いだしたんや」

 「何でやねんな?お互い好き同士なら、付き合うのに早いも遅いもないやろ?」

 「まあ他のヤツはどうか知らんけど、おれにはまだ早いと思うわ。

だってアミちゃんは可愛くていい人やけど、

結構なヤキモチ焼きやし、まめにメールの返事をせぇへんと怒るし、

休みはヨシオと遊びたくても、アミちゃんとのデートを優先せなあかんし。

おれ、そういう生活に何か疲れてきたんや。

前みたいにヨシオと『反復横飛びドッジボール』とかして遊びたいわ」

 「オレ、お前とそんな遊びをしたおぼえは全くないけどな」

 「だからまあ、最近はアミちゃんと少しずつ距離を置くようにしてるんや」

 「そうかいな。女の人と付き合うっちゅうのも、楽しいだけとちゃうんやなぁ」

 「そうやで?だから色んな女の子の心を惑わせるヨシオは凄いなぁと、おれは尊敬してるんや」

 「何でやねん⁉オレは誰ひとりとして惑わしとらんわ!」

 「またまたぁ」

 「ホンマやっちゅうに!」

 などと言い合っているうちに、オレ達は庵地小学校へたどり着いたのやった。



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