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反少年主義 第四幕  作者: 椎家 友妻
其の一 たたずむ乙女
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14 彼女の名はアミ

 オレがそう言うと、お姉さんはすっくと立ち上がり、

ペコリと丁寧にお辞儀をしてこう言った。

 「色々話を聞いてもらってありがとうございます。

ちょっとだけ気が楽になりました。

私、橋から飛び下りずに、もう少し前向きに生きていこうと思います」

 「それがええですよ。

小学生のオレが言うのも何やけど、人生まだまだこれからなんやから」

 「はい。そういえば、自己紹介がまだでしたね。

私、ニシジマアミといいます。

あなたのお名前も教えてもらっていいですか?」

 「オレは、キタヤマヨシオっていいます」

 オレがそう名乗ると、アミと名乗ったそのお姉さんは、少し(まゆ)(ひそ)めた。

 「ヨシオ?ヨシオ・・・・・・どこかで聞いたような名前ですね・・・・・・」

 「そうですか?

まあ、そんなに珍しい名前でもないから、昔の知り合いにでも居たんじゃないですか?」

 「う~ん、そうかもしれません。それでは私はもう帰ります。

もう背後から女性を襲ったりしてはいけませんよ?」

 「だからあれは誤解ですって!」

 オレがそう叫ぶと、アミさんは『さあ、どうだか』という笑みを浮かべ、

まわれ右をして去って行った。

どうやら誤解は全く解けてないみたいやけど、まあええわ。

それにしてもアミってどこかで聞いた名前やな?

はて、どこやったかいな?

割と最近聞いたような気もするけど。

 アミ、アミ・・・・・・。

 「あ」

 その名前を思い出したオレは、思わずマヌケな声を上げた。

 アミって、マサノブの彼女やないか・・・・・・。



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