王子ルート
ここから先はシンデレラの王道と言える第1ルート「王子ルート」です。
それでもちょっぴりオトナ向け(といっても年齢制限まではかからない)のシンデレラとルイの恋愛模様です。
バートとの恋愛を見たい方は「幼馴染ルート」を見てください。
「王子様、喜んで」
シンデレラはルイの手を取りました。その横で手を差し伸べていた幼なじみの目の前で。
シンデレラとルイは華麗なステップを踏んで踊りました。
「きれいだな…」
「きっと、どこかの国のお姫様よ」
パーティーに来ていた人たちはシンデレラのうわさをしています。それをバートは悔しそうな表情で聞いていました。
(どうして俺じゃダメなんだよ…!)
シンデレラは時間を忘れてルイと踊りました。
バートは機嫌を悪くして、帰ってしまいました。
シンデレラはルイに夢中なので、そんなことにはまったく気づきませんでした。
ボーン、ボーン、ボーン…
時計は12時を知らせます。
「ごめんなさい、もう帰らなきゃ」
「お待ちください!」
シンデレラは階段を駆け下ります。途中で転んでガラスの靴が片方脱げましたが、気にしないで急いで車に乗りました。
車が家に着いた途端、車はカボチャに、運転手は猫に、シンデレラも元の姿に戻ってしまいました。
次の日の朝。
お城についていたカメラの映像から、ガラスの靴にぴったり合う女性が特定され、お城の使いがシンデレラの家にやってきました。
その時シンデレラはバートに謝ろうと、隣にあるバートの家に来ていました。
「バート、昨日はごめんなさい。先に王子様が声をかけてきたから…」
「シンデレラ…お前、王子の妃になって玉の輿に乗りたいんだろ?」
「え?」
謝るシンデレラにバートは嫌味たっぷりに言います。
「お前さぁ…小さい頃から一緒の俺を差し置いてルイ王子と踊るなんでどうかしてるぞ。そこまでして王子の機嫌を取りたいのか?」
「…!」
「他の女と同じだな。王子相手にキャーキャー言ってさ」
「バートなんか大嫌い!」
シンデレラはとうとう爆発しました。そして、自分の家に走って帰りました。
「俺は…」
取り残されたバートはつぶやきました。
「シンデレラのことが好きだった…」
一方、シンデレラの家では弟のエメが、シンデレラが落としたガラスの靴を履いて遊んでいました。
「ねーねの足、ぼくより大きいね!」
シンデレラが走って入ってきました。
「私がその靴の持ち主です!」
そうお城の人に宣言しました。シンデレラには何の迷いもありませんでした。
妖精の女の子が現れて言いました。
「シンデレラ、友達とケンカしたままでいいの?」
「バートなんかもう友達じゃないわ。もういいの」
シンデレラは自暴自棄になっていました。お城の人が恐る恐るシンデレラに尋ねます。
「ってことは、ルイ王子と…」
「結婚します!だからお城に連れて行ってください」
こうして、シンデレラとルイは結婚しました。
でも、二人の結婚式にバートの姿はありませんでした。
いつまでも幸せに暮らしたのですが…、シンデレラはバートと仲直りしておくべきだったと深く後悔しました。
いかがでしたか?
ルイと結婚して玉の輿に乗ったシンデレラですが、選ばれなかった方のバートはそんなシンデレラに心無い発言をしてけんか別れしてしまいました。
「王子ルート」では原作同様シンデレラはお妃様になるのですが…そのせいでバートとの絆を壊してしまうことになりました。