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短編集

  いつの間にやら歳をとったな、と紫煙混じりのため息をついた。

 若い頃の豪炎な焼き払う所作を出来なくなってしまった。

 少し周りを見渡せば、白髪が目立つ年頃になってきたんだな、と。

 並びに探す白紙の履歴書。今がそう、煩わしい某虚が雷鳴に飛ばされて、誕生日は消し飛んだらいいのに。

 恥辱の果てになすがままの精神が剥き出しにしていて、嫌らしくも光る蛍光色が艶かしいのだ。

 僕はあなたというものに依存してしまっていたの。通りすがりに手紙を思い出す。

 どれも書く気が失せるんだけど、どうしても書きたくなってさ。

 愛しているから苦しいんだ。言いたいことも言えずに何もないじゃないかと吠える狼。

 気球が解体切断ショーへと変貌するか、どうにでもなれという身体が軋むのさ。

 明日になれば「さよなら」というしかないんだ。何も言えなかった僕だ。

 僕の愛が走馬灯の色へと溶け出してゆく。それは甘い砂糖のように。


  いつでもシッチャカメッチャカ、通りすがりのおやすみがポンコツに言い聞かせる。

 歩き続けて疲れた脚を切り落とす。ポケットに隠したナイフに滴り落ちる朱色のなにか。

 それが何かなんてわからないよと僕は、錯乱状態でありますんだ。

 取って放して、聴いて離すな。永遠の淑女もそこには落ちていませんよ。

 大きな声で頑張ってこーぜ、朧げな平均台にまたがって龍はどこまでも。

 シッチャカメッチャカ、酔う花曇りに、侘しい恋敵にヴェルヴェットとギンガムチェックでダンスする。

 寂しさとバイトの感覚麻痺を虚仮威し。縦の糸と横の糸で搔き乱すはそのセーター。

 八つ裂きチャッキーはナイフを忘れて右手に猫じゃらし振り付けが全盛期。

 指す色はとてもまだ、わからないよ。嫉妬に弾く水玉模様。


  べとべとしたキーボードを洗う気すら起きなくて或いは、炭酸の砂糖が多いせいなのか。

 歩いてみてよ、ちょっとはね、神様。

 結んだから夢を引き離さないでと、いつまでも嘆いていた朝日に笑えるとこまで。

 それで良いんだ、何時間も挙動は歪んでゆく。青色の空が。

 真っ白なTシャツが冬の匂いを闇を掻き毟れと泣きそうな顔で、探してくるわ。

 どうにか聞こえた少し周りの離れないでと星座を繋いでゆく、ペンで。 

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