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ファイアソード  作者: ロゴ・スノーツ
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第三話 mirror



 おれの名はコピーキャット。

 mirrorの設立者だ。

 mirrorというのは、写像騎士団に対抗するための地下組織だ。

 「週刊ミラー」という雑誌を出して、活動費をかせいでいる。だが「週刊ミラー」は非合法書物に指定されてしまった。写像騎士団はすでに国を掌握している。それでいて自分たちの本拠は霧のみずうみの向こうに置いているのだ。彼らの姿を見た者はすくない。おれも自分の戦っている相手の姿を見たことがないのだ。


 噂によると、やつらは特殊な鎧を着ているという。それは一種のカメラになっていて被写体から魂を抜き出してしまうのだ。そうやって抜き出した魂を使って、やつらは何かを企んでいる。それを突き止めねば・・・。





 おれはマンホールの蓋を開けて、地上の廃墟に出た。星を仰ぐ。本日20:55、通信員と落ち合うのだ。

ランタンのツマミをひねって火を灯す。蒸気リボルバーの点検も十分だ。よし、行こう。


 約束の場所に到着した。崩れかかった灰色の巨大な団地の中心にぽっかりと空いた中庭だ。チェーンの片方外れたブランコが揺れている。

 そこにはすでに通信員が待っていて、ランタンの蓋を開け閉めして、おれに光の合図を送った。応答すると、向こうが近付いてきた。おれは念のため、銃に手を置く。


通信員「報告いたします。写像騎士団の要塞までのルートを確保いたしました。63番博士の発明になる光学装置によって、霧のみずうみの突破に成功したのです。」

コピーキャット「やったな。よし、総攻撃の準備をしよう。」


 いよいよこの時が来た。騎士団の圧制の終わる日は近いぞ!しかし63番博士か・・・いや、彼は信頼できる人物だし、もはや過去のことをとやかく言うまい。やっと敵のアジトに乗り込めるのだ。この目で敵を見て、この銃で敵を撃てるのだ。帰って、みんなに報告しよう。


コピーキャット「報告ご苦労。では、帰営する」


走り去るコピーキャットの背を見つめながら、通信員の顔に不気味な笑いが浮かんだ。なにやら陰謀の予感・・・。




つづく




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