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アンドロイド  作者: 中川 はじめ
30/49

激戦!

ショウ「しばらくあらすじを真面目に書いてたなー。」

ショウ「いや真面目に書くのが普通なんだけどね。」

ショウ「ストック分とかあって今何してんのか分かってないらしいね、作者。」

ショウ「ぽんこつだなぁー。」

「行くぞコラ...!!」

静かな怒りが敵の4人に向けられた。

まずはルーグと戦闘を始めた。彼を手助けしようとルーラやムーラもカズトを攻撃してきた。

彼女たちは自分の仲間ではないことを承知しているため、遠慮なく攻撃している。

「あいつ...!?」

ジクティア・ネガは急いでライフルを取り出し、暴れるカズトにその先を向けた。

そのライフルが何者かに撃ち落とされた。

射線を見ると、見たことないアーマーロイドが二人いた。

「来た!」

「ショウ、あれは...?」

「俺が頼んでた新しいアーマーロイドだ!」

そのうちの一人、海賊を彷彿とさせる戦闘服を纏っている方がパレン。専用の武器はショウが開発した“ブレイクアロー”。弓矢で、エネルギー弾を発射する。4段階に溜めることができる。

もう一人、ショウと同じような茶色のコートで身を包んでいる、大人の魅力が満載な方はクート。彼女の専用の武器もショウが開発したものだ。“レイブバレット”。サブマシンガンを改造して連射力に優れさせた。こちらもエネルギー弾を発射する。

どちらもフォームアップのために作ったアーマーロイドだ。

「大丈夫!? ご主人様ー!?」

海賊のような姿のパレンがショウのもとへ駆け寄る。

「パレン。主人様を安全なところへ運べ。初号機と3号機は私と時間稼ぎをするぞ。」

「あいあいさぁー!」

彼女は元気よく返事をすると、ショウを担いでせっせと運んだ。

「言っておきますが、ショウは私の(あるじ)です。そこ、よろしくお願いします。」

ラータが不機嫌そうな顔でクートと見た。

彼女はそんなことどうでも良さそうに武器を構えた。

ラータはいつもショウが使っていた自作の剣を取り出し、ウーペはトゲの生えたグローブを取り出した。

「時間稼ぎさえ出来れば良い。本気で戦おうとするな。」

「分かっています。ウーペ、あなたはカズトを確保してください。」

「おっけー!」

3人のアーマーロイドとカズトが、ルーグやルーラ、ムーラとネガを相手に戦い始めた。


目を覚ますと、目の前に赤いゆるふわベレー帽を被り、ミントグリーンのセーターを着ている女の子がいた。

「ご主人様、大丈夫?」

水色の髪の毛と緑色の瞳、小柄で可愛らしい子だ。

そう、彼女がパレンだ。

「あ、うぅ...大丈夫じゃない...。」

「なにか私に手伝えることはある...?」

恐らく、もしものためにと持ってきたのであろう包帯や傷口パッドで傷口を塞いでいた。動きにくいが仕方ない。

「いや、何もないよ。初仕事からハードだったな、ありがとう。」

ショウが言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。

「...そうだ...ラータたちを、手伝いに行ってくれるか?」

「ご主人様に何かあったらやだよ?」

「大丈夫だ。それに、俺の相棒もいる。行ってくれるか?」

パレンは首を縦に振ると、ブレイクアローを持って行った。

それを見送ると、自分の力がどんどん失っていったことがわかってきた。

力なくうつ向いていると、誰かの足音が聞こえてきた。

「よぉ、ジクティア。」

見知らぬ男の人の声が聞こえた。顔をあげると、やはり見知らぬ人間だった。

「ヤバそうだな、手伝ってやる。」

「...あんたは...?」

「お前たちの味方になる。高倉(たかくら) 拓未(たくみ)だ。“たくみん”とでも呼んでくれよ。」

「...?」

男はそう言って姿を消した。


「ちょこまかと...!」

ネガがラータとクートを相手に翻弄それていた。元々すばしっこいラータと、空を自由に駆けることができるクートはをそれぞれ相手にすることは、ダイチでも無理そうだ。

一方のルーグと戦っているのはカズトとウーペだ。

「オラァァァァア!!」

「さすが元チンピラ...! 攻撃の一つ一つが重いな! だが俺には__」

カズトの拳を受け止め、捕まえる。

「無意味だァ!」

反撃しようとするルーグ、カズトはそれに身構えた。

「とりゃっ!」

しかし後ろから攻撃してきたウーペによって阻止され、カズトも解放された。

「悪ィな...!」

「全然!」

元は敵対していたが、同じ目標がいる今、彼はウーペたちを味方と思っているようだ。

なんとか踏ん張って立ち上がったエージだが、体が自由に動かなかった。お陰でルーラやムーラとの戦闘は彼が押されている。

「やべぇ...ッ! けど...自由に動けねぇ...!!」

『エージ...!?』

チャージロイドとしての彼女についていけていないのだ。

「その程度だったとはな! クレイ!」

ヒーローとしてのエージのコードネームだ。

__ そうだ、俺はクレイ。平和の土台!

「うぉりゃぁあああ!!」

気合いで二人をぶん殴る。

だが体はまるでギブスでも着けているかのように思えるほど動かない。

背後から矢状のエネルギー弾が飛んできた。

「ズバッと参上、パレンちゃんだよー!」

「おゎ...? お、おう!」

それぞれで激しい戦闘が繰り広げるなか、一人の男とアーマーロイドが現れた。

「いくぞ、ミホ。」

「はい、ご主人様。」

直接アームド、ではなく、なんとショウと同じように、パワーナイフとパッドで変身した。

最初に攻撃したのは、ネガだ。

「アーマーロイドだけでよくやれたもんだぜ。ほんと。」

狼のお面をつけ、灰色と紺色の鎧を身にまとい、尻尾と耳も生えていた。

「あなたは...?」

ラータが問う。

「俺はウルフ。お前たちと同じ、正義のために走る“犬”だ。」

ウルフはそう言ってネガと交戦し始めた。

無駄な動きが無く、シンプルな動きでネガを圧倒している。パンチをさばくときは一歩も動かず、勢いよく横に退かし、そのまま蹴りを入れる。

「お前...どうしてそんなに強い...!?」

「さぁ? 才能じゃないか? 」

人差し指をクイックイッと動かして挑発した。

ネガはライフルを取り出してそれを撃った。ウルフは専用の武器、“ウルフクロー”を出して全て弾いた。

「ほう...。なるほど。今回はここまでにしておいてやる。」

ライフルを下げ、片足体重でウルフを見る。

「おいおい、逃げるのか? まさか、強すぎる素人相手にビビったのか?」

煽り文句をぶつけて逃がすまいと試みた。

「まぁ、半分正解だね。なにより俺は“ナイフ”一本なんでね。君とは、本気でやりあいたいんだよ。」

嘘かどうか、彼の相棒であるミホにスキャンしてもらうと、答えが出てきた。

『ご主人様、どうやら本当に“ナイフ”一本のようです...。』

「ほーう。確かにそうっぽいな。」

「では、ここで退かせてもらう。」

「ご自由に。」

ジクティア・ネガはウルフにそう言われると、アームドを解除してすぐに姿を消した。

それに気づいたルーグも、ルーラたちを連れてさっさと姿を消した。


「あの、ほんとに、ありがとうございま__」

「あー、君がラータちゃんか。礼はいいから、早く(あるじ)さんとこ行ってやんな。」

アームド解除をしながらラータに言うと、彼女はタクミに一礼してショウのもとへ向かった。

「ショウ! 大丈夫ですか!?」

「ラータ...? あぁよかった...。意識が遠退く感じがしててさ...早く帰ろう...。」



Android #27 激戦!


【新戦士】

タクミ - ウルフ

【アーマーロイド】

クート

パレン

ミホ( タクミ )

【茶番劇】

エージ「なんでヒーロー物って偽物とかいるんだろうな?」

ショウ「さー? 憧れじゃね?」

エージ「悪いことしてんじゃねーか。」

ショウ「少くとも悪者にも正義があるわけだし、悪いことしてるって感情はないんじゃない?」

エージ「深ぇ。」

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