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進化

 さてどうしたものか……………………。


 玉座の間に並ぶ配下を眺めながら考える。とりあえずダンジョンに潜る配下はほぼ全員揃ってるわけだ。つまり今俺のところにあるエナジーが現在全てのエナジーということか。


 まずは今どれだけのエナジーがあるか見てみるか。


 結論大量にありました。今までに見たことのないような量だ。これだけあれば2、3回はレベルアップできそうだ。レベルアップは1日1回だけだけどね。


 1日1回?


「フェン、今何時だ?」


「今、ですか?少しお待ちください。

 今は……………………、23時56分ですね」


 魔王の市で購入した時計を確認したフェンに告げられた時刻に少し考える。


「ありがとう。

 なぁ人工精霊。レベルアップは本当に1日、1回、なんだな?」


『肯定です』


 なら、試す価値はあるよな。


 人工精霊の返答を聞いた俺は即座にレベルアップを行った。

 この前カーリウスとアピスの兄弟達を作成した後レベルアップを行っていたので、俺のレベルはこれで34となる。


 レベルアップを行ってから待つこと3分と少し、時計の針が0時を指し示した。


 レベルアップができるのは1日1回。ならレベルアップをしたばかりであろうとも次の日へと移ればレベルアップを行えるはず…………………………。






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名前:黄麻大地

おうまだいち


性別:男

レベル:35

職業:魔王候補生

クラス:魔法戦士

生命力:D

力:C

魔力:B

素早さ:D

運:B

エクストラアビリティ

重力操作

超振動

アビリティ

剣術LV45・盾術LV36・鎧術LV21・根源魔法LV49・付与魔法LV32・死霊魔法LV32・ジャンプLV28・ダッシュLV34・鑑定LV51・気配察知LV42・魔力察知LV37・直感LV30・魔物学LV42

スキル

・根源魔法/炎/雷/風/土/水/氷/光/闇

・付与魔法/炎/風/土/水/氷/雷/光/闇

・死霊魔法

・配下作成

・配下命名

・配下複製

・配下進化

・精強

装備

武器1:魔剣ウィクトリア

武器2:鋼の盾(闇属性付与・防御力強化)

頭部:ハードレザーヘルム(闇属性付与・防御力強化)

上半身:布の服

防具:鋼の鎧(闇属性付与・防御力強化)

下半身:革のズボン

足:鋼の鎧(闇属性付与・防御力強化)


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 成功だ。


 レベルが35に上がって配下関係のスキルも取得できた。エナジーの残りが先程の半分

以下になってしまったがそれだけの価値はあるはずだ。


 しかし『配下進化』か。どんなスキルなんだ?名前だけ見れば配下を進化させるスキルな訳だが………………。配下強化読本に載ってるかな?


 寝室までフェンに本を取りに行ってもらい早速チェックすると……………………、載ってました。というか、以前言ったエナジーを注ぎ込んで云々というのはこの配下進化のことを言っていたらしい。なんてこったい、修得レベルまで載ってるし。


 過ぎたことは仕方がない。先にしっかり読んでたとしてもレベルが35になるまでどうしようもなかったんだし、うん、何も問題ない。


 さて、この新スキル『配下進化』は使用すると進化先をいくつか知ることができ、そこからいずれかを選び進化させることができると言うものらしい。さらにこのスキルも任意で素材を使用することができ、それによって進化の幅が広がるらしいい。


 早速使用しよう。洒落じゃないよ?


 使用する対象はレザーリビングメイルが適任だろう。配下進化はある程度レベルが上がっていないといけないし、現在の配下でもっとも戦力の向上を必要としているのがレザーリビングメイルだからだ。


 まず手始めにもっともレベルの高いレベルのレザーリビングメイルを前に呼び寄せ、狼娘メイドに幾つかの素材を持ってこさせる。


 さて、準備は整ったし始めるか。


「スキル『配下進化』」


 スキルを発動させると同時に俺の脳裏に幾つもの名前が表示される。


【ハードレザーリビングメイル】エナジー1000

【ウルフレザーリビングメイル】エナジー1200・嗅覚察知

【スネークレザーリビングメイル】エナジー1200・熱源察知

【ベアレザーリビングメイル】エナジー1200・剛力

【スケイルリビングメイル】エナジー1300

【アイアンリビングメイル】エナジー1500

【シャドウメイル】エナジー2500・暗黒魔法・物理耐性/中・影潜航

【ポイズンナイト】エナジー3000・毒液・毒魔法・毒吸収・毒液分泌………………etc…………


 かなりあるな。


 最初のが名前で次が進化に必要なエナジー、そして追加されるアビリティとスキル。名前を注視すれば素材が必要な場合はそれが表示されるのか。


 ふむ……………………、あれ?アイアンリビングメイルに進化させる場合のエナジーがいつもより少ない?しかも素材が必要ない?え~……………………。


 思わずテラ達を含むアイアンリビングメイルを眺めるが、それで使った素材が戻ってくるわけでもない。1つため息をついて再び一覧に視線を戻した。


 さてどうするか。レザーリビングメイルの数は36体。内剣持ちが9体に槍持ちが9体。斧持ち9体に弓持ちも9体、ていうか各武器持ちが9体ずつだし。


 とりあえずアイアンリビングメイルは候補から除外だな。もうたくさんいるし。

 シャドウメイルとポイズンナイトがかなり強力そうな感じだな、すごく興味がある。けどポイズンナイトかぁ、毒だとカーリウスとアピス、その兄弟とすごく被るな。


 よし、こいつはシャドウメイルにしよう。


「確定シャドウメイル」


 配下作成を行ったときのようにエナジーが放出され、それがレザーリビングメイルに注ぎ込まれ、足下に現れた魔方陣から光の柱が立ち上ぼり、それが消え去った時そこに立っていたのは、先程までのレザーリビングメイルとは似ても似つかない漆黒の鎧だった。


 ファンタジーアニメにあるように目の前に剣を構えると言う騎士の儀礼とでもいうような動きをして見せるが、金属鎧のようにも見える光沢のない鎧の身体は一切の音を立てずにその動きを実現させて見せた。


 鎧の隙間からオーラの様に影を立ち上らせる様は主であるはずの俺にまで威圧感を与えるほどだ。


「……………………こいつはすごいな」


「強そうですわね」


 俺の呟きにアピスが相槌を打つのを聞きながらステータスを確認する。


 剣術に盾術、鎧術。俺が標準取得させていたアビリティに確かに暗黒魔法が追加される、スキルには物理耐性と影潜航の二つが追加されていた。

 そしてステータスも間違いなく上昇している。これエレメンタルナイツとやりあっても下手すりゃ勝てるんじゃないのか?命名とアビリティ数というアドバンテージがあるとはいえその可能性は十分にあり得るだろう。しかもレベルが1に下がっているのが恐ろしい、つまりエレメンタルナイツと同レベルにまで上がれば、むしろ負ける可能性の方が少ないのではないだろうか。こりゃ早めにエレメンタルナイツも進化させなゃ彼らの立場がなくなるな。


 ステータスからシャドウメイルへと視線を移し、もう一度その姿を視界に納める。


 うん、なんとも禍々しい面構え。パーティー組んでた連中は全部シャドウメイルにしよう。


 そうして4体のシャドウメイルが誕生したわけだけど、4体でエナジーが4万、コスト重いな!流石に今これ以上シャドウメイルを増やすのはきついな。他のレザーリビングメイルは別の進化をさせよう。


 結局その後、残り8組のレザーリビングメイルはハードレザーリビングメイルを3組計12体、ウルフレザーリビングメイル1組4体、スネークレザーリビングメイル1組4体、ベアレザーリビングメイル1組4体、スケイルリビングメイル2組8体に進化させるた。ちなみに説明しなくてもわかると思うが、剣持ち、斧持ち、弓持ち、槍持ちの4体で1組というのが基本の構成になっている。


 あれだけあったエナジーがほとんど底をつきかけてるな。どうしたものか。






 結局その日は解散になった。

 進化してレベルが1になったシャドウメイルには早急にレベルをように命令し、他の進化組のリビングメイルにも森での探索を行いながら敵を殺さずに無力化することを念頭に置いて新しい身体に慣れるように言い渡した。


 3日後に再び玉座の間に集まらせて他の配下の進化などを進めて、十分に戦力が調ったら集落だな。


 今は広域を探索することよりも近場をしっかりと探索しつつ戦力の向上に努める。今ある戦力の向上だけじゃなくて新戦力も増やしたいな。特に機動力。


 カーリウスやアピスの兄弟達は機動力があるけど、主戦力のリビングメイル達はむしろ鈍足だからなぁ。そこをどうするか……………………。一番手っ取り早いのは騎乗させることだけど、リビングメイル達を騎乗させることのできる魔物かぁ。パッと思い浮かぶのは馬。だけど今までに馬系の魔物は出てきてないから素材もない。


 あ、いや、俺ずっと素材を使って配下作成を行ってきたわけだけど、実際は素材なしでもできるんだっけ。サキュバスを作ろうとしたときは力量不足だったけど。


 エナジーは、複製したり纏めて進化させたりするには心もとないけど、1、2体作成を試みてみるくらいの量はあるか。


「スキル『配下作成』」


 何もない床に描かれる魔方陣。その中央に俺から放出されたエナジーが集められ、魔方陣へと吸い込まれて行く。今までにない感覚だ。


 魔方陣全体から光の粒子が舞い落ちる雪を逆再生したかのように舞い上がり、その中央にエナジーが集うのを感じた。そして………………。


「はじめまして、御主人様……………………」


 何もなかったその場所に現れたのは妖艶な美女だった。肩の辺りで切り揃えられたボブカットの合間から羊のそれに似た角を生やし、白い肌と対照的な蝙蝠のような黒い皮膜の羽。目鼻立ちの整った20半ばに見える顔。胸は少々大きい程度で形がよく張りがあり、手足もすらりとしていてバランスのよいスタイル。


 種族はサキュバス。あれから時間が経ったがようやくハーレムに加えられるのか。


「スキル『配下命名』コイトゥス」


 アビリティを整えて命名を行い、片膝を突いて畏まるコイトゥスを立たせる。


「期待しているぞ、色々とな」


「はい、必ずや御期待にそえてみせましょう」


 と妖艶に笑って見せるのは何を期待しているのか理解していると言うことなのだろう。


 さて、命名までしたことでいよいよもってエナジーに余裕が無くなったか。


 まぁ今日は時間が時間だ、このままコイトゥスを連れた寝室にいくか。






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名前:コイトゥス

性別:無

レベル:1

種族:サキュバス

クラス:無

属性:無

生命力:E

力:E

魔力:C

素早さ:D

運:C

アビリティ

暗黒魔法LV6・精神魔法LV6・治癒魔法LV6・吸魔LV6・隠行LV6・飛翔LV6・魔力強化LV6

スキル

・擬態

装備


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