メイド頭2
あぁ、再び私が登場して申し訳ありません。
ですが、今回の事どうしても手をださずには居られませんでしたっ!!!
採寸に来たリーを見ると、思わず涙が浮かびあがってきましたよ。
あぁ、とうとう嫁に行く年になったのかと・・・。
え?ベネディクト様に嫁ぐ事が可哀そうだからじゃないのかって?
・・・・まぁ、ベネディクト様は前回も言いましたが、リルの事以外は本当にまともなんでそんなに心配はしていないんですよ?
仕事に関しては期限を守り、民からも好かれ、部下からも慕われてます。
は?そんな姿見た事がない?
・・・それは、ごほんっ(作者がもにょその姿を描こうとしないからもにょもにょ)げふん。
はい?何かおっしゃりましたか?
ええ、話を続けましょう。
そこで、私は考えました。ベネディクト様の溺愛ぶりには頭を抱えるものがあると。また、りーもベネディクト様を多少誤解している部分があると・・・。
では、どうすればいいのでしょう?
とりあえず、2人に距離を置いてもらう事がいいのではないかと!
近すぎて見えないものもあるでしょうからね。
・・・さすが、年の功といった奴、そこに正座しなさい。
ぼこぼこげふんげふん・・・・。
おっと、いけませんね。後で覚えておきやがれ、このやろう!
・・・ん?だから、りーは私が育てましたと申し上げましたが?
まぁ、なにはともあれ2人をまず引き離す事に致しました。
その間に、りーには花嫁修業を。
ベネディクト様には頭を冷やして頂き、本来の女性への扱いを思いだして頂こうと言う訳ですよ。
え?りーの花嫁修業の為に必要なものと言ってベネディクト様からお預かりした財産はどうしたのかって?
も、もちろん、りーの為に・・・は?男爵家に任せると言ったじゃないかって?
・・・・は、白状しますよ!!
りーのドレスやら装飾品を買う為に巻き上げたのですよ!!
いいじゃないですか!!りーを飾り付けるのが趣味だって!!りーの為に使うならベネディクト様だって文句言いませんから!
・・・・言っときますが、このことはくれぐれもベネディクト様には秘密でお願いします。
だって私、別に嘘は言ってませんからね!!
・・・感情的になってしまいました。
ここからは仕事モードでお話致します。
ごほんっ!
・・・以上の事から、私、今現在男爵家の前にいます。
えぇ、ここのメイド頭とはメイド頭協力会で知り合ってから仲がいいのですよ。
「エレナ、何一人でぶつぶつ言っているのですか?」
おや、噂をすればなんとやらですね。
「クレア、お久しぶりです。私、あなたにお願いがあって参りましたの」
「あら、貴方が私にお願いだなんて珍しい事もあるのね。それで、そのお願いって?」
「えぇ、こちらでは現在メイドの募集はしているかしら?」
「メイド?・・・今は特にしていないわよ?」
「あら?それじゃぁ、今からメイドの募集をしてもらえない?きっとその中にリールと言う娘が応募してくるからその子を拾って欲しいの」
「リールって貴方の姪っこじゃなかった?」
「そうよ、それでもってこちらの男爵様の養女になる予定の娘よ」
「は?」
「・・・・まぁ、詳しくは男爵様から伺ってもらいたいのだけれど・・。あぁ、そうそう、これは男爵様へうちの侯爵様からお手紙ね。詳細はこの中に書いてあるわ。あ!それから、給金を普段の倍で提示して頂戴ね。じゃないとリールは引っ掛からないから。リールの給金はこちらで持つし、貴方がたには迷惑かけない様にするから、よろしくね!」
私はそういうと、クレアの返事も聞かずに屋敷へと戻りました。
さて、第一段階は準備完了ですね。