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SUCK MY WORLD

●広い音楽性と巧みな構成で、クレバーな面を充分に発揮。


【収録曲】


1.Introduction

2.Tonight the silence kills me with your fire

3.Fantasy

4.Dream In Drive

5.Maze

6.Don't you think Feat. ロザリーナ

7.Hallelujah

8.Breathe

9.ワガママで誤魔化さないで

10.Shine Holder

11.Naked

12.Color Tokyo

13.From Dusk Till Dawn

14.The Given

15.Slowly but surely I go on


 2020年にリリースされたTHE ORAL CIGARETTESのアルバム。ライブでの盛り上がりを意識したと思われる前作『Kisses and Kills』に対して、今作はアルバムとしての「作品性」を重視した感じでしょうか。冒頭の『Introduction』は終始英語のナレーションで構成されており、この時点で、前作とは明らかに異なる雰囲気であることが伝わってきます。


 楽曲に関しては、『Maze』『ワガママで誤魔化さないで』『Shine Holder』のような「歌謡ロック」的なアプローチを見せるもの以外にも様々な音楽性を取り入れて、バリエーションの広さを表現しています。『Fantasy』はファンキーなリズムが強調されていますし、『Don't you think』は女性ボーカリストをゲストに迎えた柔らかなラブソング。『Hallelujah』はゴスペル調のコーラスを取り入れています。


 特に興味深く感じられたのは終盤の5曲でしょうか。『Naked』~『From Dusk Till Dawn』においてディープな世界に潜り込み、バラードの『The Given』で一気に浮上し、最後に晴やかな『Slowly but surely I go on』で締める……という構成で、まさにアルバムならではの「流れ」が形成されていると言えるでしょう。


 全15曲・1時間弱と、彼らのオリジナルアルバムとしては長めなのですが、広い音楽性と巧みな構成のおかげか、飽きずに聴き進めていくことができました。分かりやすい「勢い」だけに頼らない、彼らのクレバーな面が充分に発揮された一作に仕上がっているのではないでしょうか。


評価:★★★★★

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