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初舞 ―存在―
昔々、踊ることが大好きな女の子がいました
彼女はいつも踊っていました
自分を見に来てくれるお客様の為に
とても豪華とはいえない服を纏い
揺れ惑う心のような
静かで激しい舞を踊りました
自然なくらい不自然に
不自然なくらい自然に
彼女はいつも踊っていました
しかし、彼女のお店は
悪党に支配されてしまいます。
彼女は人質として、ナニカに対する最終手段として
捕らえられました
彼女は歌います
縛られた手足の代わりに
失った踊りの代わりに
自らの声を躍らせました
口を塞がれればその目を
目も隠されれば
手でリズムを叩きました
それはなによりも
踊ることに支配された
ひとりの少女の物語。
始めちゃいましたw
ここまで読んでいただき有難うです。