88.お出かけデート2
前回の続きです。
「ん、おいしい!」
レストランムーリニの3階、VIPルームに通された私たちは、料理を堪能している。
前菜のハムやチーズと香草の盛り合わせに始まり、カプレーゼが登場。
そして、メインの肉料理にパスタとピザ。
ムーリニ料理はおいしいな。
別にカーフテリア王国の飯がまずいとは言っていない。
ただ、おおよそ普通と思われるコース料理が毎日でてくるので、ちょっと新鮮なのだ。
カーフテリア王国のご飯は、だいたいこんな感じ。
前菜:本日のスープ
副菜:温野菜のサラダ
主菜:肉料理又は魚料理
牛・鳥・豚。焼きか煮ってかんじ。
我が家はトマトソースが定番。
主食:パン(丸いパン。毎日焼き立てが出る)
まぁ貴族の食事だけどこんな感じ。
ただ、このムーリニ料理。
パスタだ、ピザだ、ラザニアだと小麦料理が豊富。
チーズウマーである。
「気に入った?」
「気に入らないと思う?」
「だよね、懐かしい味というか」
「そういえば、よく行ったねぇ前世では…」
「アレは安かったね。この店の料金は聞かないほうがいいよ」
「なら、素直におごられとくわ」
ティルがうんうんと頷いている。
交際費が予算で割り当てられてんだから使ってたもれ。
「ほら、ティルあーん」
「ちょっ…ありがとう」
お肉を切り分けてあーんしてやったぜ。可愛いなティル。
む、逆にパスタを差し出されたぞ…あーんせぇと
しょうがない。
口を開くと、パスタを突っ込まれる。
「うん、おいひい」
「うん、かわいい」
自分が可愛いかどうかは、さすがに鏡が無いからわからないからな。
まぁ多分間違いなく可愛いだろう。自分でも美少女だと思うもん。
最近はモデル体型に育ってきていて、あんまり体に肉がつかないんだなってあきらめモード。
まぁ似合うドレスを作ってもらえばいいだけ。
トランスティーナ様がうらやましくなんてないもん。
ゆっくりと1時間ほどかけて食事を取ったので、お店を出発。
次に向かうは展示会場。
郊外に向けて馬車が進みだすと、ずいぶんとご立派な鉄筋コンクリート建造物の箱型の建物が見えてくる。
「いつの間に立てたんだあれ」
「去年から着工してたよ」
「まじかよ…離れは本当に試作だったんだな…大まかな構造が似てる」
馬車止めに入場し、会場内に入る。
今日は関係者披露がメインで、そこに紛れるかたちだそうだ。
明日からは一般公開されるので、どっと人が来るとか。
それにしても、見た目の雰囲気が本当に東123って感じだな…大きさもそんなイメージだ。
ずいぶんデカいものを郊外に立てたな。
天井は途中から鉄筋構造になっていて、そこに窓ガラスがはめられているようだ。
おかしい、こんなデザインした覚えがない。
「なんでこんなに似てるんだ?」
「私がイメージ図書いたから」
「やりやがったなティル…」
「ふっふっふ」
とりあえず、面白そうなイベントなのでじっくりデートついでに見て回ろうじゃないか。
どんな魔道具や産業機器があるのかな?
まだ続きますよ。




