83.空軍に呼び出される
空軍話です
えー初めてちゃんとした軍服に袖を通したミランダです。
どーも、なんだかですね、突然国王陛下から「空軍の視察に来い」と呼び出されまして、軍服が送られてきたわけですよ。
もう日程まで決められていて逃げられないやつよね。
で、我が家の護衛騎士を引き連れ、馬車で王都の外れへ。
そういえば、王都から出るの初めてだわ。
お屋敷を出て20分ほど、城門を通過。
おぉー、我が国の城壁それほど高くないとはいえ、5mもある石垣の壁を抜けた先も民家が並ぶんだね。
そこから、さらに10分ほど家が途切れてきて、草原になる。
畑かと思ったらそうでもないらしい。
そして、建物が見えてきた。
石組の建物のほかに、コンクリートっぽい建物も見える。
ドラゴン用の飼育スペースだろうか?
そして、石造りの建物の前に馬車が止まる。
ここが空軍基地になるのか。
おー広い。滑走路みたいなものが見える。
「ようこそおいでくださいました、ミランディール公爵令嬢様」
「国王陛下の命により参りました。ミランダ・ミランディールです」
さくっとカーテシー。
出迎えてくれたのは空軍司令長官のようだ。
前に会ったことがある。
たしかモルヘン・ゲリング伯爵だったかな。
「国王陛下を通じて呼び出してしまい申し訳ございません。ほとんど屋敷の外に出ないと聞いておりましたものですから、何としても一度空軍基地を見ていただきご意見をいただきたかったため、このような手段を使ってしまいました」
「いえ、かまいません。手紙だけでは、屋敷を出なかったと思いますし」
ぶっちゃけ、何回かお手紙でご意見を聞かせてください的なものは、モルヘン伯爵からもらっていたので、なんとなく回答は出していたんだけれど、いつか現場見に行きたいなぁーと思っていたのだ。
が、一応仮にも王子の婚約者、「ちょっとそこまで」で王都から出れないのだ。
出るつもりもないんだけどさ。
さて、今回呼び出されたのが、せっかく構想を立てた空軍がいまいち活躍できていないということでして、現場を確認してくれって言われたわけ。
ただ、なんとなくすでに原因はわかってるんだよね。
せっかくあるからと空輸だとか空爆だとかを提案したけど、ドラゴンって足で自分の体重以上の物を持ち上げられるんだけど、思ったほど長時間掴んでいられないってわかったのよね。
せっかく兵士の輸送など、ドラゴンライダーの騎乗?による空戦以外の使い方を思いついたのに、いまいち活用しきれていないという問題が出たわけだ。
ただし、偵察任務には大変活用されるようになった。
特に、海軍からの要請が多いようで、航路の安全確保が今まで海軍だけだったところ、空軍も活用することで、より海賊被害や、魔物の被害が減ったとのこと。
素晴らしい限り。
「では、試験したという荷台などを見せていただけますか?」
「わかりました、こちらへどうぞ」
滑走路のような広いところに連れて行ってもらえると、そこにはドラゴンと馬車っぽいものが置いてある。
「ドラゴンは一度離陸してからでないと、物をつかんで飛べません。なので、こうして荷台を地上においておき、先に飛行したドラゴンがこの取っ手をつかんで、目的地まで飛ぼうと思っていたのです。が、ドラゴンの握力が低下してくると落下の危険がありますし、どこにでも着陸できるような利便性がないのです」
あー、そうなのか。
てか初めてドラゴンを見たけど、結構太い。
そしてでかい。
横もそうだけど高さがあるから余計でかく見えるわ。
イメージ的には現代ジェット戦闘機と同じような大きさって感じのはずなんだ。
全長15m~18mだというし。
でもまてよ?戦闘機に荷物輸送させるのはどうなんだろう?
それなら動きに影響がない形で背負えたり、おなかに抱えられたりする方がいいのかもしれない。
うーん、構想していた内容が全く実現できていなかったのか…どうしよう?
明日も続きます




