73.お庭キャンプ
許可をもらったお庭キャンプ回。
特に深い内容はないです。
さて、一人でお庭キャンプに許可が出たので、キャンプ道具をそろえました。
寝袋と、木製のコップとお皿、ちっちゃな深底のフライパンっぽい奴。
火おこしは魔法でできるので、簡易コンロになる台座を用意。
深底フライパンって便利だよね。お湯も沸かせるし肉も焼けるし、煮物もできる。
後は、保存食を折角だから購入。
野営用の保存食って、固焼きパンと干し肉、乾燥野菜、あと漬物。
なんだかんだで栄養バランスはとれているのかもしれない。
トステッド兄様に手紙で聞いたけれど、現在は航海中の壊血病とかはすでに認知されていて、対策されているとのこと。
予想以上にしっかりしてるわこの世界。
絶対設定ガバガバな乙女ゲームとかじゃない。
すでに蒸気機関とかでき始めているのもあるけれど、手持ちの知識にチート性なんてないわ。
話を戻して、そこそこの金額がしたんだけど、三角柱を横倒しにしたみたいなテントを購入した。
分解しても柱が長くて、一人でこれ持って歩けないんだけど絶対。
柱を三角形に組んで、テントの中に入れて外から引っ張ってバランスをとっているので、なんか怖い。
一人で寝るなら、もっと小さくていいし、改良してみようかな?
しかも、かぶせる布は堅く織り込んだ白い布ってだけ。
そうだよね、ゴムないもん。防水布なんてない。
結局、リサや庭師の方達に手伝ってもらって、テントを設営。
一泊野宿をすることにした。
夜は自分で作ってみたよ。
庭の小枝を集めて、携帯コンロの下に焚べて、火おこしの魔法で着火。
フライパンに水筒で用意したお水を入れて、干し野菜と干し肉を投下、塩とお庭で取れたバジルで味を調えて完成。
固焼きパンは、そのままかじったらモソモソして食べにくかったので、作ったスープに浸して食べてみた。
外で食べるご飯って、多少粗末でもおいしく感じるよね…毎日これが続いたら、多分キレる。
兵士の遠征は大変だな…といっても兵站の情報を前見た限りでは、こんなに貧相な食事じゃないみたい。
ちゃんと補給できるなら生野菜や生肉が運ばれてきて、その場で調理部隊が配給するそう。
パンだけは、普通よりも日持ちがするように、水分量が少ないという。
なんなら、デザート代わりに氷砂糖もらえるんだって。
甘いものは正義。今すぐ改革の必要はないだろうと思う。
ただ、王妃になったら、軍の士気はご飯が命!って号令だして、保存食の改良はしたいかな。
おいしいご飯は高い士気を生む。
飯まずは士気低下に直結するからね。
でも、何もしなくてもそのうち缶詰が開発されそう。すでにビン詰めあるからね。
寝袋は意外と柔らかくて寝心地がよかった。
翌朝、日の出とともに起床。
あのね、初夏の日差しがまぶしい。寝てられん。
昨日は早めに寝たから余計に。
ぐっと伸びをして、浄化魔法で顔を洗い、着替えてテントの外へ。
「おはようミランダ」
…なぜティルがおる。
「公爵から聞いて、学校へ行く前によってみた。キャンプしてるっていうから」
そういうことか、心配性だな。
「お庭キャンプなので、特に不便もなかったよ」
「思うところは?」
「兵士の野営ご飯は、どれぐらいおいしいかかな?あと、テントでかい」
「なるほど、今度食べてみるか…テントは…まぁ一人キャンプをする人なんて、普通いないから」
すがすがしい朝の陽ざしの元、火おこしをして私がお茶を淹れる。
ティルは一杯飲んだら、学校へ行くそうだ。
お父様から借りた懐中時計を取り出すと、まだ4時半じゃねぇか…
「今度は二人でキャンプしてみる?」
「それは結婚してからね」
残念そうな顔するなティル。
そらそうだろう。未婚の男女がテントで一泊とか怪しすぎるわ。
貴族だから許されないもん。
ティルが学校へ向かったら、私は片付けだよ。
まぁ、ちょっと楽しかったかな一人キャンプ。




