6.初めての授業
今日は、家庭教師の先生が来ます。
座学の先生は女性のサラ・フィーライ男爵夫人、魔法の先生がおじいちゃんのパティン・スノアーさん。
2週間前に一度お目通りして、学力テストみたいなのを受けた結果も持ってきてくれるそう。
今日来るのはサラ先生。受けたテスト座学だけだしね。
お母様が一緒にテスト結果を聞いてくれるとのことで、応接室でお茶をしながら待つ。
「奥様、サラ様がお見えになりました」
「えぇ、通してちょうだい」
しばらくして、サラ様が到着。
「ミラン様、お久しぶりでございます」
「サラ、そんな堅苦しくしないで。私とあなたの仲じゃない」
ほーん、サラ先生とお母様お友達だったのか。同期だって。サラさんも結構魔女だな。
「…ミラン様、少々言いにくいのですが」
「構わないわ。忖度なく言ってちょうだい」
少々の世間話を挟んで、私のテスト結果の話になる。
何か言いにくいような点数だったんだろうか…確かに国語と社会は怪しかった。この世界の記憶がないんだもの、何とか目覚めてから4ヶ月で文字は憶えたけど、単語となると怪しさ満点だ。
ただ、他については小学五年生より賢い自信がある。
「ミランダさまの成績が大変歪でして」
「歪?」
「はい、計算はずば抜けているのですが、国語・社会にかなり問題が」
「…やはり記憶喪失の影響かしらね」
「おそらくは」
うぇーい、思った通りだ。
「ただ、読解力は確かですので、ちゃんと基礎から教えれば、問題ないかと」
「わかったわ、お願いねサラ」
「はい、承りました」
結果的に算数・理科は90点だったのだけど、国語と社会が30点だった。
この落差よ。
特に社会は歴史なんて1個もわからなかったからな。
社会問題についての質問には答えたけれど。
あと、国語は単語で躓いた。
長文読解で何とか点数を取れたらしい。それでも簡単な長文だけだけど。
勉強部屋へ移動して、今日はサラさんから授業を受けるわけだけど、目の前には社会と国語の教科書だけ。
「ミランダ様、算数は教えることもなさそうですので、この二科目だけにします」
「えーと、算数も満点じゃなかったのですよね?」
「はい、ですが最終問題は我が王国の文官入試試験問題です。お嬢様が解けなくても問題ありません」
「そうですか」
おい、どこまで難しい問題出してやがったんだ。
「では、国語から」
「はい」
私は紙と鉛筆を手に取る。
この世界、紙も鉛筆もあったよ!技術チート不要だね。
消しゴムがないので硬いパンで消すんだけどさ。鉛筆って西暦何年ごろ生まれたんだっけ?
国語の授業は、この国の有名文学をつかって、単語の意味を教えてもらったり、文法を習った。
一応読めるし、意味も分かってくればなんてことはない。
前世の英語の授業よりよっぽどましだ。あれはダメだ。単語が頭に入らなかった。
社会は主に歴史の授業をした。
そういえば今がこの国で何年なのかしらねーわ。神暦1681年が今だそう。
ふむふむ、この世界では神様の暦なのか。
一神教かとおもったら多神教だった。
この国の歴史は、男女の神の結婚から始まるんだと。ちょっと宗教入っちゃうのね。
そして、山ほど神様がいる。覚えきれる気がせん。
人類誕生がアウストラロピテクスで止まってる世代だぞ、今じゃホモなんちゃらっていっぱいいるじゃん。それっぽい。覚えられん。
「サラ先生、覚えられそうにありません」
「無理して神様たちの名前を覚える必要は有りませんよ、今の貴族社会では使いません」
「そうなのですか」
「ただ、どのように時が流れて今に至るのかを認識することは大切ですから説明しています」
さよか。
ただ、数名は憶えるようにと言われた。現世でもゼウスとかアフロディーテとかは有名だものね。
「ミランダ様は、やはり呑み込みが早いですね」と褒められた。
勉強頑張るぞ!
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