62.あーなんもわからん
前回に引き続き、性に関する話題があります。
10歳になったよー。
ほかのみんなが貴族学校に入る年ですね。
皆と、あんまり遊べなくなるのはさみしいな。
さてね、ティルに言われて気になったのでこの世界の生理事情についてお母様に聞いてみたら、「その時が来たらね」とはぐらかされてしまった。
そのせいでリサからも聞けねーのよ。
「奥様から止められております」とのこと。
くそうがっ今になって自分事だと心配になってきたぞ。
前世のティルは生理前とか、めちゃんこ不機嫌になったりイライラしたりしていた記憶あるのだ。
私は触らぬ神に祟りなしをしていたが、貧困女性のために生理用品を開発したって映画で「男性だったら、あの血の量がでたら死ぬ」とか月経前症候群とか話題になり始めたころで、自分の無知さ加減を思い知った記憶も復活したわけ。
仕方ないので、学校に行くようになる前のトランスティーナ様とカーシャ様を呼んでお茶会を企画した。
「で、お二人はもう来まして?」
トランスティーナ様はぬいぐるみに沈みながら、カーシャ様はそれを微笑まし気に眺められながらお茶を口に運ぼうとして固まる。
「「はい?」」
あんまりにもストレートすぎただろうか?
流石にこの世界でもこういったことを話すのはタブーというか、あまり良い顔されないのかな?
「えーと、ミランダ様。何のことですか?」
「あーうーほら月ごとに来る、アレ」
「あぁそういうことですか」
トランスティーナ様は納得されたらしい。
カーシャ様はまだなんだな、よくわからないって顔をされている。
「ミランダ様はどこでそのお話を?普通は、あれが来てから母上や専属メイドから教わるのが一般的ですわよ」
あ、そうなのね。
ということは、私が聞いたの、お母様びっくりされたかもしれないわね。
「私は昨年はじめてきまして、びっくりしたのですわ…ほら下着に血がついていたものですから、病気かと思ったものですわ」
トランスティーナ様発育いいからな、すでにグラマラスな感じに育ってきているし、胸も大きいし本当に12歳?
そういう意味では女性ホルモンの分泌が順調なのかもしれない。
あれ?でも体型とかあんまり関係ないんだっけ?
「お二人は何の話をされておりますの?」
カーシャ様が首を傾げてらっしゃる。
「あー」
「えーと」
そういえば、保健体育の授業なんてなかったな貴族の教育に。
あれ?王子の婚約者なのにそういったこと勉強しなくていいのかな?
しなくてもある程度わかるが。
「カーシャ様も、時が来ればご家族から教えていただけますわ」
よかったトランスティーナ様がフォローしてくれた。
たすかる。
うーん、しかしトランスティーナ様どうやって過ごされているのかな?
生理痛とかどうなんだろうか?
聞きたいけど、ここじゃ聞けねぇよなぁ…
微妙な表情をしていたのがばれたのか、ぬいぐるみの海から出てきたトランスティーナ様が耳元でつぶやいてくれた。
「ただ、私不定期なので大変ですのよ。突然来たこともありますのよ?あの時は家の中でよかったですわ」
うん?生理不順じゃね?
大丈夫かトランスティーナ様。
無理なダイエットとかされてないかな?ありえそうなんだけど。
「トランスティーナ様は、食事制限などされています?」
「お恥ずかしながら、私食べるとすぐ太ってしまうので、体型を維持するために食事を制限したりしていますわ…」
「それはいけません!ちゃんと食べないと正しい周期で訪れませんのよ?たしか」
ぶっちゃけ私の知っている知識なんてこの程度だ。
出来れば女性のお医者様がいればいいのだけれど…聞いたことねぇな。
若いころから過剰なダイエットをするとか本当によくないし、こういった知識をちゃんと広めないといけないんじゃないだろうか?
微妙な感じでお茶会はお開きになったが、お二人とも気にしないでほしいと言ってくださった。
ちょっといろいろ心配になってきたぞ?
ティルにも聞いてみることにするか…
この世界、産婆はいますが、女性の医者がほとんど知られていないようです。
5歳のミランダちゃんを見ていたのも男性医師です。
折角TS転生物なので、短編では書けなかった「男だった人間が女になって本当に困るであろうこと」をちゃんと書いていきたいと思っております。




