57.個人的なお誕生会
今日はトランスティーナ様とカーシャ様がうちに来てくれて、個人的な誕生お茶会をします。
私の誕生日王宮でやったからね。
堅苦しいので、気楽なお友達だけの誕生会をやることにしたわけ。
同世代近辺の子供だと、私だけ春先で微妙にずれているから、それにかこつけてお庭のお花でも見ながらお茶するべってやつだわね。
公爵家だからお庭も立派だし。
で、今回はトランスティーナ様が婚約者を連れてくるとのこと。
ラブル・シモンズ侯爵令息。
海軍畑のシモンズ家の次男。将来は海軍士官を目指しているそうです。
いざ海に出ると、しばらく帰ってこなくなると思うんだけど、トランスティーナ様大丈夫かな?
それはともかく、女性3、男性1だと緊張するので、どなたか殿方を呼んでくれないか?とお二人から依頼されたので、ティルにご登場いただきました。
「それはいいんだけど、なんで私はドレスを着せられているのかな?」
ティルにはおめかしアップしてもらって、グリーンで露出の全くないドレスにウィッグをかぶってもらい、リサにお化粧までしてもらっている。
ヘタすると私より綺麗なんだよなぁ…
「お似合いですよ?私の瞳の色のドレス」
「ミランダ、不敬ってしってる?」
「すでに着替え終わって、抵抗なく化粧もしたくせに何を言うやら」
「うん、ぶっちゃけ久々にメイクアップして、楽しくなってきてる」
「前世は男性だって化粧する時代だったんだから、すればいいじゃん」
「…余計女顔になる自信があるね」
「自分でするんじゃなくて、メイドさんに頼めばいいじゃん、ちょっとは威厳があるようにしてもらえるかもよ?」
「それもそうか…検討するよ」
「私はそのままでもいいと思うけどねぇ~」
そんな会話をしながら、二人で中庭へ。
既にみんな到着済みとのこと。
お、ちょっとがっちりした感じの男の子がいるわね。
薄い茶色の髪で、男性らしさがあるイケメンだわ。将来強面になりそう。
ただ、ほかの貴族令息と比べるとラブル様結構モブ顔だと思う…
トランスティーナ様は真っ赤なウェーブがかった髪で碧眼なので、見た目はパーペキに悪役令嬢。
キャラが強すぎると思うの。
「今日は、お越しいただきありがとうございます皆様」
「お誕生おめでとうございますミランダ様」
「おめでとうミランダ様、今日は紹介したい方がいるの」
「私もご紹介したい方がいますわ」
まぁすでに分かっとるやろ私の後ろにいる美少女。
私が殿下を連れてこなかったせいで、ラブル様がこわばっているな。
女性慣れしてないのかな?かわいいの。
「では、私から。ラブル・シモンズ、私の婚約者ですわ」
「お初にお目にかかりますミランディール様。シモンズ侯爵家次男、ラブルと申します」
「よろしくお願いしますねシモンズ様」
ティルと一緒にカーテシーを決める。
てか、ティルよ。ふつうにカーテシーできるじゃねーか何処で訓練した。
「さて、皆様。これからのことは秘密にしてくださいましね?」
皆何を秘密にするんだって顔してるわね。
あれ?気が付いてないのかな?
私が横に立ったティルに目配せすると、頷くのでぶっちゃけることにする。
「こちらが、ドッティール・カーフテリア殿下ですの」
「「「は???」」」
「みんな楽にしていい。ミランダの野望でこんなことになってしまった」
「・・・ミランダ様、打ち首とかになりませんわよね?」
トランスティーナ様とカーシャ様がプルプルしてる。
ラブル様、口開いたままですよ。閉じて閉じて。
「殿下、割とノリノリですわ」
「私も、こんなに淑女らしくなるのかとびっくりしたね。ちょっと楽しいし」
トランスティーナ様がお持ちの扇子を広げて私の耳元によって来る。
「淑女たちの野望を何一人で実現してるんですかっ!!」
「ふっふっふー、親しき相手にしかお見せしない特別仕様ですよ。殿下を着せ替え人形にするの楽しいのですから」
顔を離して二人でにっこり。
殿下に女装させ隊は、意外と多いのだよ。
学校に行くようになったら、文化祭なんかで殿下女装させられそうだなと思う。
同じ学年じゃないのが悔やまれるぜ…
ティルはその恰好のままラブル様と楽しく会話されているのだが、ラブル様大丈夫?
頬染められて楽しそうにしているが、中身はともかく、ティル男だからね?
あんたには、心に誓ったトランスティーナ様がいるでしょ?
ダメだよ浮気。浮気か?
トランスティーナ様とカーシャ様の二人からプレゼントをもらって、お茶をしてこの日は解散。
3人の口が堅いことを祈ろう。
まぁティルがにっこりしながら「わかってるよね?」って脅していたので、広まることはないと思う。
うちの使用人たち?私のこのヤバい遊びに関しては黙認ですよ。
家族にも知られてないしね。
…暗部の方には知られていそうな気がする。
殿下は間違いなく苦労人




