52.殿下とお昼ご飯をたべるよ
コスプレ大会が終わった。
やー殿下は何着せても似合うね。
男の娘としてやっていけるわ。これなら抱かれてもいいし、抱ける。
成長すれば声変わりもして、今のエンジェルボイスじゃなくなるだろうが、それぐらいは許容しよう。
「さて、ティル様。昼食会場へ行きましょう」
「よろしく頼むよ」
私とティルでダイニングへ。
「では、よろしくお願いいたしますわね」
私が給仕へ指示を出すと、まずはスープを運んでくれる。
これは、我が領でとれた乾燥昆布と、骨や野菜を大量に入れたブイヨンによるダシが効いているので、薄味なスープである。
今回は具はなく、スープの味を味わってほしい。
てか、さすが王族、ティルも所作は綺麗だな。
「うん、とてもおいしいねこれ!味に深みがある!」
「でしょう?塩味と少量のコショウしか効かせておりませんのよ」
「それで、これほど美味しいとは、さすがだなぁ」
「まだ、これから前菜と、メインがありますのでお楽しみくださいませね」
前菜は、野菜のマリネですわね。
一度湯がいた野菜をマリネ液に付け込んだやつ。
この世界では生野菜は食べませんわよ。
そしてメインは、うちのブイヨンとトマトで煮込んだ鶏肉。
私は、牛より豚より鳥が好き。
そして、前菜が終わってメインが登場する。
「鳥のもも肉トマトの煮込みでございます」
「ぶっ」
「どうしましたティル?」
「よくトマトを出せたね」
「お嫌いでした?トマト。食べられるでしょ?」
「いや、そうなんだけどさ、最近まで毒だって言われていたせいで、まだ王城では扱えなくてね」
あれ?そう言うことか。
我が家ではすでに普通に食べてるんだけどなトマト。
あ、ちなみにマヨネーズはすでにある調味料でしたよ。
温野菜にマヨが私のお気に入り。
卵を生で食べて大丈夫なんかな?とおもったけど大丈夫だった。
「そもそも市場流通量が少ないだろ?よく手に入れたね」
「温室に植わってるので」
「植えさせたの?」
「植えさせましたね」
「あー久々に食べた。トマト味おいしいー」
「でしょ?」
「また、食べに来てもいいかな」
「ええよー」
うんうん、おいしかったようだなティルが満足してくれてよかったよ。
「確かに、貸していただけるならコックを貸してほしくなるね」
「トマトもお城に献上しましょうか?」
「あはは、まじめにお願いしたい」
「では、そのように」
事前にお父様には相談しているので、殿下の意向だといえば、すぐに実現するだろうさ。
王城から始める食の改革!
この国の飯をもっとおいしくするぞ!
ただ、どうも我が領の領民の方がうまいもの食ってそうなんだよな。
生で魚が食えるらしい。
醬油はないけれど、お刺身が食えるとなると魅力的ではある。
私はまだ領地へ行ったことがないのだ。
ぶっちゃけ、飯を食うためだけに領地へは行かない。
今じゃ、王子の婚約者だからな、よっぽどじゃないと王都から出れんのだよ。
地味に2日に1回は王妃教育があるし、まだまだ魔法の勉強も続いている。
「そういえば、今度ティルの執務室へお邪魔してもいい?」
「かまわないよ、でもどうして?」
「仕事みーせて」
「わかった。結構大変なんだよね」
「手伝おうか?」
「あんまり機密文書は触らないでね」
「あいあい」
さて、じゃあ今度時間ができたら、ティルの執務室にお邪魔することにしよう。
マヨネーズは意外と歴史があるのですよ。
あと、生で卵を食べるのサルモネラ菌が怖いって感覚、日本人にはないですよね。
海外だと生卵なんて食べられませんよね?
現代日本の管理基準すごいと思います。




