3.見舞いの品々
両親とご飯を食べて部屋に戻ると、私付のメイドさん、リサさんが大量の箱を抱えて廊下を歩いていた。
可愛くラッピングされており、たぶん俺への見舞いの品じゃないだろうか?
「リサさん、ハイどうぞ」
前が見えないぐらいに箱を抱えているリサの代わりに部屋のドアを開けてあげる。
「お嬢様!!そのようなことなさらないでくださいまし!!」
めちゃんこ怒られたんだけど。公爵令嬢のすることじゃないって。
ごめんて、女性には優しくするものって思っちゃったんだもん。
ただ、リサさんや、抱えている箱は下ろしてから怒ろうか、ぐらぐらしてて見ていて怖いから。
どうも、私の顔が青ざめていたのか、冷静になったリサさんに謝られ、部屋に入った。
「お嬢様、こちらで最後でございます」
もう一往復してきたリサが最後の箱の山を下ろすと、部屋の半分が埋め尽くされた。
ここにある以外にも花束などが山とあったらしいが、さすがに庭師預かりになっているとのこと。
お庭広そうだもん、いるよな、庭師。
「リサさん、これは開けてもいいの?」
「はい、安全は確認済みですので、あと“さん”はいりません」
さよかい、でもこの年齢で年上の人呼び捨てにするのは抵抗があるんだが。
手前の箱から開封する。
ぬいぐるみが出てきた。ウサギかな?
クマさん、これは色違いのウサギ、ヒツジ、またクマ、トラかこれ?
なんだかぬいぐるみばかりだな。
たまにデカデカと宝石がついているアクセサリーが出てきて困惑する。
5歳児にどうしろってんだ。
高価そうなアクセサリーは再度箱にしまってよけておく。
お父様に報告だな。どんな下心だ、幼女に高価なもの送りやがって。
こんなもの身に着けたら折角の可愛さが激減じゃ!
一番小さいものでも、十分抱えられる大きさのぬいぐるみがわんさか出てくる。
もう少し捻ろ君たち。
まぁぬいぐるみ好きなのでよいけどさ。
前世アラサーのオッサンだったが、こう見えて少女趣味なのだ。
ドール、ぬいぐるみ、女児向けアニメ、女児向けのリズムゲームもたしなんでいた。
事実上「女児」と呼ばれる大きなお友達だ。
わるいか!可愛いものが好きで!!
動物園とか水族館いくと、必ずぬいぐるみを買っちゃう程度には好きなんだ!
安月給だったから、片手で握れるぐらいのサイズしか買わなかったけど…実物大とか憧れた。
しかし数が多い。
それにドラゴンや角の生えているウサギ、スライムっぽい奴まである。なんだこれ?
「ねぇ、リサ。このぬいぐるみは何を模しているのかな?」
「それは魔物ですね。ずいぶん可愛くデフォルメされておりますがお嬢様にわたすようなものでは…」
「いえ、ぬいぐるみは好きなので捨てないでください」
自分の身長ほどもあるドラゴンのぬいぐるみとか捨てたら祟られそうだ。
というか、抱き枕に最適な気がする。
一度でいいからぬいぐるみに囲まれて寝てみたかったんだよな。
こんな形で夢がかなうとは思わなかったぜ。
じんわり連載をするつもりですので生暖かく見守っていただければと思います。




