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コミックス5巻7月4日発売&電子書籍版発売中【連載版】公爵令嬢に転生してしまったので、メンタル乙女な俺は、全力で女の子を楽しみます  作者: シャチ
7歳になったよ

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32.トランスティーナ様の真実

思わず叫んで立ち上がってしまった私に、トランスティーナ嬢はびっくりしている。

いや、私が一番びっくりしているよ。

あんなに肉食にガツガツ王子に向かって言っていたのに、私に譲るだと?!

「え?あの?どういうことですか?」

「実は私、幼き日に誓い合った相手がおりますの」

「そ、そうなのですか?」

「えぇ、今も文通をしておりまして」

ずいぶんかわいらしいじゃないか、見た目悪役令嬢なのに。

人は見かけによらないなぁ

「あえて、王子殿下に無駄絡みして、嫌われようと思っていたのです」

「なんという戦略…」

「まさか、ミランディール様も別に思われている方が?」

「いえ、殿下と婚約したくないだけです」

「そうなのですね…」

トランスティーナ嬢が困った顔をされている。

うん、意外とかわいらしい。惚れちゃいそう。

「えーと、アークレイ様、私のことはミランダと呼んでいただいて結構ですので、その恋人のことを詳しくお聞かせいただいても?」

「では私のこともトランスティーナとお呼びください。あれは6歳の誕生日なのですが…」


当時6歳だったトランスティーナ様は、派閥でのお茶会の際、一つ年上の侯爵家の嫡男で騎士を目指している子と仲良くなったのだそう。

名前教えてくれなかった。そのうち聞こう。

その彼とは大変馬が合い、一緒にお出かけしたり、お茶をしたりと交流を深めていったのだとか。

そんな折、政治的な思惑から、アークレイ公爵に「トランスティーナは王妃になりなさい」といわれ、王子殿下の元へ連れていかれて、私より先に会っていたらしい。

殿下よりも、幼馴染の彼と先に口約束をしていて、将来結婚を誓い合っていたが、婚約者候補になってしまってはそうそう会うこともできない。

2人だけで会うことは禁止され、派閥内ではあるので、文のやり取りは許可されており、今は文通にて愛を深めあっているとのこと。

泣かせるじゃねぇか…幼馴染と結婚の約束とか、大好物ですよ。

ぜひ二人の仲を取り持ちたいが、そうすると私は殿下と婚約することに。

しかも、トランスティーナ様はわざと王子に対して積極的に絡んで嫌われるようなムーブをしている。

ただ、それだと少々今後の社交界での立ち位置が悪かろうよ。

トランスティーナ様には弟がいるらしく、家督を継ぐのは、弟さんになるので、殿下の婚約者でなくなれば、派閥内での結婚は問題ないだろうという考えもあるらしい。


「うーん、是非トランスティーナ様にご協力したいが、そうすると私が…むむむ」

「まだ、お互いに婚約者に決まったわけではなく、候補ですからそんなに難しく考えなくてもよいのではないですか?お互い嫌われるように動きましょう」

その共同戦線成立するかな?

適正年齢の公爵家のご令嬢って、私とトランスティーナ様以外にいないんだよね。

一応、カーフテトラ公爵のところにもご令嬢が一人いるんだけど、すでに16歳で貴族学校に通っていて、あそこはお母様が、現国王の姉に当たるので、血が近すぎて却下されてると聞く。

「私は、幼馴染の二人が結ばれるのが見たいので、互いに嫌われるより、私が身を引いたほうがすんなりいくような気もするんですよね。これ以上殿下の心証が悪くなるより、いい気がするのです」

「そういっていただけると助かりますが、ミランダ様のご負担になるのも…」

「少し時間をいただけませんか?別の作戦を考えます」

「そんな…ありがとうございます」

うん、折角幼き日に約束した淡い思いが、まだ継続されてるんだからそのままのほうがよかろう。

「ところで、トランスティーナ様。お友達になったということでよろしいですかね?」

「えぇ、派閥は違いますが、ぜひお願いいたします」

「ところで、ぬいぐるみ実はお好きではないですか?」

「…えぇ、まぁ」

パンパンと私が手を叩くと、リサが近づいてくる。

「ちょっと二人だけで話がしたいので、トランスティーナ様のおつきの方と部屋の外へ出てもらえる?」

「大丈夫ですか?」

「大丈夫です」

「わかりました」

そういって、部屋にいた二人のメイドたちは退室する。

部屋には私とトランスティーナ様だけになった。

まぁ部屋の外には衛兵もいるだろうけど、少なくとも他人の目は気にしなくてよい。

「ふっふっふ、トランスティーナ様!他人の目を気にせずに、一緒にぬいぐるみで癒されましょう」

「なっ」

トランスティーナ様が目を見開いている。

「おいやですか?」

「いえ、よろしいんですか?」

「えぇ、トランスティーナ様から、あのぬいぐるみの山にダイブしたいというオーラをビシビシ感じますわ」

「で、では」

トランスティーナ様が席を立つと、ふらふらとぬいぐるみの山へ近づいていく。

一番大きいクマのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめると、とても良い笑顔をされた。

「あぁ、この抱き心地最高ですわね」

「そうでしょう!そうでしょう!」

その後もいろんなぬいぐるみを抱きしめ、愛でて、添い寝してと2人で散々楽しんだ。

なお、円卓の賢者ぬいぐるみに非常に興味を持たれたようで、どこに売っているのか聞かれた。

自分で作ったといったら、驚かれたよ。

ルベドが欲しいとのことで、今日のお土産に包んであげることにした。

また作ればよいんだし。

ちょっと心の友ができた気分だ。

これなら、派閥のお茶会も大丈夫かもしれない。

あ、ゴブリンぬい!てめぇはダメだ!

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― 新着の感想 ―
[一言] ゴブリン(ぬい)が不憫になってきた いっそ追放されてひっそり平穏に暮らしたいのに、悪役として重宝だからと手元に置かれ虐げられ続ける…くっ
[一言] 守りたいこの平和な世界
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