29.敵を知り己を知れば百戦危うからず
「ダメだ」
速攻でお父様からNGを出されました。
トランスティーナ・アークレイと会いたいという願いは即却下でございますわよ。
「なぜですかお父様。敵を知り己を知れば百戦危うからずというではありませんか」
「お前は何と戦うのだ…」
「王子殿下」
「そうではなかろうに…」
あぁお父様があきれられている。
現在私の敵は、婚約者候補に祭り上げた殿下であって、次期王妃の座をトランスティーナ様と争うことではないので、間違ってはいないのだが…
「第一、アークレイ公爵は対立派閥だぞ」
「では、なおのこと先手必勝ですわ」
「何に先手を打つのだ」
「私にその気がないことを宣言しませんと、無駄な派閥争いになりますわ」
「うーむ…」
「第一、何ぜ私が婚約者候補なのですか!」
「殿下が気に入られたようだぞ…」
「わたくしはまだ7さいです!こんやくなどはようございます!」
「いきなり子供っぽくしゃべるんじゃない!」
ちくせう、お父様に甘える作戦は失敗か…
「とにかく、アークレイ公爵令嬢と、直接お会いしてお話し、出来ないのであれば、実力行使に出ます」
「な、なんだ」
「仮病使ってひきこもる!!」
「どこでそんなことを覚えたのだ、ミランダは…」
お父様は渋々ながらトランスティーナ・アークレイ嬢に会うことを許可してくれた。
こっちのほうが筆頭公爵家なので家格は上だが、私は年下、どこで会うのが良いのだろうか?
「お父様、私が伺うべきか、お呼びすべきか悩んでおります」
「お前が呼ぶべきだろう」
「ではそのように。来て下さるといいのですけれど」
「普通は来ないだろうな…敵地になど」
「私は来ると思うんですよねぇ」
あの肉食系の性格なら、呼べば来そうな気がする。
殿下の婚約者候補についてお話ししたいと書けば、飛んでくると思うんだよね。
というわけでさっそくお手紙をしたためる。
個人的にお話がしたいので、ぜひ家に来てほしいと書けば、向こうも私が婚約者候補になったことがわかっているのだから、きっと乗り込んでくるはずだ。
場所は私の部屋でいいだろう。
どうせなら敵対ではなく、仲良くなりたいのだが…
どうすれば仲良くなれるだろうか?
乙女趣味ではあるが、私の場合はかなり偏りがある。
万人受けする乙女趣味ではないのだよ。
ほら、花の名前覚えるの苦手だし、ぬいぐるみとかドールは大好きだけど、宝石だとかドレスそのもののデザインについては、いまいちなのよね。
ルイ様におんぶにだっこですよ。
貴族令嬢、ましてや公爵令嬢としては流行をけん引しないといけないわけで、これじゃだめだとは思うんだけど、ロリータ系の各ジャンルならデザインできるけど、普通のドレスデザインはなぁ…
まてよ?わからない程度にロリータ系にすればいいんじゃないか?
前に甘ロリなら似合いそうと思っていたし…
まてまて、まずはトランスティーナ様の好みについて探りを入れなくては…
どうやって?
風邪をひきました。
ストックが付きかけているので、更新ペースが落ちるかもしれませんがご容赦ください。




