17.大変なことに気が付いた
お金がありません。
調子こいて使いすぎました。
一時、ドール用の靴のデザインで小金が入ってウハウハしていたのですが、自分のドレスを作る金がない!!
お小遣いはあと半月先、勉強用の鉛筆とノートは支給されているけれど、完全に趣味に使いすぎた。
やってしまった感。
ドールに自分より高いドレス着せて喜んでる場合じゃなかったよ。
徐々に成長してきていて、初期保有しているドレスでは、丈が合わなくなってきたのだ。
一応下着とか、部屋着は買ってもらえているので、着るものがない状態ではないのだけれど、いざお出かけとか来客とかあると困る。
「というわけで、お金がないのです。シンプルな安いドレスは作れませんか?」
「ミランダ様は、無理難題を言いますね」
ルイ様にご相談中っす。
「公爵令嬢なのですから、男爵や子爵の令嬢が着るようなドレスをお召しになるわけにはいかないんですよ?」
ぐぬぬぬ、言い返せない…まてよ?
「ルイ様、こないだ私がドール用にお渡ししたデザイン、おいくらになりまして?」
「うっ」
「マーガレット様も着ておられましたし、あのデザインそれなりのお金になったのでは?」
「え、えぇまぁそうですね。ただお嬢様も好きにしてよいとおっしゃられましたので」
「えぇそうですわね。ですからお金は要求いたしません。割引できませんか?」
ずずいっとルイ様の方へ乗り出す。
後で怒られるかもしれないが、今はそれどころではない、何とか値下げ交渉を成立させなくては。
「はぁ…わかりました。今回だけですよ」
「ありがとうございます。で、さらに相談なのですが、こないだのようなデザインのシリーズを私のブランドとして立ち上げられないでしょうか?」
「どういうことです?」
「ルイ様のブランドの中の一つとして、私がデザイナーでゴスミランダってブランドを立ち上げるんですの」
「あのゴスロリと呼ばれる衣装を量産するんですか?」
「えぇマーガレット様が着られたということは需要があるのでしょう?」
「はい、確かに問い合わせは来ておりますが…」
「つまり金になる!」
「えぇ、そう思いますが、私一人ではできませんよ」
「こちらのブランドについては、ルイさんが直接ではなく、どこかの服飾工房へ委託してはどうでしょう?夜会などの公の場では着られないのですから」
「なるほど、それはそうですね」
「では交渉成立ということで、私はデザイン料として売り上げの1割がもらえれば」
「しかしどこで売ります?監修するのですから、私もマージンをいただきますよ」
「はい、構いません、2割はそちらで取っていただいて、後は商流ですね。マーガレット様に相談してみます」
その後、ちまちま契約書の原案を作っていって、交渉がまとまったのでルイ様と固い握手をすると、後ろから肩をたたかれる。
「お嬢様、午後は覚悟してくださいませ」
ステラさんなぜそこにー!?
言葉遣いと所作について、こってり5時間も特別授業を受けることになった。
死ぬかと思った、本当に気を付けよう。淑女教育に殺される。
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