教えて!メモリア先生〈フラッグ効果〉
「先ずは戦闘方法だけどね」
メモリア先生の授業が始まる。
「通常攻撃が○ボタン!」
「術技がⅩボタン!」
「防御が□ボタン!」
「メニュー画面が△ボタンよ!」
RPGゲームかよ!?
「フフッ」
唐突にメモリアが笑う。
「気が付かない?」
「貴女今、RPGと突っ込んだのよ」
「スライムに服を溶かされるまで自分の性別すらも忘れてた貴女が」
そう言えばそうだ。
「今のように、簡単な思い出なら日常会話を繰り返す事で思い出していくわ」
だけどそれなら、スローライフしてても……
「分かって無いわね、」
「今の貴女は記憶を取り戻す旅の最中」
「もしも田植えをしている最中に私が同じ事を言ったとしても」
「○?□?何を言ってるか、分からない?」
「とかなるに決まってるじゃない!」
モノマネが妙に似てて少し笑える。
「さてと、冗談はこれくらいにして」
「本格的に教えて行くわよ!」
「その前に」
「持ち物に青色の小さな旗が有ると思うから」
「それをちょっと貸してくれない?」
メモリアに聞かれて持ち物を探ると確かに旗があり、
それをメモリアに渡した。
!?
……
「あれ?」
「いったい何がどうなったのだろう?」
気が付いた?
「メモリア?」
だけど何かがおかしい?と言った顔ね。
「え!?」
如何して私の心ので思った事が分かるの?
と言った所かしら?
そう言うとレンは、黙ってしまった。
この旗の名前はマスターフラッグ、
持っている人を中心に世界が構築されるアイテムよ。
そして、このラノベを読んでいる読者の人達!
勘の良い人なら気付いたと思うけど、私メモリア先生は今を
自身を小説と言うフィクションの一キャラクターを理解した上で
読者である貴方達に対して話し掛けているわ。
フラッグには、フラッグの所持者を主観的に話を進める効果が
有るのだけれど、
フラッグは、所有者毎に様々な効果を与えるわ。
私、メモリアがフラッグの所有者になった場合の効果は
メタフィクション、
自身をフィクションの一部だと理解した上で話を進める効果よ。
因みにレンのフラッグ効果は、マスター
レンの記憶は基本フラッグ効果を受けている時程、記憶を取り戻しやすいわ。
冒険を進める上で、フラッグ効果で別の仲間の力が必要な場合も有るとだけ
言って置くわ。
メタフィクションは、あくまでも読者の皆に対して
話し掛けたりするだけで本格的な未来予知は出来ないわ。
まぁ間の手程度に思ってて。