激戦!盗賊戦
お化けキノコ達の協力もあって私達は
薬草採取を終わらせてジャスミンの町へ戻る事に。
(メモリア)
「!?」
「出逢いの予感を感じるわ!」
唐突に!何の出逢い?
そう訪ねるとメモリアは小難しそうな顔をしながら苦虫をかみつぶしたよう声で答えた。
(メモリア)
「それが」
「よく分からないのよ」
「それとレン!」
「町に戻ったらギルドの前にコミュニティにも足を運んで見ない?」
コミュニティ?
ギルドとは違うの?
(メモリア)
「ギルドは主に冒険者登録をした冒険者達に」
「依頼の発注、ようはクエストの受注をしたり」
「依頼人から今回の薬草採取のように」
「仕事を持ってくる事を目的としている他」
「町々との交流の架け橋になってる場所ね」
フムフム。
(メモリア)
「一方コミュニティとは」
「共通の対人関係を目的とした要するに」
「社交界みたいな物ね」
社交界?
(メモリア)
「魔法やスキル向上を目的としていて」
「それぞれ専門に扱う色のコミュニティを見学してみると」
「参考になるわよ」
(リーベ)
「ハ~イ!メモリア先生!」
「エッチ専門のコミュニティはありますか~?」
そんなのあるわけ……
(メモリア)
「あるわよ!」
あるんかい!
(メモリア)
「最も状態異常チャームのような真面目な所だけど……」
「もしかしてレンさ~ん!」
「ヤリサー見たいのを想像した?」
メモリアが見透かしたように此方へ詰め寄ってきた。
別にそんなんじゃないし!
(メモリア)
ベロリッ
!?
突然メモリアに頬を舐められた、
な……
(メモリア)
「この味は……」
「エロの味だぜ!レンノ・ジョバーナ!!」
(???)
「乳繰り合ってる所悪いけどさ~」
「有り金置いて、パンツ含め身包み脱いで、又開いて壁に手を突きな!」
目の前にナイフを手に持つ盗賊が現れた。
(盗賊)
「ほぉ~」
「人間と本の魔物娘か」
「情報に近いな」
(メモリア)
「レン!リーベ!気を付けて!」
「街の外では魔物娘だけで無く」
「人間の盗賊も襲って来るわ!」
「街の外での殺人行為は」
「自衛であれば罪に訪われないの」
(盗賊)
「ごちゃごちゃうるせぇ!」
「纏めてぶっ殺されてぇか!?」
剣を取り同じ人間との初めての対人戦が始まった。
(盗賊)
「切り裂けろ!」
「斬月刃!」
刃陣剣よりも長太い無数の斬撃が飛び交う。
(リーベ)
「ベトベトバリア!」
リーベの前方に放ったスライム玉が
弾けて薄い障壁となり斬撃の幾つかを防いだ。
これなら、刃陣剣!
斬撃の全てを相殺出来た。
(盗賊)
「それならこれはどうかな?」
「吹き荒れろ!桃色の暴風」
「ガスティーエッジ!」
凄まじい勢いの風の力が盗賊の周りから吹き荒れる。
(メモリア)
「いけない!」
「その風の魔法はカマイタチよ!」
(盗賊)
「もう遅い!」
(リーベ)
「きゃぁぁ!!」
リーベ!!
リーベに無数のカマイタチの斬撃が襲い掛かり
リーベは倒れた。
(メモリア)
「レン!聞いて」
「桃色属性の攻撃は赤色属性のつまり炎の攻撃に弱いわ!」
「けど……」
メモリアの言いたい事は分かる。
フレアブラストでは蝋燭の火のように
消されるのが関の山だ!
かと言って、
負傷したリーベを置いて逃げる訳にもいかない。
一帯如何した物か……
先程リーベが敵の斬撃を防ぐ時に使い崩れた
ベタベタバリアが敵の魔法の暴風に巻き込まれて
盗賊の周りを周回しだす。
(リーベ)
「……チャーム……フェロモン……シナプスショック!」
(盗賊)
!?
盗賊は、両膝を付いて意識が遠退いている。
(メモリア)
「今よ!」
メモリアの掛け声と共に盗賊目掛けて
フレアブラストを放つ!
続けて刃陣剣も放ち、盗賊を倒した。
少し時間が経過して、盗賊は目を覚ました。
勿論武器を取り上げて両手両足を拘束してある。
(メモリア)
さて、レンこの盗賊を如何するの?
如何するって……
(メモリア)
「さっきも言ったけど」
「街の外での殺人行為は自衛であれば罪に訪われない」
「ましてやコッチは間に合ったとは言え」
「リーベをやられてる」
「次の選択が」
「街の憲兵に突き出す事ね!」
「懸賞金が掛かっていれば」
「受け渡しの際に換金出来るわ!」
「もっとも」
「可燃性スライムかも知れない相手に」
「風の防壁魔法を使う間抜けなんて」
「たかが知れてるけど」
(盗賊)
「うぐっ!?」
(メモリア)
「最後に……」
「あんまり気乗りしないけど」
「此奴と契約を交わす事ね……」
え?
でも、この盗賊人間じゃ……
(メモリア)
「契約自体は種族問わず交わせるの」
「勿論敗北者の意見は無視されるけど」
とは言えリーベをこんな姿にした相手だし
リーベが何とい言うか……
(リーベ)
「ひゃっほ~い」
「女の子だ~!」
(一同)
!?
あ……あのねリーベ、
今その盗賊を如何するかで相談してて……
(リーベ)
「ウエルカム・トゥ・セックスアンドザシティ!」
「ほら!私の脇の下の臭いを嗅いでごら~ん」
「さっきの何倍も濃いフェロモンで」
「軽~く一週間は絶頂が止まらなくなるから~」
(盗賊)
「や……やめ!」
「ゆ……ゆるし……」
「んぐ!?」
後の事はリーベに任せて私は夕飯の支度でも!
メモリアさん……
如何して私の肩を掴んでるのかな?
(メモリア)
「アモーレの契約ぅ……」
「結ぶにしてもぉ……」
「レンが対象とエッチしないとぉ……」
「結べないんだぁ……」
曇り亡き満面の笑みが逆に怖い。
でも……でもさぁ
リーベの様子もちょっと編だしぃ
後日改めましてててててて……
その日最後に見た光景は、
勇者の頭を鷲掴みに後方へとぶん投げる飛び出す絵本と、
宙を舞う私を両手を拡げて両目ハートで涎を垂らし
待ち構えるスライムと、
全身拘束され、身体魚の目で虚空を見詰め
失禁と痙攣を繰り返す名も知らぬ盗賊だった。
(リーベ)
「レンさんも交ざりに来たんだ~」
「死にかけの後って~性欲が増すんだ~」