18 新たなる力
もう居ない『彼』はこんなに人を恨んだりしません。主人公の被害妄想です。
あと、多分胸糞注意です。
「んー、よく寝たなぁ…」
長時間寝てかなりすっきりした。
昨日何を悩んでたんだったっけか?忘れちゃったな。
「あ、おはようございます…、その、大丈夫ですか…?」
「ん?どうしたの?今日は絶好調だよ。」
「あ、そうですか…、それなら良かったです。」
なんかよそよそしいな。まぁそんな日もあるだろう。
今日も冒険に行こっかなぁ。よし思い当たったが吉日だな!
「よし、じゃあ行ってくるか。」
「!?!?え?行くって何処へ…?」
何を決まりきったことを聞くんだろうか。
「森に決まってるだろ?なんだったかは忘れたけど右の方になんかあったはずだしそこ行くかな。」
なんだかは忘れちゃったけどなんかがあったはずだよな。うん。
「!!!それはっ!駄目っ、です!」
「???」
何を言っているんだ?世界を救う手がかりかもしれないだろ?
「馬鹿言うなよ。お前は出れないんだし俺が行くしかないんだ。森の外への手がかりだった気もするし行くしかないだろ。」
「それでも駄目です!少なくとも今は右に行くことだけは許しません。右に行かないと約束して貰わなければここから出しません。まだ、早いでしょう。」
「?何の話だよ一体。止めてくれよ、邪魔をするのは」
「あなたを心配して言ってるんです!あなたが今日右に行くと言うなら世界を救っても地球に返してあげません!」
「は?!何言ってんだよお前ふざけん…」
「ふざけてなどいません!いい加減にしてください!」
!!!…何が彼女をここまで突き動かすんだ…意味がわからない…。
ただここで無視するのも得策では無さそうだ。
「わかった。わかったよ。じゃあ今日はどっちに行けばいい?聞いてやる。」
仕方ないからな。聞いてやることにする。
「…そうですか。…良かったです。…そうですね、後ろ側。始まりの場所から見て後ろ側にしましょう。確かあちらは探索していないはずです。あと行く前に経験を昇華しましょう。」
昇華…そんなものもあったな。
もちろん異論はない。そして今回の経験を思い出していく。
そうそう。今回は上に向かったんだったな。
薄暗い森を歩いていったんだ。
その途中で気配察知を使ってみて驚いたな。
ちょっとした全能感すら感じた。そして暫く歩いて大倒木、大岩、御神木を超えて花畑に出たはずだ。
うん?そうしてなんかにあった気がする。
暫くソレと行動して…なんだったかな?気が付いたら戻ってた?よくわからんな。
「なぁ、僕が一緒に行動してたのってどんなのだっけ?あとどうやって死んだんだっけ?」
「え?ぁ…っ!………………いえ。特に何もありませんでしたよ。なんでしたっけ?なんかの影に後ろからやられたのでは?」
うーんそうだっけ?そうだったかな?まぁいいか。
「それで今回の成長はどんな感じになったかな」
見てみよう。今回の成果を!
経験昇華
・体力を3増加
・精神力を8増加
・瞬発力を2増加
・魔力を2増加
・魔術:光弾を習得
・光弾
魔力をx消費。x個の光の弾を生成する。
魔力を1消費。1つの光の弾を対象に向けて真っ直ぐに射出する。
!?!?!?初の攻撃魔術だ!!!
「でも、光弾?なんでなんかわかる?」
「…そうですね。太陽の光が刺激的だったのでは…?」
「うーん、それだけかなぁ…」
なんかピンと来ないな。まぁいいか。
まぁこれで準備も整った。
「んじゃ、行こうと思う。」
「はい。お気をつけて。くれぐれも右側、そして上側には行かないようにお願いします。」
きちんと釘を刺してきた。ほんとになんなんだ…?
「わかったよ。じゃあね。」
さぁ行こうか、四度目の異世界探索へ!
書いててうざかったです。
いやほんとにここまで忘れられたら良いだろうなぁ…読んでても少しイライラしそうな感じもしますけどそれもまぁ一興ということで。