聖女 ルシアナ・ミュラル・アファーナ
サァァァァァァァァーーーーーーーーー
小雨の降るような音が耳に入ってくる。
身体が心地よい湿気に包まれている。
暖かい。程よい温度の湯に満たされている気分だった。
そんな気持ちよさからうっすらと意識が戻っていく。
そしてゆっくりと目を開ける。
「あ、気づかれましたか?」
鈴のような可憐な声が響く。
目の前には立派な山が2つ見えその間から女の子がこちらを覗き込んでいる。薄暗い室内は少し霧がかったようにうっすら白い。綺麗な薄紅色の濡れ髪がなだらかに垂れ下がり、滴る水滴が艶めかしい。
少女の顔は幼く可憐なかわいらしさだった。将来はあの人のように美人になるだろう。少し垂れ目がちの優しい眼差しは心配の陰りがみえる。厚みある唇に笑みはない。できれば笑ってほしいな。あの人のように・・・・ん?あの人って誰だ?
ところでなんでこんな少女が山の間から覗き込んでるんだ?
全く理解できない状況だった。
2つの山が少女にしては立派な乳房だと思い至った時、自分は少女に膝枕をされているのだと合点がいく。
ん?なんかデジャヴ?
「あの・・・膝をお借りしてます。すんません」
俺が変な謝り方をすると少女は少し驚いた顔をして安堵のため息をつきやっと微笑む。
「びっくりしました。瞑想から意識を戻してみれば目の前に倒れてるんですもの。あのままじゃ溺れ死んじゃうと思って・・・・」
そういえば体の半分がほどよい暖かさのお湯に浸かっている。
視界にはなだらかな滝が見え、その滝は湯気だっている。温水のようだ。滝として落ちた水が霧か小雨のような水飛沫上げて部屋全体を包み込んでいた。
目の前の少女は薄着で濡れた布は肌に付着してうっすら透けて肌色が見えている。ごくり・・・・エロい。
少女は自分の格好に気づいていないようだった。心配そうにこちらを見ている。
俺は少し手足を動かしてみて問題なく動くことを確認して
「どうやら平気なようです。お嬢さんもずぶ濡れですが大丈夫ですか?」
俺は起き上がろうとはせずに少女に尋ねる。
少女は微笑みながら
「ええ、私は大丈夫です。瞑想のためにこの試水の間に入っていたので濡れていて当然なのです。あなたはどうやってこの場所に?」
少女は不思議そうに俺を見る。
・・・・そういえば俺はどうやってここに来たんだ?というかここはどこだ?
「・・・・・ここは・・・・どこなんですか?俺は・・・・家にいて・・・・いや・・・海を・・・」
記憶が曖昧だった。最後にいた場所がどこだったのか。なにをしていたのか思い出せない。
少女は怪訝な顔をして
「あなたは・・・いえ、あなた様はもしかして・・・この世界の方ではないのではないのですか?」
少女は少し慌てたように問いかけてくる。
この世界?そういえばここは日本っぽくない気がする。建物の造りとかちょっと変わっている。
見たことのない感じだ。西洋・・・とも違う不思議な雰囲気の内装だった。
「確かに・・・・ここは・・・・俺の知ってる建物と違う気がする。ここは・・・東京ですか?」
俺の問いに少女は少し思い出すように思案して首を横に振りながら
「トウキョウ・・・?いいえ、ここは聖都ミルヘルングの大聖堂、聖女殿の試水の間です。ここへの入り口はあの場所しかありませんが・・・あなたはどうやってここへ?」
少女は右側を指で指す。
そこには一人では開けることすら難しそうな大きな扉があった。
「あれは、・・・一人では開けれませんよね?」
おれは扉を見た後、少女に問いかける。
「ええ、外に門番がいます。私一人では開けれないので。ですのでこちらから声をかけぬ限り開けることはないはずです。その・・・男子禁制ですし」
少女はきりっと表情でしっかり答える。先ほどまでの幼いイメージは払拭され少し大人びた雰囲気を出している。そして少し悩み、躊躇いがちに
「あなた様は・・・もしかして、伝承にあるこの世界に使わされた「女神の使い」なのでしょうか?。「神託」を得ようとここへ来たのですがまさか「使い」に出会えるなんて・・・」
少女は険しい表情で問いただしてきた。あ、そんな顔も可愛いなぁ、おっと、胸元の布が・・・透けて・・・先端の・・・・
はっ!!いかん、いかん。このままではおれのマグナムXが起動、100%充填をしてしまう。
こんな時は歴代米国大統領のカップリングについて考えるんだ。フランクリン・ルーズベルト×ジョンF・ケネディ・・・ってどんな顔だったっけ?
違う、違う。女神の使い?俺が?そんな立派なもんなのか?
でもここの都市名を俺は聞いたことがない。こういう場合は映画やゲームの定番では別の世界に飛ばされたとかだが・・・。
あり得るのか?
「ちなみに君の名前は?」
俺は可愛らしい少女に名前を問う。別にナンパではない。断じて!!!断じてだからなっ!!!
「あ、私はルシアナ。ルシアナ・ミュラル・アファーナと申します。女神アファーナの聖女としてお仕えさせていただいてます。あなた様は?」
ルシアナは凛とした表情でそう答えた。
物語の動き始め。実質ここまでがプロローグと言っても過言ではない。
最初のヒロイン登場。エロエロな恰好を想像してくださいw
ほんとはキャラクターラフ画とか作りたいんですがそんな暇が・・・・ないw
キャラクターラフ起こせやゴラァ!!など意見感想をお待ちしているのですだよ。